医療保険
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こんにちは、MSインテグラル・デザイン研究所の斉木です。 前回は「ライフデザインと個人年金保険商品のミスマッチを修正する」でした。今回は、医療保険やがん保険などを活用したリスク対策について解説しましょう。

生命保険とリスク研究:医療保険

医療保険・医療特約・がん保険などを活用したリスク対策を始め、生命保険の主な医療関連の特約について認識してもらいたい。

また、介護保障保険の給付条件、保険料免除特約などについて、会社組織においても生命保険というものが、福利厚生制度に大きく関わってくることを、ここで改めて確認してもらいたい。

医療保険・がん保険・医療特約

  1. 医療保険
  2. がん保険
  3. 医療特約
  4. ケーススタディ

1,医療保険

医療保険とは、病気や不慮の事故による入院や手術などを幅広く保障するものをいいます。

外資系生命保険会社や中小の国内生命保険会社、共済などで主に扱われてきましたが、平成13(2001)年からは、大手の生命保険会社や損害保険会社の生命保険子会社でも、医療保険の取扱いをスタートさせました。

また平成13年7月以降は、損害保険会社本体でも医療保険の取扱いがでるようになったという背景も重なって、医療保険など、所謂第三分野といわれる保険商品を扱う会社が、急速に増えました。

医療保険の販売開始当初は、病気で入院した場合には8日以上の継続入院が必要であったり、けがで入院した場合には通算して5日以上の人院に対して、1日目の分から入院給付金を受け取れるのが一般的な条件になっていました。

しかし、近年では1泊2日、あるいは日帰り入院から保障するタイプの医療保険が主流になっています。

また手術を受けた場合には、手術の種類に応じて入院給付金日額の10倍、20倍、40倍などの手術給付金が支払われるものと定額のものとがあります。

また、加入後10年など一定期間を契約期間とする「定期タイプ」と、一生涯保障が継続する「終身タイプ」のものがあります。

終身タイプに加入する場合には、保険期間と同様、終身に渡って保険料を払い続けるタイプと60歳や65歳などで支払いが終了する有期払いのどちらかを選択することになります。

参考▼

医療保険の主な商品として、がんの保障を手厚くしたタイプや女性特有の病気の保障に重点を置いたタイプ、死亡給付金や解約返戻金をなくして保険料をセーブしたタイプ、逆にボーナスや満期金といった祝い金を付加したタイプなど、多様な医療保険商品が発売されています。

また、最近では、健康保険が適用されない先進医療を保障する先進医療特約が組み込まれた医療保険がスタンダードになりつつあります。

2,がん保険

がん保険とは、医療保険のうち、がんの保障に特化したものです。保障の対象をがんに絞っているために保険料は医療保険よりも割安になっています。

入院給付金の日額は1日5,000~10,000円が一般的で、入院給付金の支払い日数に制限がないのががん保険の特徴にもなっています。

しかし、現在加入しているものから新たにがん保険に加入し直すときなどは注意が必要です。

なぜなら、責任開始日から3カ月、あるいは90日などの免責期間が設けられているからです。

また、がんと診断された場合には診断給付金が支払われるタイプが一般的です。

そして、再発した場合にも再度、診断給付金を支払う会社も増えています。

再発に関しては、一定期間が経過していないと支払対象になりませんので、加入する際に確認しておく必要があります。

さらに最近では、先進医療やホスピスでの治療、通院での抗がん剤治療なども保障するがん保険など、保障内容が多岐にわたるがん保険や健康保険の対象とならない自由診療であっても補償する自由診療型のがん保険もあります。

がん保険も医療保険と同様に契約期間10年などの更新タイプと終身タイプがあります。

終身タイプは保険料を一生涯払う終身払いが主流となっていますが、一部の保険会社では、保険料の支払いは60歳や65歳などの一定年齢で終了する有期払いタイプのがん保険も発売されています。

