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こんにちは、MSインテグラル・デザイン研究所の斉木です。 今回は、老後にかかるお金について解説しましょう。

老後の生活を不安に思っている方は多いことでしょう。

では老後の暮らしにはいったいどのくらいお金が必要なのでしょうか?

生命保険文化センターの行った意識調査によりますと、老後に最低限必要だと思う日常生活費について、もっとも多かった回答は、20万~25万円、総務省が調べた高齢者の実際の支出の平均は1カ月約28万円となっています。

老後には、日々の生活費に加えて、ケースによっては、子どもへの援助、住宅のリノベーションといったことにもお金がかかります。

これらを考慮したうえで老後の生活設計を考えておきましょう。

老後の生活費の目安

最低限必要と思われる日常生活費の平均は20万~25万円/月

参考▼

※1生命保険文化センター平成25年度 「生活保障に関する調査」高齢夫婦無職世帯の支出約28万円/月
※総務省 「家計調査年報(家計収支編)」平成27年家計 の概況

定年後のイベントの例とかかる費用の例

イベント かかる費用
子どもの結婚費用援助
100万~300万円
子どもの住宅購入資金援助
~1000万円
住宅リフォーム 50万円~200万円
海外旅行 20万円~60万円
車の買い替え 200万円
葬儀費用 100万円~200万円

※かかる費用には個人差がありますから、あくまでも目安として参考 にしてください。

老後のための備えはいくら必要か?

老後の生活する上で不足するお金の目安は、老後の年間の手取り収入から支出を差し引いて算出します。

「1年間に不足する金額」×「必要年数」で概算することができます。

必要年数は、60歳時点の女性の平均余命が約29年ですから、89歳-「夫退職時の妻の年齢」で計算しておきます。

退職金など「退職時に手元にあるお金」から「不足するお金の総額」を差し引いた結果がマイナスになった場合は、その分の老後資金が不足することになります。

したがって、この不足分を準備しておく必要があります。

まずは老後の収入と支出を予想して、老後に不足するお金の総額を算出します。

そのうえで退職時に手元にあるお金で補填しきれない、備えが必要な金額を計算しましう。

すなわち、毎月の収入-(毎月の支出+年間の特別支出)=1年間に不足するお金。

ということになります。

退職後の収入

公的年金  ◯◯◯万円  ◯◯◯万円
企業年金
個人年金保険
その他の収入
合計
夫婦合計

退職後の支出

毎月の支出
基本生活費  ◯◯◯万円
住居関連費
車両費
娯楽費
社会保険料
保険料
そん他の支出
合計
特別支出
年払い保険料 ◯◯◯万円
自動車保険料
所得税
住民税
固定資産税
その他(  )
合計

