老後に必要な生活費はどれくらいですか?

生命保険文化センターの「平成22年度 生活保障に関する調査」によると、夫婦2人で老後生活を送るために最低限必要な生活費は月平均22.3万円となっており、約3割の方が、「20~25万円未満」と答えています。

また同調査で、ゆとりある生活費は月平均36.6万円となっています。仮に夫婦同年齢で60歳からを老後とし、夫婦とも60歳時点か ら平均余命(夫83歳、妻88歳)までと考え、妻一人の生活費は夫婦2人の生活費の7割で計算します。

この場合の最低生活費の合計額は、22.3万円 ×12カ月×(83-60)年+22.3万円×7割×12カ月×(88-83)年=約7,091万円となります。同様に、ゆとりある生活費で計算してみる と、約1億1,639万円にもなります。

ただし、実際どれだけの老後資金が必要となるかは、家計ごとに異なります。老後の開始年齢が徐々に遅くなる傾向にありますので、試算のように60歳とするかどうかもそれぞれでしょう。
また、夫婦に年齢差があれば、試算結果は変わってきます。

いずれにしても、より正確に老後の資金計画をたてるためには、ライフプランに沿った支出金額および老齢年金受給額や退職金などの収入金額の把握は欠かせません。

海外で暮すにはどうしたらいいですか?

海外で生活をする場合には、国内で暮すのとは違って、注意しなければならない点が数多くあります。
例えば、老後の年金だけで生活していきたいと考えている場合、事前に現地の物価水準の確認や年金の試算が必要でしょう。

日本よりも物価が低い国、例えばマレーシア、タイ、フィリピンなどは人気も高く、候補にあがる国々です。ただし、その国が経済成長すればインフレが起きる可能性が高くなる一方、日本で受給する年金はそれに連動しないため、長期滞在が継続できる保証はありません。

他には言葉の問題や、治安や気候、文化、医療制度、交通機関、食習慣(日本食が食べられるか)などについても、しっかり把握しておきましょう。実際にロングステイを実施するなど、実生活を体験しておくのもよいでしょう。

また、長期の滞在となれば、ビザの取得も必要です。国によっては、退職者や年金生活者を対象とした「リタイアメントビザ(退職者ビザ)」などの制度があります。取得する場合は、年齢制限や資産状況などの要件が国ごとに設けられています。

いずれにしても、海外移住は必ずしも思い描いたとおりになるとは限りません。長期的なライフプランを描き、日本に帰りたいと思い直す場合も含め、様々なケースを検討しておきましょう。

定年後の健康保険はどうしたらいいですか?

退職した翌日には、原則、被保険者としての資格を失うので、その後は何らかの健康保険に加入しなければなりませんが(国民皆保険制度)、その際の代表的な方法としては以下の様になります。

1、任意継続被保険者
住所地を管轄する社会保険事務所または退職した勤務先の健康保険組合で手続きをすることで、これまで通りの健康保険を退職後2年間継続します。扶養家族も そのまま被扶養者として引き継がれます。負担する保険料は、これまでの会社との折半から全額自己負担となるので、2倍となります(上限あり)。2年経過 後、再就職しなければ、次の2か3となります。

2、国民健康保険
国民健康保険に加入します。手続き窓口は市区町村の役所・役場です。保険料は前年の所得や各自治体によって異なります(上限あり)。

3、家族の健康保険の被扶養者になる
一定の条件を満たせば、家族の健康保険の被扶養者となることができます。その人に生計を維持されていることが前提ですが、子などの直系親族であれば必ずし も同居の必要はありません。また、本人の保険料負担もありません。手続きは家族の会社を通じて社会保険事務所または、健康保険組合で行います。

4、他の健康保険に加入
再就職などの場合、就職先での健康保険に加入します。

老後の年金はいくらもらえますか?

国民年金の給付には、老齢基礎年金、遺族基礎年金、障害基礎年金と三種類あります。ご質問は、老後に支給される「老齢基礎年金」のことかと思います。補足となりますが、保険料を納めるときは「国民年金」といい、支給されるときには「基礎年金」と言葉が変わります。

さて、老齢基礎年金がいくら位支給されるのかということですが、満額で年79万2,100円(平成21年度年金額)です。「満額」というのは、20歳から60歳までの40年間、未納なく国民年金保険料を納めた場合、65歳から一生涯に渡って支給される額です。

また、40年のうち納めた期間や免除期間などが合計で25年以上なければ、老齢基礎年金は一切受け取れません。そのようなケースを考慮して、60歳になっても受給資格期間25年に満たない場合は70歳になるまで、また、できるだけ満額に近づけたい場合は65歳になるまでの間、任意加入することがそれぞれ可能となっています。

厚生年金は、性別、生年月日によって異なります。
男性は昭和36年4月2日以降、女性は昭和41年4月2日以降生まれの方は、原則65歳からの支給になっています(老齢厚生年金)。

それ以前に生まれた方は、「特別支給の老齢厚生年金」(「報酬比例部分」と「定額部分」の合計)と名前が変わり、生年月日に応じて支給開始年齢が異なりま す。 男性は昭和16年4月1日以前、女性は昭和21年4月1日以前に生まれた方は、特別支給の老齢厚生年金を60歳から受け取ることができますが、それ以降の 生まれの方は定額部分の支給開始年齢が段階的に65歳まで引き上げられます。そして男性は昭和24年4月2日以降、女性は昭和29年4月2日以降生まれに なると、定額部分の支給は一切なくなります。

同様に、報酬比例部分も支給開始年齢が段階的に引き上げられ、冒頭の生年月日以降の方になると、報酬比例部分の支給もなくなります。
ただし、受給するためには公的年金の加入期間が25年以上必要です。また、特別支給の老齢厚生年金を受け取るためには、厚生年金の加入期間1年以上が要件となっています(老齢厚生年金は1カ月以上)。

なお、働いていた時の給与、賞与の額によって老齢厚生年金の額は違ってきます。したがって、年金をもらう前に最寄りの社会保険事務所で確認してください。

年金に税金はかかりますか?

