

内外に働いている力のバランスをコントロールする方法がわかれば、私たちはもっと寿命を伸ばすことができる。
私は5年前にある企画を請け負ったことが原因で、極度のストレス状態に陥り、そこから抑うつ状態が続き、軽いメニエール・前立腺がんの疑い(肥大で収まった)・耳鳴り・貧血などによって2度救急外来のお世話になることがあった。
あらゆる方法を試みた結果、耳鳴り以外の症状はすべて消え去った。
しかし、相変わらず耳鳴りの症状が継続していたため、怖くて健康診断も受けないでいた。
ある時、是が非でも健康診断を受けなければならない事情ができ受けた。
コレステロール値が少し高いだけで、他はすべて正常という結果だった。
それを聞いた途端、身体が軽くなりとても爽快な気分になった覚えがある。
思い込みによって、健康になろうとする内的な力を抑制してしまっていた。
身体状態はとっくに正常になっていたにもかかわらず、思い込みによって自らバランスを崩していたのだった。
この体験によって、彼らの言っていることを身をもって深く理解できた。
このスピリチュアリティ的な知性は「病気や老化は本当にさけられないものなのか?」という「問い」から始まった。
そこから何千年もさかのぼり、彼らは「避けられる」という結論に至った。
内外の力の調和とバランスを保つことができれば、病気にならずに「完全なる健康」を手にすることができる。
彼らは「肉体のみではなく、心や精神のバランスが維持できれば、どんな病気も予防できる
」と信じている。
彼らの探求を安っぽい概念と混同してはならない。
誰にも備わっている力
彼らはまた、「成長し進化しようとする力がすべての人の中に働いている」ということも伝え続けてきた。
このバランスを自動的に制御する力は特に脳細胞において顕著だ。
脳は体温、代謝速度、成長、空腹や渇き、睡眠、血中の化学変化、呼吸など数多くの働きのバランスを同時に行っている。
健康状態が維持されるためには、これらの機能が正確に保たれていなければならない。
そして、そのバランスの源が、量子的なレベルの働きにあるわけだ。
したがって、彼らが行なう技法、つまり私たちが成長し進化しようとする基本的な力を活用できるのは量子のレベルにおいてなのだ。
これは、非常に重要なことだが、多くの人はこの領域があることさえ知らない。
このスピリチュアリティな健康法と出会って14年たつが、私もどこかでそれを疑い続けてきた。
だから、自身が体験していないことは、信じられないということもわかる。
したがって、大概の人は知らず識らずのうちに病気や老化に対して無力にならざるを得ない。
生命を衰弱させる力が優位に働いた時、体は時間の経過とともに衰えていく方向へと加速していく。
逆に、私たちの源にある力、とても深い領域でバランスをとって生きようとする力。
その力を信じることができれば、内面の成長には限界がなくなる。
彼らもそう断言している。
私はまだその途上だが、それでも人生設計が大きく変容した。
また、他者の人生プロセスも進化させることができたと思っている。
成長の鍵
内面の成長については諸説ある。
しかし、残念ながら肝心な要素が欠如している場合が多いようだ。
その要素とは「成長は自動的」ということだ。
別な言い方をすれば、その鍵は意識することができない領域に存在している。
成長は自然現象であり、私たちの細胞に既にその仕組みが組み込まれているからだ。
彼らは言う、「成長とは、知性の静かな流れをその源まで遡っていくことだ
」と。
「それが完全である健康の最終的な秘訣である
」。
「病気や老化かから逃れるにはそれで十分だ
」と言っている。
人類がどこまで進化し、最終的にどのような状態が可能なのかはわからない。
しかし、病気を受け入れることを拒絶することによって健康に戻り、ライフスタイルが変容したという例は私に限ったことではないだろう。