バランス回復

今回は、自己発見のプロセス、悪しき習慣と不眠症の関係、調整機能+AI、たくさんの均衡点、バランスとは知性の働き、自然から逸脱するとどうなるのか、などについてです。

バランスの改善

私たちが、身体のバランスを回復するときに行なう仕事は、マーケターが生み出す需要のようなものだろう。

一から真新しい自分を生み出すわけではなく、そこに隠されているニッチな自分を見つけ出すことだからだ。

それはまた、自己発見のプロセスでもあるだろう。

見つけ出す隠されたその部分は、完全なバランス状態にある場だ。

それを見つけることは、責任を持って自分が行わなければならない仕事だ。

自分のやり方で自分のバランスを実現する必要があるからだ。

だが、本来の自分がどんなものかを知らない。

あるいは、非常に限られたことしか知らない。

ということを、ほとんどの人が認識していない。

なぜなら、本質を理解する術を所有していないからだ。

増水のため濁った川底が見えないのと一緒だ。

そもそも私たちには、バランスを求める本能が備わっている。

そして、自分の身に起こった障害を乗り越えられれば、バランスを取り戻す力が強くなる。

彼らが行ってきたことも、バランスの回復と同時に、本質に磨きをかけることだ。

実は、この二つは全く同じプロセスを踏む。

不眠症と診断されてから20年

イカ釣り好きの芳さんは、六十代前半の町工場の社長だ。

不眠症と診断されてから20年を過ぎた。

彼の不眠は典型的なヴァータのアンバランスだ。

ベッドに入ると、明日のこと、その先のことなど、たくさんの心配事が次々と浮かんでくる。

その日の出来事が、夜になると頭の中で何度も繰り返される。

そうなると今度は、時計の音、何かが擦れる音、外の音が気になりはじめる。

何度も寝返りを打って、眠れたと思った瞬間に、また目が覚める。

寝酒や睡眠薬、その他さまざまな不眠対策を試してみたが、ほとんど効果がなかった。

彼は、やがて人生についても悲観的になっていった。

眠る時間帯そのものを恐れるようにもなった。

 