1年間に不足するお金×必要期間(89歳-夫退職時の妻の年金)+イベント費用=老後に必要なお金退職時に手元にあるお金-老後に必要なお金=過不足

参考▼

※89歳とした根拠:厚労省「平成26年簡 易生命表による女性の60歳時点の平均余命より

加入している年金制度を確認

老後の生活費は、基本的に年金収入に頼ることになります。

したがって、まずは自分が加入している年金制度や受給資格を確認しておきましう。

公的年金には国民年金、厚生年金保険の2つの種類があります。

年金制度は3階建てになっています。

  • 1階は日本で生活する20歳以上60歳未満の人すべてが加入する国民年金
  • 2階は会社員や公務員が加入する厚生年金保険
  • そして3階が企業年金

などとなっています。

  1. 学生や農業従事者、自営業者、自由業者は第1号被保険者
  2. 会社員や公務員は第2号被保険者
  3. 会社員や公務員の妻などは第3号被保険者

このように加入する年金制度が異なるので、自分の年金制度を把握しておきましょう。

公的年金はいつからもらえる

私たちがもらえる年金にはおもに国民年金と厚生年金の2つの種類があります。

国民年金からは老齢基礎年金が、厚生年金からは老齢厚生年金が、それぞれ給付されます。

そして、受給開始年齢は生年月日によって異なります。

男性は昭和36年4月2日以降、女性は昭和41年4月2日以降生まれの人は、基礎年金・厚生年金とも年金受け取りは65歳からです。

したがって、60歳で定年を迎え、年金制度に100%依存した場合、60歳から65歳の間は収入が途絶えてしまうことになります。

月々の生活費が25万円と仮定すると、単純計算で25万円×12カ月×5年間=1,500万円不足することになります。

この期間をどうしのぐかが大きな課題となります。

老齢年金の受給条件は?

老齢基礎年金をもらうためには、原則、保険料を25年以上納めていることが条件です。

この期間を受給資格期間といい、受給資格期間には保険料が免除になった期間等も含ます。

保険料免除期間は、免除の程度に応じて年金額の計算に反映されます。

参考▼

※平成29年4月から消費税の10%への引上げ延期に伴い、受給資格期間が10年以上に短縮される予定です。

  • 昭和5年4月1日以前に生まれた人の受給資格期間は、生年月日に応じて24~20年です。
  • 昭和26年4月1日以前生まれで厚生年金保険や共済組合等に加入していた人の受給資格期間は、生年月日に応じて19~15年です(中高齢者の特例)

老齢基礎年金の額は、480ヵ月で満額になります。したがって、保険料を納めた期間が40年に満たない場合は、保険料を納めた月数、保険料を免除された月数に応じて、満額から減額されます。

また、老齢厚生年金をもらうためには、老齢基礎年金と同じく、保険料納付済期間と保険料免除期間を合わせて25年以上(平成29年4月からは10年以上を予定)の受給資格期間を満たしている必要があります。

あなたの加入期間を確認しよう

受給資格を満たしているかどうか、今後満たせるかどうかは、早めに確認しておいた方が安心です。

自分の加入状況は、毎年誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」で確認することができます。

また、日本年金機構の「ねんきんネット」や「ねんきんダイヤル」でも確認が可能です。

このほか、全国にある年金事務所の窓口に年金手帳を持参すれば、その場で加入記録を調べてもらうこともできます。

もし、収めていない保険料があってこれから収めたいという人は、後から収めることができます。

この場合、平成30年9月までは、納付期限を過ぎてしまった国民年金の保険料を、過去5年分までさかのぼって納めることができます。

厚生年金保険に加入している人は、70歳になると続けて加入できなくなりますが、70歳以上になっても受給資格期間の25年を満たしていない人は、満たすまで加入することができます。

年金加入状況を確認する

  • 年金事務所の窓口を利用する
    全国にある年金事務所の窓口に年金手帳を持っていくと、年金の加入記録を調べてもらうことができる。
  • ねんきんネットを利用する
    年金加入記録の照会・年金見込額の試算などができる。日本年金機構のサイトで、利用にはユーザIDの取得が必要。ユーザIDは日本年金機構のホームページより申込むと、1週間ほどで郵送される。
  • ねんきんダイヤルを利用する
    日本年金機構年金に関する電話問合せ窓口。年金の加入状況や、ねんきん定期便の内容、その他年金の一般的な質問に答えてくれる。
参考▼

※一般的な年金相談0570-05-1165(ナビダイヤル)
※ねんきん定期便 ・ねんきんネット等専用ダイヤル0570-058-555(ナビダイヤル)

