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こんにちは、MSインテグラル・デザイン研究所の斉木です。 今回は、前回の投稿「生命保険の機能を利用して会社と経営者のリスクを軽減する方法」のプランニング例です。

企業保険のプランニング

必要資金

死亡退職金、弔慰金、事業承継資金を準備する。

①死亡退職金

死亡退職金の税務上の適正額は、功績倍率方式で考えると、在任年数によって適正額が増加することになる。

  • 役員報酬月額×役員在任年数×功績倍率

②弔慰金

弔慰金は、死亡が業務上かどうかで適正金額が異なるため、提とする。

  • 役員報酬月額×36カ月

③事業承継資金(自社株の買い取り資金)

自社株の買い取り資金は、個人の相続税課税も考慮して、金額を決定する。

保険期間

あらかじめ勇退時期が決定されている場合は、在任期間の死亡保障があればよいので、勇退時期を満期とする保障でいいです。

ただし、同族会社や中小企業の場合では勇退時期は決まっていないケースが多く、そのため保険期間をある程度余裕を持って設定するようにします。

保険種類

経営者・役員が死亡することによって発生するリスクであるために、生命保険で対応するとしたら、貯蓄性の保険は必要なく保障性があればいいです。

実際の具体的な提案にあたっては、顧客の保険料等の負担能力と商品の内容、生命保険会社等の金融機関の信用リスク、生命保険商品ごとの特徴、保険業法における健全性維持のための規制の状況等を考慮することが必要です。

さらには、企業や経済の状況に応じて、数年ごとに見直す必要があります。

参考事例▼

ケーススタディ

  • X会社経営者A社長は、先祖から続いている清酒業を長男Bに引き継ぐことを考えている。
  • 長男Bは地元の銀行動務後、10年前からX社に勤務し現在は専務である。
  • Aさんが35年前に急逝した父から25歳で事業を引き継いだ際は、事業は個人事業として行っており、一人っ子であった自分が承継することで対処した。自分が事業を引き継いだあと、すぐに法人成りさせ、堅調に事業を拡大させている。
  • Aさんの家族は、配偶者と長男Bと長女Cの4人家族であり、長女は嫁いでおりX社の仕事には一切関係ない状況になっている。
  • 自分も60歳になり、退職時の準備や事業承継に生命保険の活用が有効であることを雑誌などで知り、既知のFPに相談することとした。

なお、現在加入の生命保険の内容は以下のとおりである。

保険内容

  • 契約20年前 契約者:×社 被保険者:A社長(40歳)死亡保険金受取人:X社
  • 保険商品:定期保険(長期平準定期保険に該当)
  • 死亡保障 1億円 保険料:200万円 70歳時解約返戻金:5500万円

①面談の結果わかったAさんの要望

  • 事業については、配偶者とも相談し長男Bにすべて継がせたい
  • 長女Cに対しては、長男ともめないようにしっかりと財産も残したい。
  • 現在の×社の状況は収益も順調に上がっており、黒字。
  • 個人の財産としては主には、自宅と金融資産、自社株式。

②FPの提案

X社の自社株式の評価を行い、この自社株式の評価を引き下げることが必要になります。

自社株式では市場の株式価格の上昇の影響をうけ、自社株式評価が高くなっていることも予想されます。

そこで、その対策として利益の引き下げをひとつの目的として損金算入ができる生命保険の活用を勧めます。

また、損金算入しながら貯蓄性の高い商品を活用して、退職金も準備することを勧めます。

退職金適正額 報酬月額150万円×在任年数45年×役位別係数23=約1.55億円現在用意できている5500万円では退職慰労金が不足しているので定年の時期を10年後として約1億円の解約返戻金の準備ができる生命保険を用意します。

逓増定期保険の勧め

  • 契約者:X社 被保険者:A社長(60歳)死亡保険金受取人:×社
  • 保険商品:逓増定期保険(1/2損金算入タイプに該当)
  • 死亡保障:1億円 保険料:1000万円 70歳時解約返戻金19500万円

逓増定期保険。長期平準定期保険ともに、70歳時に解約するのではなく、その時点で払済保険として終身保険にすることで、一生涯の保障に変更します。

契約者・死亡保険金受取人を変更

契約者:A社長 被保険者:A社長(60歳)死亡保険金受取人:長男B

死亡保険金受取人を長男Bにすることで、事業承継のために会社の株式などを多く相続する長男Bさんから長女Cさんに対して代償交付全としてこの保険全を活用します。

また個人の財産については、相続税の軽減も考え、生命保険の非課税枠の活用の他、子ども・孫などへの贈与についても考慮を勧めます。

事業承継については、相続税負担の軽減のためと、残された遺族間の争いが発生しないために準備をしておくことが必要になります。

自社株式の評価については、こまめに評価を行いつつ相続が発生しても株式評価が高くなることがないように、類似業種比準方式の評価を引き下げるべく利益を抑えておくことが必要になります。

そのためには損金算入が可能な生命保険の活用が有効になります。

逓増定期保険を活用して自社株評価を引き下げながら利益繰り延べし、退職慰労金として活用することが1つの方策となります。

もちろん勇退時期までに死亡した場合には、死亡保険金を活用して退職慰労金・弔慰金にも活用可能です。

退職時には退職慰労金として受け取ることで退職所得となるので、所得税の軽減も図ることができます。

またこの保険を払済にして終身保険に変更することで(商品によってできない場合もあるので注意が必要)個人で準備すべき代償交付金も用意できます。

生命保険を上手に活用することは事業承継には有効な手段であるといえます。

ではまた。CFP® Masao Saiki

日本FP協会 CFP教育カリキュラムに基づき作成しています。

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