悪しき習慣を引き寄せる

だから、目が覚めたときに読む本を、何冊かベットの脇に置いておいた。

本を読んでも気が晴れない時は、寝室の中を歩き回ったりもした。

よせばいいのにスナック菓子にも手を伸ばしたりもした。

彼は、体質のことをいくらか知っていた。

体質の判定テストもやってみて、自分はヴァータ体質だと仮定していた。

少し知識をかじったことが、彼を余計に苦しめていた。

そう、彼はヴァータ的な人ではない。

私の見立てもそうだったが、専門家の見解も同じだった。

実は、 代謝支配がもっとも強く、その次が動作支配だった。

彼を20年もの長きに亘って苦しめていた症状は、動作支配のアンバランスではなかった。

心を酷使することによって、わざわざ動作支配のアンバランスを招き入れていたのだ。

彼はいつも長時間仕事をしていた。

不眠症と断定されたために、規則的な生活を真剣に考える機会も失った。

もし彼が、それを軽く受け止められるタイプだったら、規則的な生活を心がけ、彼のヴァータ増悪はそれほどひどくならなかっただろう。

そう、代謝支配(ピッタ)のエネルギーがそうさせてはくれなかったのだ。

これから、一時的なアンバランスがどのようにして慢性的なアンバランスになっていくのか解説しよう。

調整機能+AI

私たちの体の様々なところに、サーモスタットのような機能が備わっている。

サーモスタットとは、温度の自動調整装置のことだ。

一定の温度設定を基準にして熱源のスイッチが切れたり、入ったりするようになっている。

体温調整の働きは、このサーモスタットに人工知能をくっつけたようなものだ。

というよりも、体温調整の機能を機械化したものがサーモスタットだ。

機械構造が複雑になっていけば、人体に近い機能が必要になってくる。

でも、私たちはこれを意識せず、自動的に行っている。

最初から備わっている機能なので軽んじられがちだが、これを無視すると酷いしっぺ返しをくらう。

これは、進化の過程において私たちの体に設定された機能の一つだ。

この機能は柔軟性に富んでいるので、基準体温から一時的に離れることができる。

しかし、その時間が長いと不快な状態になる。

私たちの内側にはこうした機能が無数備え付けられいて、その一つひとつがそれぞれ異なる組に従っている。

たくさんの均衡点を所有している

つまり、バランスをとるためのたくさんの均衡点を、私たちが所有しているということだ。

これら無数ともいえる調整機能が、協調しあい、絡み合って停止することなく作動し続けている。

血管には、栄養や多様な伝達物質が流れ、たくさんのホルモンも存在している。

そして、巧みにバランスをとりながら、あらゆる分子を考えられないような精度で、その時に必要な分量を適切な場所に届ける。

重なり合った複雑な構造の中で機能しているあらゆる調整機能は、脳によってきっちりコントロールされている。

この驚くほど多様な生理機能のバランスを司っているのが、前脳の灰白質のわずか五グラムほどの小さな部分だ。

脂肪や炭水化物の代謝、睡眠や覚醒、食欲、喉の渇き、消化液の分泌、体液の量、成長、体温など、そのすべてを司っている。

意識しなくても、この小さくて軽い脳細胞が、すべてを自動的にコントロールしてくれている。

バランスとは知性のはたらき

こうした機能を知ると「バランスとは「知性」の働きである」という彼らの主張を理解できるようになる。

つまり、プラクリティが、私たちが生まれたときからその働き方を設定してくれているのだ。

それが体質という名で呼ばれてたりもする。

それは持って生まれた素質の一部であるが、私たちはそれを操作することができる。

たとえば、先程の芳さんのように、ピッタヴァータに設定されて誕生してきた人のケースを考えてみよう。

3つのドーシャの合計を10とした場合、ピッタ5、ヴァータ3、カパ2。

それが彼の理想のバランスだとしよう。

体の中にある無数の調整機能は、例外なくこの中心的な設定に従って作動し続けている。

脳細胞を直接コントロールすることは難しいが、ドーシャをコントロールすることは、それよりもずっと容易だ。

寒い天気、乾燥した風、恐れ、辛い味、夜更かしなど、動作支配ドーシャを増悪する影響が、そのドーシャに触れた時にヴァータドーシャが増加する。

同様に、代謝支配(ピッタ)や構造支配(カパ)を増加する要素もそれぞれある。

また、赤ちゃんの時と大人になったときでは、違った体質に見えることもある。

この時の彼は生来の体質ではないように見えた。

食物、運動、睡眠、感情、生活習慣によって、ドーシャが違う位置に移動したからだ。

日々の行動すべてが、ドーシャを動かしている。

呼吸、考えてる事、喜怒哀楽、飲食、睡眠など、多少の差はあるが、そのすべてが影響しあっている。

機能が正常に可動している場合、ドーシャは移動した後、自然に本来あるべき位置に戻ろうとする。

