分散投資によってリスクがゼロになる場合

例えば、高値水準にある株式Aとそうではない株式Bという値上がり幅、値下がり幅が同じ2つの株式があると仮定した場合、株式の変動(ボラティリティ)リスクは同じです。

また、2つの株のトレンド(傾向)もなく、水平だった場合、変化率、期待リターンも平均的にはゼロになります。

したがって、安値で買って高値で売る、あるいは高値で売って安値で買い戻すとするタイミング戦略でない限り、どちらに投資したとしても結果的には、リスクもリターンも同じことになります。

ところが、この2つの株式を1株ずつ買うことにより、理論上リスクをゼロにすることができます。

なぜそのようなことが可能なのでしょうか?

2つの株式の同じ時点の値上がり益と値下がり益を相殺できる関係が成り立てば、ポートフォリオ全体の上下変動を減少させたり、なくしたりできるからです。

これを統計学の確率論の観点から見た場合、株式Aと株式Bがまったく逆方向に動き、上下変動幅(ボラティリティ)がまったく同じだとしたら、2つの株式を等しい金額だけ投資すれば、価格変動リスクはゼロになります。

他方、完全な逆相関であっても、変動幅が異なる場合は、投資金額を調整することによって、リスクをゼロにすることは理論上可能です。

分散投資よってリスクが変わらない場合

例えば、株式B同様、株価にトレンドがなく、ボラティリティ(変動幅)も株式Aと同じである株式Cがあったとします。

この場合、当然、株式Cのリスクも平均リターンも株式Bと同様になります。

ところが、株式Aと株式Bを1株ずつ組み入れたポートフォリオの変化は「分散投資によってリスクがゼロになる」場合とまったく異なってきます。

分散投資をしたにも関わらず、リスクが減少することなく、変動幅も変わらないという現象が起こる可能性があるのです。

ではどのような場合に、そのようなことが生じるのでしょうか?

株式Cの値動きの方向と幅が株式Aとまったく同じ場合に、このような現象が起こります。

つまり、同じ方向に動くものに投資すると、分散投資の効果、リスク低減効果は小さくなるのです。

仮に完全に連動して動く2つの資産に投資した場合、リスクはまったく軽減できません。

実際、多くの株式銘柄をみてみると、互いにプラス相関を持っている銘柄は多いのですが、完全な相関を持つものは粗ありません。

したがって、これらの株式のみでポートフォリオを組んだ場合、リスクはなくなりません。

本文「ポートフォリオ理論、ポートフォリオのリスクと期待リターンの算出」よりクローズアップ!

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