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こんにちは、MSインテグラル・デザイン研究所の斉木です。 今回は、「10種の所得にかかる税金とそのポイント」の続きで、パートタイマー・税金などについて解説しましょう。
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パートタイマーと税金

パート収入は給与所得とされるが、妻のパート収入の多寡により、夫婦の可処分所得に違いがある。妻のパート収入をどこまでに抑えるかということも1つの課題である。そこで、夫の給与収入と妻のパート収入の具体例を挙げ、所得税(住民税は考しない)の違いを見てみる。

【前提条件】

  • 給与収入には、家族手当は含まれない。
  • 家族手当は、妻の課税所得金額がゼロのとき、月額3万円支給される。
  • 夫の所得控除額は、配偶者控除及び配偶者特別控除を除き、一律150万円とする。
  • 妻の所得控除は、基礎控除額38万円のみとする。
  • パート収入等が103万円以下の場合には、配偶者特別控除の適用はない。
  • 平成28年分の所得である。
注意点▼

注13:年末調整の際に適用がない所得控除:雑損控除、医療費控除、寄附金控除は、年末調整の際に適用がなく、これらの所得控除の適用を受ける場合には、確定申告を行う必要がある。
注14:年末調整の際に適用がある所得控除: 年末調整の際には、税額控除の適用がないのが原則である。ただし、住宅借入金等特別税額控除について適用初年度に確定申告を行い「控除証明書」の交付を受けた場合には、翌年以後の年において、年末調整の際に住宅借入金等特別税額控除の適用を受けることができる。

 

参考事例▼

図表2-11 夫の給与収入が600万円である場合 (単位:円)

パート収入 650,000 1,030,000 1,400,000
合計所得金額 0 380,000 750,000
源泉所得金額 0 0 370,000
所得課税 0 0 18,800
給与収入 6,000,000 6,000,000 6,000,000
家族手当 360,000 360,000
収入金額合計 6,360,000 6,360,000 6,000,000
給与所得控除後 4,548,000 4,548,000 4,260,000
配偶者控除 380,000 380,000
配偶者特別控除 30,000
その他の控除額 1,500,000 1,500,000 1,500,000
課税所得金額 2,668,000 2,668,000 2,730,000
所得税額 172,800 172,800 179,100
可処分所得 6,837,200 7,217,200 7,202,100

注:復興特別所得税額を含む。

図表2-11のように妻に課税所得が発生すると、夫の家族手当と配偶者控除がなくなり、パート収入が103万円までの場合に比して可処分所得が減少する。

このほか、妻のパート収入については、100万円を超えると住民税の負担があること、130万円以上あると社会保険料の負担があることなども考慮すべきである。

家内労働者等の所得金額計算の特例(措法27)

家内労働者等の意義

家内労働者等とは、家内労働法第2条2項に規定する家内労働者(内職者等)、外交員、集金人、電力計の集金人その他特定の者に対して継続的に人的役務の提供を行うことを業務とする個人をいう。

注意点▼

家内労働者が給与所得も有する場合には、家内労働者の特例である65万円から、給与所得の金額の計算の際、給与所得控除として控除した金額を差し引いた残額が、事業所得または雑所得の必要経費とされる。

所得金額計算の特例

上記に該当する者の所得は、給与所得ではなく、事業所得または雑所得に区分される。従って、これらの者の所得の金額は、総収入金額から必要経費(実際に要した費用)を控除して計算される。

このため、家内労働者等は、パートタイマーなどの給与所得者と比して控除額が過少となることが多い。そこで、給与所得者と同様に、実際の必要経費に代えて65万円を必要経費として控除することができる特例が設けられている。

退職所得の金額

退職所得の意義(所法30①)

退職所得とは、退職手当、一時恩給その他退職によリー時に受ける給与及びこれらの性質を有する給与(退職手当等という)に係る所得をいう。次に掲げる金額も、退職手当等のうちに含まれる。

解雇予告手当
みなし退職手当等

a)国民年金法、厚生年金保険法等の特別の法律の規定に基づいて支給される一時金。

b)厚生年金基金から受ける一時金で、加入者の退職に基因して支払われるもの。

c)確定給付企業年金法に基づいて支給される退職一時金(自己負担部分を除く)。

4-2,退職所得の金額の計算方法(所法30②~⑥)

退職所得の金額=(収入金額-退職所得控除額)×1/2

注意点▼

勤続年数が5年以下の役員等に対して支払う退職手当等について、2分の1課税の適用はない。

退職所得控除額

退職手当等を取得した者の勤続年数を基礎とし、次の算式により計算される。

a)勤続年数が20年以下である場合……40万円×勤続年数(最低80万円)。

b)勤続年数が20年超である場合……800万円+70万円×(勤続年数-20年)。

c)障害者となったことに基因して退職した場合……上記a)またはb)に掲げる控除額に100万円を加算する。

勤続年数の計算

勤続年数は、就職した日から退職した日まで、その会社に実際に勤務していた期間による。この勤務していた期間に1年未満の端数がある場合には、これを1年とする。また、長期欠勤または休職の期間も勤続年数に含まれる。

