私たちの人生を大きく左右している根源的な要因(ファクター)は何でしょうか?

それは、人は必ず死ぬという事実です。

その事実から生み出される恐怖感を乗り越えるために、私たちは様々なものを生み出してきました。

特に、私たちの内面に焦点を当てた学問領域において、それは最大のテーマとして取り上げられ、熟思されてきました。

例えば、私たちが永遠に生き続けることができるとしたらどうでしょうか?

おそらく存在意義を問うことも、時間を気にすることもなくなるでしょう。

その時期を確定することができない事象(死)がなければ、存在や時間という概念ではなく、別の概念が生まれていたに違いありません。

哲学者キルケゴールは、絶望を「死に至る病」と表現しました。

人が希望を失うのは、そこに死という存在があるからだ!と考えたのです。

いつ訪れるかわからない死という事象が、あらゆる努力を虚しいものに変換させ、挫折を味わうことになり、最終的には「絶望」するしかない。そう考えたのです。

また、人間は絶望していることが前提で、自分が絶望していることに気づいていないとしたら・・・

それがもっとも救いようのない人たちだ、とも言っています。

一方、哲学者ハイデガーは、「死」に向き合うからこそ、「生」が輝くんだ!と訴えました。

これを死への「先駆的覚悟性」といいます。

「悟り」も死から目を背けず、向き合うことにその境地があると言われています。

私たちが自分とは関係ない物事に興味を持つのも、この死への恐怖感から逃れるためなのです。

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つまり、予めそのようにセッティングされた機械のように、そうするしかないということです。

こうした考え方を異なる視点(高視点)で捉えたらどうなるでしょうか?

例えば、意識が働いていて動ける状態(臓器含む)を生という概念だとしたら、死は意識が働かず、動かなくなる状態を概念化したものだと言えるでしょう。

つまり、この両者の違いを、私たちが勝手に線引して、概念化したに過ぎません。

本来であれば、この2つの状態(ステイト)は、切り離されるべきものではなく、私たちが生物である以上連続しているものだからです。

別な言い方をすれば、意識が働かず、動かなくなる状態を繰り返し見たり聞いたりしているうちに、それがいつしか記憶に刷り込まれ、それが死というものだと勝手に意味付けをして、その意味を認識しているに過ぎません。

その認識した意味に生存本能が抵抗して、精神の安定化を図るために死という妄想の言葉を創り上げたとも言えます。

つまり、生物の物理的現象の一つに過ぎなかった状態(ステイト)が、死という言葉(意味)に深く引き込まれ、さらに他の言葉との関係にさらされ、妄想(パラノイア)化した、ということでしょう。

その妄想化した「死」という言葉に絡め取られ、「時間」「存在」「絶望」などの概念が生み出され、生と死という言葉の差異が、悩み、苦しみという概念を生み出し、さらに 「夢」「希望」「人生」などの概念も生み出しました。

その後「潜在意識」「宇宙の法則」「引き寄せ」といった通俗的なスピリチュアルワードもまた、そこから生み出されたわけです。

ではまた。

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