自己啓発 可能性

前回に引き続き、今回も誤った自己啓発のカタチについてだ。

仕事や人生でつまずいている人の状態を観察してみると、明確な共通点が浮かび上がってくる。

それは、現在のポテンシャルを活かしきれていないのに、さらに新たなポテンシャルをどんどん増やしてしまっている、というところだ。

お腹がいっぱいで消化しきれないでいるところに、さらにデザートを放り込もうとしているのだ。

過剰摂取でもある程度はこなしてくれるが、そうでない要素は肥満というカタチで外見に訴えてくる。

このように物理的に表れてくれるものであれば、発見しやすいから対処は容易だ。

しかし、これがマインドセット(思考)となると、ちょっとばかり厄介になってくる。

マインドセットの改善を試みた時に、もっとも陥りやすい自己啓発の誤ったカタチを紹介しよう。

願望を追っかけすぎるパターン

「あれも、これも」と、とにかく目新しいものにすぐ飛びつく自己啓発パターンだ。

西に儲かるグッヅがあれば買い求め、東でセミナーがあると聞けばためらわず参加する。

南で読書会があると聞けば顔を出し、西で最新機種が発売されたと聞けば直ぐに飛びつく。

新刊が出れば目的もなく本を買い。

TV番組やCMに絡め取られて、直ぐにネット・サーフィンをし始める。

これらの情報やグッヅは「ポテンシャル(潜在的な能力、可能性)」を決めるものだが、成功の決定要因ではない。

もし現在のポテンシャルを完全に活かしきれていない状態で、さらにポテンシャルを増やすのは自殺行為に等しい。

不動のポテンシャルにさらにポテンシャルを上乗せしようとすれば、そこから生み出されるものは成功ではなく混乱と苦痛だ。

(願望追求型が失敗する根拠については「ライフデザインの常識が変わる構造俯瞰型プランニングIDO式について」で詳しく解説しているので御覧ください。)