およその年金額を確認しておく

次に、自分の年金額を概算してみましょう。国民年金のみ加入している人は老齢基礎年金のみ。

厚生年金保険に加入している人は老齢厚生年金の金額もプラスします。

老齢基礎年金

約78万円(満額)×国民年金保険料を払った月数/上限480ヶ月

老齢厚生年金

あなたの平均標準報酬額と厚生年金保険加入予定年数に当てはまる金額を確認しましう。(日本年金機構

厚生年金に加入している場合、あなたのもらえる年金は、老齢基礎年金+老齢厚生年金になります。

ねんきん定期便をチェックしよう

年金の加入状況や年金額の確認に便利なのが、日本年金機構から国民年金および厚生年金保険の加入者に毎年1回、 誕生月に送付される「ねんきん定期便」です。

通常はハガキで郵送され、これまでの年金加入期間のほか、加入実績に応じた年金受給額、保険料納付額、最近の月別状況も記載されています。

35歳、45歳、59歳の人には封で届き、さらに年金加入記録に漏れや誤りがあった場合に提出する「年金加入記録回答票」も同封されていますので、忘れずに確認しましょう。

その他の老後の収入

老後の暮らしをまかなうのに、国民年金、厚生年金だけでは不十分です。

他に老後資金として受け取れるお金も確認して、目安額を調べておきましう。公的年金以外にも収入を確保する方法がいくつか考えられます。

例えば、会社員の場合は、厚生年金に上乗せする3階部分として、企業年金が考えられます。

企業年金には、

  1. 厚生年金基金
  2. 確定給付企業年金
  3. 中小企業退職金共済制度
  4. 確定拠出年金(企業型)

があり、勤務先の企業にこれらの制度がある場合は、従業員は強制的に加入することになります。

また、自営業の人が年金を増す方法としては、国民年金に上乗せできる国民年金基金や確定拠出年金(個人型)、退職金を増やす「小規模企業共済」などがあります。

このほか、民間の個人年金保険を利用して老後資金を増やす方法もあります。

会社員

厚生年金基金、確定給付企業年金、中小企業退職金共済制度、確定拠出年金(企業型)、個人年金保険など。

自営業

国民年金基金、確定拠出年金(個人型)、小規模企業共済、個人年金保険など。

退職金はいくらもらえるのか?

退職時にもらえる退職金は、その後の暮らしにも大きく影響します。

それでは、退職金はいくらもらえるのでしょうか?厚生労働省の調査によりますと、勤続20年以上、45歳以上で退職した人の退職金の平均は、高卒の人で1,128万円~1,673万円、大卒の人で1,941万円となっています。

ただし、勤めている会社の規模や形態、勤続年数などによって実際の支給額は大きく異なります。

したがって、定年まで勤めた場合の退職金の額は勤務先に予め確認しておくようにしましょう。

自営業の人は、小規模企業共済などを利用して、自身で退職金を準備しておく必要があります。

企業年金や個人年金の内容を把握しておこう

厚生年金基金

厚生労働大臣の認可で設立された厚生年金基金が、厚生年金の老齢給付の一部を国に代わって支給する(代行部分)とともに、企業の実情に合わせて上乗せ給付を行うものです。

確定給付企業年金給付額が確定した企業年金2002年4月からスタートした年金で、規約型企業年金と基金型企業年金の2種類があります。

あらかじめ給付額が確定しており、それに応じて必要な掛金を企業が拠出する仕組みになっています。

中小企業退職金共済制度

中小企業が退職金を準備するための制度事業主が中退共と退職金共済契約を結び、毎月の掛金を金融機関に納付するかたになります。

従業員が退職したときは、その従業員に中退共から退職金が直接支払われる仕組みになっています。

参考▼

※独立行政法人勤労者退職金共済機構・中小企業退職金共済事業本部)

確定拠出年金(企業型)

確定拠出年金は運用成績次第で将来個人が受け取る額が変わります。

従業員の上乗せ拠出ができるところもありますが、原則としては事業主が掛金を拠出することになります。

運用商品は従業員自身が選ぶことになり、その運用結果によって将来受け取る年金額が異なる仕組みです。

国民年金基金

自営業者などの人が利用できる年金の上乗せ制度です。

加入した口数で掛け金が決まり、年金受給開始後は老齢基礎年金に上乗せして給付され仕組みです。

確定拠出年金(個人型)