だが、ゆっりと時間をかけて蓄積しされたアンバランスは厄介だ。

彼らは、このようなアンバランスのことを「ヴィクリティ」という名で呼んでいる。

ヴィクリティは、プラクリティ(自然)とは正反対に向かう状態のことをいう。

自然からの逸脱

生来から設定されているドーシャのパターンを、もっと優れたパターンに変える力は私たちにはない。

逆のことは無意識のうちに起こる。

食事を抜かせば、ヴィクリティが増えるし、 徹夜しても増える。

だから不自然な行いは、身体を蝕み、人生に余計な問題を創り出す。

不適切な食物、不規則な睡眠、否定的な感情、心理的な緊張、それらすべてがヴィクリティを増加させる。

やがて最も自然から逸脱した状態、つまり心身の病気に至る。

これらの経験によってセルフイメージまでが変わってしまう。

ヴィクリティが増加し始めるとストレス過敏になってくる。

だから、本来の繊細さは消え失せ、徐々に鈍感になっていく。

子供の頃にもっていた豊かな感受性と感性は、どんどん薄れ、消えていく。

たいていの大人は、拒絶、失望、疑念などの経験によって、本来の豊かさから遠ざけられてしまっている。

それらの経験は、私たちの細胞にも組み込まれていく。

いつしか生まれつきそうなのだと錯覚をお越し、それが何年もかかって蓄積されたエントロピー(乱雑)であることを忘れてしまう。

芳さんは、ヴァータドーシャが最も増悪していた。

これが一番乱れやすいドーシャであることは以前にも話した。

騒音や混雑や身体的な不快適さのようなものを嫌う。

だから、ヴァータ的な人の体は、その他のタイプよりも強いストレスとして感じてしまう。

混雑した場所に行けば、ますます増悪する。

そのうち、混雑した状況を想像しただけでも、不快な反応が起こるようになる。

これは、正しい習慣へと導き、悪い習慣から遠ざけようとするドーシャの働きによる。

本来あるべき姿に戻ろうとしているのだ。

動作支配(ヴァータ)ドーシャには、おだやかさと静けさを与える必要がある。

しかも毎日だ。

つまり、そうした習慣を取り入れる必要がある。

そうすれば、自分の正しいバランスの位置を見つけ、自然に戻っていく。

騒音や混雑の中に居ると、ヴァータのアンバランスを増長させてしまう。

本能を信じる

現在のような環境では、ヴィクリテイが増加してヴアータ的になることはよくあることだ。

ヴァータの増加要因に限らず、ドーシャを増悪させる刺激はたくさんある。

しかし、これはストレスなどによって創り上げられた偽りの姿だ。

本来の姿は覆い隠されたその内側にある。

それを取り戻すことができれば、忌まわしい症状はなくなる。

この医術の素晴らしい点は、人がそれぞれの最高の姿に帰ることによって健康になることができるというところだ。」と彼らは言っている

だから、アンバランスを回復させていく、彼に適した生活方法を与えることできれば健康に戻れる。

芳さんは、増悪したヴァータのバランスを回復するためのリストを専門家からもらってきた。

ドーシャの鎮静

リストの一番目にあるのは、忠実に守るべき生活習慣だ。

そのリストにはこう記されている。

  1. 就寝の一時間前、温かいお風呂に入る。夏は少しぬるめにする。
  2. その後、五分間、ごま油で、額、こめかみ、足先をマッサージ。
  3. コップ一杯のミルクにラサーヤナを入れて飲む

ラサーヤナとは、 ハーブを調合したもので、何百種類もある。

芳さんには、アムリットカラーシュが効果的だったようだが、症状に合わせていろいろなものを試してみてもいい。

  • 次に静かに座って、二十分本を読む。(心が休まるようなもの)
  • 最後に明りを消して、眠くなるまで心の静まる音楽を聞く。
  • 眠くなってきたらすぐにベッドに入る。

芳さんはこれを四カ月間、欠かさず続け、毎晩、難なく眠りにつくことができ、そのまま6時間以上目も覚めなくなった

こうして彼は、たくさんの人たちが苦しんでいる症状から脱出することができた。

こうした症状に悩まされていれば、睡眠薬を処方してもらって、定期的に飲んでいる人は少なくないだろう。

医師は自分の家族には睡眠薬を処方しないと云う話をあなたも聞いたことがあるかも知れない。

それは大変こまった現象だ。

この不眠症から開放されたことによって、彼は他の面でも恩恵を受けた。

風邪を頻繁に引くことがなくなり、彼を悩ましていた体の痛みもなくなった。

同時に悩みや不満も非常に少なくなった。

今の彼は以前よりも10歳若く見える。

次回は「ステージ3までに気が付けば、早く簡単にしかも費用もかけないで済む。」です。

ではまた。CFP+LifeCoaching

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