クライアントさんの事例

ここに1つの事例をご紹介しよう。

彼女は某シティーバンクを辞め結婚して1児の母となった。

主婦業も板につくようになり、時間にゆとりができ始めたので、起業講座などに通い始めた。

その主目的は子どもを海外に留学させることだった。

いつしかそれらの類のものが5つにもなり、やがて自由な時間がなくなっていった。

5種類の学習を続けるためには、それ相応の資金も必要になる。

そこで彼女はネットワークビジネスを始めた。

ご存じないかもしれないが、ネットワークビジネスを成立させるためには膨大な時間を投資しなければならない。

「他力本願で簡単に稼げるビジネスだ」と思ったら大間違いだ。

この類のロジックに惑わされて、友人や貴重な人生(時間)の一部を失っていく人は非常にたくさんいる。

彼女の場合、そのネットワークビジネスがやがて3つになり、

習い事にも通えなくなり、コミッション収入を維持するために商品を買い続け、

マイナスキャッシュフローが増加するという悲惨な状態に陥ってしまった。

こうした悪習を断ち切るのは容易ではない。

その慣習がコンフォートゾーン(安心・安定)になってしまっているからだ。

彼女のような積極的な試みそのものを批判するつもりはない。

何も始めない人よりもずっとライブ感を感じていられるだろうから・・・・

しかし、注意してほしいことがある。

それは、結果的に破産する可能性が非常に高いということだ。

現に彼女は、子どもの進学費用が賄えない可能性があるということで私を訪ねてきた。

子どもを海外に留学させるどころか、進学すら危うい状態、これでは本末転倒である。

人生で苦い経験をしたり、ビジネスである程度成果をものにしてきた人であれば、こうしたプロセスには陥らないだろう。

知識だけではビジネスにならない、短期集中しなければ儲からない、ということを知っているからだ。

1つのプロジェクトを終えてから次のプロジェクトを始めた方が、はるかに効率的であることを知っているからだ。

人生を成功させるスイッチがどこにあるのか、ビジネスがどういう構造をしているのか、それが理解できなければ求めた知識やグッヅを活かすことはできない。

専門用語を知って、それを並べ立てて通用するのは教室の中だけであって、現実のビジネスの世界では通用しない。

その詰め込みすぎた知識によって思考が空回りをしているのなら、なおさらのことだ。

「下手の考え休むに似たり」思考が堂々巡りしていたのでは、時間とエネルギーを無駄に消費するだけだ。

自分の特性を見出し、その特性をビジネスの構造の中で適応させていくことなくして、ビジネスで成功することはないだろう。

無闇矢鱈とチャンスを追求するのではなく、今の自分の所有しているポテンシャルを生かして欲しい。

現時点でポテンシャルの多すぎる人は、「やらないこと」を先に決めて欲しい。

パラノイア思考パターン

パラノイアとは 、ある妄想を始終持ち続ける精神病のことだが、ここではただ妄想と解釈して欲しい。

具体的には他人の成功を自分の行動にオーバーラップさせてしまう自己啓発パターンだ。

他人の成功を聞いて、単純に自分もそうなれると錯覚をしてしまうのである。

それは、ヒーローへのあこがれから始まり、のめり込み、やがて自分化させるという順序で行われる。

(パラノイア思考については「私たちは自分の特性を生かせない、虚の世界で游がされている」や「行動するか、行動しないかだ!そもそもその前提が間違っている」の中でも詳しく解説しているので参考にして欲しい。)

例えば、、、

子供の頃、セーラームーンや仮面ライダーなど、TVに登場するヒーロになったことのある人は多いだろう。

その状態が大人になった自分に起こると想像してもらうといい。

実にそのような状態になっている人が多いことには驚かされる。

しかも、自分がそうであることを自覚できないでいる。

ビジネスの世界で言えば、スティーブ・ジョブズなどが該当するだろう。

「世界を変える」と平気で口にする若手もいる。

私たちの身の回りには、人生やビジネスのヒーローに関する情報が発進され、あちこちでセミナーや講演会などで紹介されている。

それらの情報は、わかりやすいストーリーに乗せられ、インパクトのある言葉によって飾られ、とても刺激的である場合が多い。

しかし、残念ながらそこに彼らがビジネスで成功する方法は書かれていない。

彼らとジョブスは違うからだ。性格が異なるからだ。

そのことについては「心と体をよりクオリティーの高い次元へ導くパーソナルデザインの方程式」シリーズで紹介しているので参考にして欲しい。

もちろん、憧れを抱く気持ちはよくわかるし、それがある程度の範疇で収まっている分には何も問題ないだろう。

しかし、何度も読み返し、刷り込み、強く念じたところでジョブズになれるわけでもない。

なぜならば、そこに描かれているのは偶像であって、事実の中の一部分をフレーミングしたり、フォーカシングしたものに過ぎないからだ。

捏造されたものを目を皿のようにして何度も読んだところで成果にはならない。

彼らが目にし、耳にしているのは、ジョブズの思考や行動そのものではないからだ。

したがって、彼らが置かれている現実と、捏造された物語が一致することはないのだ。

彼らは、「スターウオーズ」や「美女と野獣の物語」と変わらないストーリーに触れているに過ぎない

こうしたことは、ライフデザインに携わっている現場では頻繁に起こることだ。

逆に、彼らが置かれている現実と設計図がマッチした瞬間、驚異的なエネルギー(成果)が生まれるのを何度となく体験してきた。

ではまた。

(ライフデザインの方法については「キャッシュフローが最大化するライフプランニング」や「優れた起業家への道筋」のコーナーなどを参考にして欲しい。

また、ライフデザインで失敗しがちなカタチについては「ライフプランを作成しても自由な時間とお金が増えない理由」、

ライフデザインとファイナンシャルプランの関係については「FP(ファイナンシャル・プランニング)とライフデザインについて」、

狭義のライフプランと広義のライフプランの違いについては「ライフデザインの方程式!性格+アプローチ=ブレイクスルーへの道筋」などを参考にして欲しい。)

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