弱度の意味での効率的市場仮説(Weak Form of EMH)

弱度の意味での効率性が成立するとは、簡単にいうと、過去の資産価格から将来の資産価格を予測しても、通常のリスクとリターンの関係を上回るリターン(超過リターン)を得ることはできないことを意味する。

例えば、トヨタの過去の株価の推移をみて明日のトヨタの株価がいくらになるかを予測できない。

過去の株価は、誰にでも観察可能である。

ネット証券との取引があれば即時に、あるいは、インターネットを利用すれば、ほぼリアルタィムで東証の株価は誰でも知ることができる。

誰にでも利用可能な情報である過去の株価をみて将来の株価を正確に予測して、特段の利益をあげることはできない。

なぜならば、もし、過去の株価により明日の株価が値上がりすると予淑1できたとすると、多くの投資家は今日の市場で株を買おうとし、逆に売ろうとする投資家はいなくなる。

その結果、今日の株価は値上がりしてしまい、今日株を買って明日株を売ってももうけることができない株価になってしまうからである。

事実、毎日の株価の変化額あるいは変化率はほとんどランダムであり、予測により超過リターンを得ることは困難である。

例えば、日経平均株価の昨日から今日へのリターンを横軸に、今日から明日へのリターンを縦軸にとって、毎日の値をプロットすると、なんらの時系列相関もみられない。

つまり、日経平均株価が昨日から今日にかけていくら値上がりし、あるいは値下がりしたかがわかったとしても、今日から明日にかけて株価がどのようになるか、全く予想がつかない。

いい換えれば、将来の株価を予測するには、今日の株価をもって予測するのが、弱度の意味での効率性が成り立っているときには、最もよいことになる。

準強度の意味での効率的市場仮説(Semi‐strOng Form of EMH)

準強度の意味での効率性とは、過去の資産価格のみならず、一般に利用可能なあらゆる情報は当該資産の価格形成にすでに反映されていることを意味している。

一般に利用可能な情報とは、新聞、テレビや雑誌などの情報、企業の発表する財務諸表、あるいはアナリスト予想など、一般の人が利用可能な有料、無料のあらゆる情報である。

例えば、日本経済新間で毎日報じられる企業業績は、多くの人が目にしている。

よいあるいは悪い利益予想が報じられたならば、すでにその時点で株価に反映されているはずであるので、それを知ったからといって、超過リターンはとれないということになる。

強度の意味での効率的市場仮説(Strong Form of EMH)

強度の意味での効率性とは、一般には利用可能でない情報、例えば、特定企業の内部情報(インサイダー情報)までもが、その時々の株価(資産価格)にすべて反映されている状況を示す。

アクティブ運用はより高いリターンを得ているといえるのだろうか。

アクティブ運用の投資信託を買うことは、特定のアナリストやファンドマネージャーの分析能力や相場観に基づいた運用、彼らの能力を信じて託することを意味する。

しかし、アクティブ運用投信の成果は、後述するように、リスクを調整したあとで、特に高いリターンを長期にわたって実現することは困難であることが、多くの研究や調査で確かめられている。

つまり、特定のアナリストやファンドマネージャーが特別な情報を持っていたとしても、それによって特に高いリターンを得ることができないのである。

高いリターンを得ていたというのは単に高いリスクをとっていたことの裏返しであることが多い。

この投稿は日本FP協会CFP®カリキュラムに添って記述しています。

本文「効率的市場仮設(EMH)と行動ファイナンス、そしてプロスペクト理論について」よりクローズアップ!

初回カウンセリング

小さな改善で大きな成果を!

将来が漠然としているからこそより大きな成長が期待できる。もしも、既に適切なプランがあるとしたら一気に飛躍できる。

あなたのライフデザインについて一緒に考えてみませんか?