個人で加入できる確定拠出年金です。

企業型と仕組みは同じですが、掛け金の上限額は1人月額6万8,000円です。

国民年金基金と併用はできますが、国民年金基金に加入している人は、その掛け金の額を引いた額が上限額となります。

小規模企業共済

自営業者や会社役員のための退職金共済制度です。

自営業を廃業したときや、会社等の役員を退職したとき、共同経営者を退任したときなどの生活資金などをあらかじめ積み立てておくためのもので、廃業・退職時などに共済金を受け取ることができます。

個人年金保険

公的年金の補足に個人で年金を作るために加入するものです。

個人が公的年金で不足する分を補うために、民間の保険会社や信託銀行などが用意している保険商品に加入することになります。

例えば、契約時に受取額が決まっている定額年金や、将来の運用成績によって受取額が変わる変額年金などがあります。

今後は公的年金が65歳からしか受け取れない人が大半になってくるので、老後の家計を赤字にしないためにも65歳まで働くプランを考える必要がありそうです。

現在では、60歳が定年の企業でも、本人が希望すれば、最長で65歳まで雇用 (再雇用含む)することが企業に義務づけられていますが、今のうちから、勤務先の定年制度を確認しておきましょう。

65歳まで雇用の延長がない場合は、別の手段を講じていく必要があります。

老後の医療や介護にどう備える

老後の大きな不安の1つに病気や介護のことがあると思います。

したがって、これら医療や介護にかかるお金や制度についても知っておく必要があります。

医療費・介護負担について考える

今は健康な人でも、高齢になると健康面での不安が出てくる可能性があります。

そのような状態になって慌てないように医療と介護に備えておく必要があります。

そのためには、それらにいくら位のお金がかかるのかを確認しておく必要があります。

まず医療費ですが、健康保険に加入している人なら、窓口で負担する医療費は、6歳(就学)~70歳未満で原則3割、70歳~74歳までは2割負担(平成26年3月までに70歳以上になっている人は1割負担)です。

また、介護に関しては公的介護保険制度があり、要支援・介護者の状態に合わせた介護サービスを1割

(※)負担で受けることができます。

一ヶ月の医療費負担には上限がある

健康保険には、自己負担分が高額になったときの負担軽減のために「高額療養費制度」が設けられています。

これは1カ月の医療費の自己負担が定められた上限を超えた場合に、その超えた分が後から払い戻される制度です。

この自己負担額の上限は収入によって決められています。

たとえば70歳未満の人なら、1カ月の上限額は8万100円+(医療費-26万7,000円)×1%で、だいたい9万円台で収まります。

さらに70歳以上の一般区分の人の場合は、通院のみで1万2,000円、通院+入院で4万4,400円が上限となり、さらに負担が少なくなりますので覚えておきましょう。

介護保険の仕組みを知る

市区町村に申請して要支援・介護認定を受けた人は、その要介護度によって介護サービスを受けることができます。

介護サービスには要介護度別に1カ月当たりの支給限度額が定められており、その範囲内で予防サービスや介護サービスを受けることができます。

自己負担はサービスの1割または2割ですが、この限度を超えてサービスを利用したときや、介護保険の対象外のサービスを利用したときは、全額自己負担になります。

この1カ月の自己負担額には上限が定められており、これを超えた分は後日払い戻されます。

さいごに▼

医療・介護費をあわせた自己負担にも上限がある

高齢者の場合、医療費と介護費の両方がかかり、その自己負担が高額になってしまう場合があります。

こうした場合、負担を軽減するために、医療費と介護費の1年間(8月から翌7月まで)の自己負担にも上限が定められております。

たとえば70歳以上で収入区分が一般の人なら、上限額は56万円~現役並み所得者は67万円世帯の年間の医療費と介護費の自己負担がこれを超える分は、医療保険からは「高額介護合算療養費」、介護保険からは「高額医療合算介護サービス費」として払い戻されます。

ではまた。

 

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