【例】勤続年数35年3カ月(うち、病気による休職期間6カ月)

  • 勤続年数……36年
  • 退職所得控除額……800万円+70万円×(36年-20年)=1,920万円

課税の方法

退職所得の金額は分離課税され、退職所得金額に区分される。

山林所得の金額

山林所得の意義(所法32①~②)

山林所得とは、山林の伐採または譲渡による所得をいう。ただし、保有期間5年以下の山林の伐採または譲渡は、山林所得に含まれないものとする。山林に係る所得の分類は、次のようになる。

注意点▼

山林所得 山林の伐採または譲渡による所得をいい、林地(土地)の譲渡による所得は山林所得ではなく、譲渡所得となる。

保有期間5年超・・・・山林所得

保有期間5年以下

  • 事業的規模・・・・・・事業所得
  • 非事業的規模・・・・雑所得

山林所得の金額の計算方法(所法32③~④)

山林所得の金額=総収入金額-必要経費-特別控除額

山林の譲渡による所得は、過去の累積費用が必要経費となる。また、特別控除額として最高50万円控除できる。

課税の方法

山林所得の金額は分離課税され、山林所得金額に区分される。

譲渡所得の金額

譲渡所得の意義(所法33①~②)

譲渡所得とは、資産の譲渡注17による所得をいう。ただし、棚卸資産(棚卸資産に準ずる資産を含む)の譲渡、その他営利を目的として継続的に行われる資産の譲渡による所得及び山林の伐採または譲渡による所得は、譲渡所得に含まれない。

譲渡所得の金額の計算方法(所法33③~①、措法31、32)

譲渡所得の金額は、次の1⇒4の順序により計算する。

1,譲渡損益

譲渡損益の計算は、次の式を用いてa)~d)の区分ごとに行う(図表2-13参照)。

譲渡損益=総収入金額-(取得費+譲渡費用)

  • a)分離短期
  • b)分離長期
  • c)総合短期
  • d)総合長期

図表2‐13 譲渡損益の区分

譲渡所得の分類

 

注意点▼

株式等……株式等の譲渡については所有期間により長期、短期の区分はない。

土地等または建物等……土地等とは、土地または土地の上に存する権利をいう。建物等とは、建物及びその付属設備または構築物をいう。それらを取得した日から譲渡した日の属する年の1月1日までの期間を所有期間という。

上記以外の資産……取得した日から譲渡した日までの期間を所有期間という。

2,内部通算

内部通算とは、前記6-1-1の区分により計算した金額のうちに黒字の金額と赤字の金額がある場合、赤字と黒字の相殺を行うことをいう。

次の順序により譲渡益と譲渡損の通算を行う。

a)総合短期と総合長期との通算

注17:資産の譲渡 譲渡所得に対する課税は、資産を所有していた者に帰属する値上がり益を、所有者の支配から離れて他に移転するのを機に、精算して課税しようとするものである。「譲渡」とは、売買はもとより交換、代物弁済、現物出資、収用など資産の所有権が移転する一切の場合をいう。

b)分離短期と分離長期との通算

3,生活に通常必要でない資産の災害等による損失

損失額を分離短期、総合短期、分離長期、総合長期の順序により控除する。なお、生活に通常必要でない資産に災害または盗難もしくは横領により損失を受けた場合には、次の算式により計算した損失額を譲渡所得の金額の計算上控除する。

  • 損失額=損失直前の取得費-損失直後の時価-廃材等の処分価額-保険金等により補てんされる金額

生活に通常必要でない資産には、次のようなものがある。

  • レジャー用ヨット。
  • 競走馬(事業を除く)その他射こう的行為の手段となる動産。
  • 通常自己及び自己と生計を一にする親族が居住の用に供しない家屋で主として趣味、娯楽、保養の用に供する目的で所有するもの(別荘など)、その他主として趣味、娯楽、保養または鑑賞の目的で所有する不動産。
  • 1個または1組の価額が30万Flを超える貴石、貴金属、絵画、書画、骨董品等その他一定のもの。
4,特別控除額

最高50万円を総合短期、総合長期の順序により控除する。

課税の方法
区分 課税の方法 課税標準への区分
分離短期 分離課税 短期譲渡所得の金額に区分される
分離長期 長期譲渡所得の金額に区分される
総合短期 総合課税 全額が総所得金額に含まれる
総合長期 その金額の1/2が総所得金額に含まれる

次回は一時所得などについて解説しましょう。

ではまた。

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