参考▼

さらに、過去にがんで闘病した経験のある人でも、一定期間が経過するなど、すべての条件を満たせば加入できるがん保険を扱っている会社もあります。

3,医療特約

医療特約は、主契約の特約として付加するスタイルとなっています。

つまり、医療特約は主契約の保険と同じ保険会社の特約の中からしか選択できない、ということになります。

また、主契約が終身保険であっても、医療特約の保険期間は80歳までとなっているが一般的ですが、保険会社によっては、90歳まで、あるいは終身保障もあつかっているところもあります。

最近では、特定の病気や症状、あるいはケガの状態など、単独の 保険会社でしか扱っていない医療特約が増えているのも特徴といえます。

これから、生命保険会社が扱っている主な医療関係特約を紹介します。

災害入院特約

災害入院給付金

不慮の事故で1180日以内に入院したときt入院給付金が受け撃れる。1入院6o日分や120日分、通算700自分~1,o95日分が限度。

傷害特約

災害死亡保険金

不慮の事故で-180日1以内に死亡、またはロレラなど所定の感染症‐で死亡したとき、主契約の死亡保険金に上乗せされて災害死亡保険金が受け取れる。

障害給付金

不慮の事故で180日以内に所定(1~6級)の身体障害になった障害等級に順じて災害保険金の-10~1割の障害‐給付金が受け取れる。通算して災害保険金の10割が限度。

特定損傷特約

特定損傷給付金

不慮の事故で180日以1内に骨折、関節脱自、腱の断裂の治療を受けたとき給付金が受け取れる。通算101回が限度。

疾病入院特約

疾病入院給付金

病気で入院したときて入院給付金が受け取れる:1人院60自分や20日分、通算700~1,095日分が限度。

手術給付金

病気や不慮の事故で所定の手術をしたとき、手術給付金が受け取れる。

総合医療特約

災害入院給付・疾病入院給付金・手術給付金

「災害入院特約」と「疾病入院特約」を1つの特約にまとめたもので、不慮の事故・病気による所定の手術をしたとき、給付金が受け取れる。

その他、「放射線治療給付金」などが受け取れるタイプもある。

退院給付特約

退院給付金

入院給付金の支払事由に該当する入院を継続5日など所定の日数以上したあと生存して退院したとき、退院給付金が受け取れる。

通院特約

通院給付金

災害・疾病入院給付金の支払事由に該当する入院をし、退院後120日以内にその治療を目的として通院したとき、通院日数分の給付金が受け取れる。

1入院30日分が限度。

先進医療特約

先進医療給付金

厚生労働大臣が認める先進医療に該当する治療を受けた時、その技術料相当額の給付金が受けられる。

通算で500万円~2,000万円が限度。

女性疾病入院特約

女性疾病人院給付金

乳がん、子宮筋腫、甲状腺の障害、分泌の合併症など、女性に発生率の高い所定の病気で入院した時、入院給付金が受け取れる。

1入院60日分や120日分、通算で700日分~1,095日分が限度(手術給付金が受け取れる会社もある。)

成人病(生活習慣病)入院特約

成人病(生活習慣病)入院給付金

がん、心疾患、脳血管疾患、高血圧、糖尿病など所定の成人病(生活習慣病)で入院した時、入院給付金が受け取れる。

1入院60日分や120日分、通算で700日分~1,095日分が限度(手術給付金が受け取れる会社もある。)

がん入院特約

がん入院給付金

がんで入院したときき、がん入院給付金が受け取れる。支払日数が無制限のタイプがほとんど。

がん診断給付金、がん手術給付金が受け取れる。(通院給付金も受け取れる)

特定疾病(三大疾病)保障特約

特定疾病(三大疾病)保険金

がん(悪性精年物)、急性心筋梗塞、脳卒中により所定の症に該当したとき、保険金が受け取れる。

その他の原因で死亡・高度障害のとき’特定疾病保険金額と同額の保険金が受け取れるタイプを取り扱う会社もある。

(一般的には、いずれかの保険金を受け取った時点で特約は消滅する)

注意点▼

注:生命保険会社によって、特約や給付金の名称・内容が異なる場合がある。また、これら以外の特約を取り扱っている保険会社もある。

出所:『医療保障ガイド』(公財)生命保険文化センターを参考に作成。

相談事例

ライフプラン構築のプロセスにおいて、リスクヘッジのプランニングは欠かせない、そのリスクヘッジの一部でもある保障設計のなかで、やはり保険プランニングは中心になってくる。