年金の受給額にもよりますが、年金にも税金がかかります。公的年金を受け取った場合、雑所得として、他の所得と合わせて所得税・住民税がかかります。年金にかかる所得は、「年金収入金額-公的年金等控除額」によって計算されます。

所得税の場合だと、65歳以上であれば、受け取る年金額が年間158万円までは税金はかかりません(65歳未満の方は受け取る年金額が108万円まで)。 158万円を超えて、さらに各種控除をしても、年金額が上回る場合は超えた金額に対し5%の税金が源泉徴収されます。この場合、会社員のような年末調整は ありませんので、確定申告による税金の精算が必要となります。

個人年金の場合は、総収入-*必要経費=雑所得となります。

*年金年額(上記の計算式で計算した金額) × 払込保険料の合計/年金の総支給見込み額 = 必要経費

バリアフリーにするための融資にはどんなものがありますか?

公的融資では、住宅金融支援機構による融資および財形住宅融資があります。バリアフリー工事の場合、住宅金融支援機構では「高齢者向け返済特例制度」の適 用が前提となり、満60歳以上であること、毎月の返済額は利息のみ、借入金の返済は担保となる不動産を処分することで、1,000万円まで借りられます。 また、金利は全期間固定です。

財形住宅融資では、住宅取得時と同じ融資制度を活用します。したがって、財形貯蓄残高の10倍(最高4,000万円)までとなります。バリアフリー工事などのリフォームの場合は、住宅改良価額の8割が融資限度額となっています。
また、自治体が住宅修築資金として融資を斡旋しているところもあります。中には、一定条件のもと助成金を行っている自治体もありますので、確認してみてください。
民間の金融機関もリフォームローンを取り扱っています。金利や要件はそれぞれですが、一般に住宅ローンよりも金利は高めに設定されています。
さらに、福利厚生の一環として、勤務先の融資制度も利用できる可能性もありますので、担当部署に確認してみるといいでしょう。
それぞれを比較検討し、できるだけ有利なローンを選びましょう。

リバースモーゲージってどんな仕組みですか?

所有する住居などの不動産を担保として融資を受け、死亡後に担保不動産を処分することで、一括返済する制度をリバースモーゲージといいます。

日本では1981年に武蔵野市での導入が最初ですが、同市は全国でも少ない成功例で、様々な事情からあまり進展していないのが実情となっています。

2002年には厚生労働省主導で「長期生活支援資金貸付制度」が実施され、より利用しやすくなりました。この制度は、持ち家で収入が少ない65歳以上の高 齢者に対し、居住している不動産を担保として自治体やその関連法人が生活資金を貸し付けることで、自立支援することを目的としています。なお、貸付限度額 は都道府県社会福祉協議会が決定します。

返済は不動産を処分することで行われるので、制度を利用する際には相続人とのトラブルを未然に防ぐために、あらか じめ推定相続人の中から1名の連帯保証人が必要となります。
この他にも、民間の金融機関が独自の基準で行っているリバースモーゲージもあります。

資産運用する際は何に注意すればいいですか?

老後の生活費のための資産運用を始める本人の年齢や状況次第で、取れるリスクも変わってきますので、まずはリスクを取ってでもリターンを得る必要があるかどうかを見極めることが前提です。

その上で、資産運用でリターンを得たいと思うなら、リスクについても理解しておくことが大切です。ここで、リスクを軽減させる考え方を紹介しましょう。

【投資対象の分散】
値動きの異なるものに分散することで、リスクを軽減する効果が期待できます。日本のみならず海外も含め、株式や債券などを組み合わせるのが一般的です。
例えば、ある程度のリスクが取れるなら、ハイリスクハイリターンである株式の比率を高めることで、高めのリターンが期待できます。反対にリスクを抑えるのであれば、株式の比率は下げ、債券の比率を上げて調整するとよいでしょう。

【時間の分散】
買い付けるタイミング(時間)を分散させる方法です。一度に資金を投入するのではなく、少しずつ買い足していくことを意味します。例えば、積み立てのような方法です。
ある投資商品を同額ずつ定期的に買い増していく場合、価格が下がったときには多く買え、価格が上がったときには少なく買い付けることになるので、平均購入価格を下げる効果が期待できます。こうした効果を「ドルコスト平均法」といいます。

成年後見制度ってどんな制度ですか?

将来、認知症などで判断能力が落ちてしまう場合に備えて、元気で判断能力が十分なうちに、自分の生活、療養看護や財産管理に関する事務について、あらかじめ信頼できる人に「任意後見人」として代理権を与える「任意後見契約」を結んでおく制度です。

この契約は、公証役場にて公正証書をもって結ばれます。
実際に、認知症などの症状が認められるようになった場合、家庭裁判所へ任意後見監督人選任の申し立てをすると、任意後見人が契約で定めた仕事をきちんと 行っているかどうかチェックをする「任意後見監督人」が選任されます。任意後見監督人が選任された時点で、この契約の効力が生じます。

任意後見人は、お金の管理や介護に関する申請など生活面の事務を行いますが、本人が不利益な契約をしてしまったときでも、任意後見人には本人の行為を後から取り消す「取消権」がないので注意が必要です。
高齢化が進む日本で、自分の身に万一のことがあった場合を想定し、周囲のサポートをスムーズに受けられるようにするためにも、老後の不安を解消する一つの手段として、こうした制度の内容を知っておくとよいでしょう。

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