保険に関する質問の多くは、加入するべきなのか、さらに加入したほうがいいのか、何か付加したほうがいいのか、期間はどうしたらいいのか、といったことだ。

具体的には、

  • 医療保険に入るべきか、貯蓄でまかなうべきか。
  • 医療保険にはすでに入っているが、がん保険にも入るべきか。
  • 医療保険とがん保険のどちらに入るべきか。
  • 入院給付金の日額はいくらが適切か。
  • 先進医療の保障を付けるべきか。

などである。

遺族の保障がメインである死亡保障とは異なり、医療保険への加入となると、かなり細かい保障内容にも言及する形での回答が求められる。

自分が受け取る保障だから臨場感があるのだろう。

その中から、ここでは「医療保険とがん保険のどちらに入るべきか」について取り上げるとしよう。

私の回答の一例としては、「がん保険に加入すること」を勧めることが多いと言っておこう。

一般的には医療保険を選択するアドバイザーが大半だ。

医療保険を選択しておけば、がんでの入院に関しても、入院給付金が受け取れるが、がん保険ではがん以外の病気で入院した場合に、入院給付金を受け取れないというのがその理由だろう。

しかし、実際に病気で入院したり、がんで闘病した経験のある人、或いは専門職関係、例えば看護師さんなどに話を聞いた場合の解答は極めて明瞭である。

もちろん「がん保険」である。

どの病気になるかを選択することはできないので、まずはすべての病気での入院に備えられる医療保険への加入を検討するのが普通の考え方だろう。

しかし、この考え方は投資で手痛い思いをしている人のパターンとも酷似している。

どの病気になるのかは分からない。

しかし、実際に調べてみると70%近くは3大疾病ということがわかる。

しかも、そのなかにあってガンは突出している。例えばその確立は、男性の場合は2分の1、女性の場合は3分の1と言われている。

自分の周りを見回してみて欲しい、最近入院したり手術した人はいないだろうか。

その原因がガンである確立は非常に高い。

またよくある誤解に、「うちはガン家系ではないから・・・」というものがある。これは全くあてにならないと言っていい。

実際、ガンになった知人やクライアントの家系を見てみると、本人だけということもある。

逆に、家系的にがんに罹患した経験を持つ方がいることが原因で、がんに対する恐怖心を過剰に抱いている人もいる。

ガン家系だから自分も必ずがんになるということも言えないだろう。

参考▼

がん体質やその他の病気になる原因などについては「心と体をよりクオリティーの高い次元へ導く方法とは?」の中で詳しく解説しているので参考にして欲しい。

がん保険に加入すると、がんと診断された場合の診断一時金が得られたり、抗がん剤治療やホルモン療法など、がんでの通院治療に対する保障も確保できる。

参考事例▼

これは一つの事例だが、支払保険料を変えず、ガンと特定疾病に特化した一時金重視の保障プランに切り替えたことがあった。

その後フリーライターの彼女はがんになり、脾臓を摘出した上で、胃を全摘出した。

検査も含め入院と手術で25日間、結果的に保険会社から支払われた金額は465万円になった。

もし以前のプランのままだったとしたら、手術分の40万円と入院分25万円、合わせて70万円にも満たなかったことになる。

どちらのプランを選択したとしでも自己負担額は変わらない。

フリーランスである彼女の収入が途絶えた状態を想像してもらえたなら、その違いは明らかだろう。

金銭的なこともそうだが、それよりも精神的なダメージが大きく、復帰することすらできなかったかもしれない。

アドバイザーとしては相談者の考え方や希望などをよく聞き、複数の選択肢の中で最適なものをアドバイスすることが肝要であるとされる。

しかし、はたしてそれだけでアドバイザーとしての役割を果たしたと言えるのだろうか。

私は疑問に思う。

次回は生命保険の生前給付特約と生前給付保険についてです。

ではまた。。

この投稿は日本FP協会CFP®カリキュラムに沿って作成しています。

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