
離婚の原因で一番多いのが、「性格の不一致」と云われています。
結婚生活が長くなると、お互いに不平不満が多くなるようです。
本来、考え方や価値観は個々に違っていてもいいのですが、お互いに認められなくなっていくわけです。
例えば、金銭感覚や育児、夫婦生活や将来設計に対する考えの違いなど、お互いの思いや願望をぶつけ合うようになっていきます。
そして離婚に至る理由のNo.2は不倫です。
相手の浮気・不倫
最近は気軽に出会える機会も増え、出会いを支援するサイトなどもその行為を増長しているようです。
地位や名誉ある人たちが、ハニートラップによって身を滅ぼしていった!
そのような事例をあなたもいくつかご存じだと思います。
数ある本能の中でも際立っているリビドー(性的欲求)に抗うのは難しいのでしょう。
これを防御するには、そのような場所には行かない、利用しない、見ない、それが一番の得策でしょう。
しかし、仕事関係や飲み屋、出会い系サイトなど、さまざまな形で気軽に接する機会が増えた環境下で防ぐのも至難の業だと思います。
かつては女性の自立に対して懐疑的だった時期もありましたが、今は女性が自立するのが当たり前の世の中です。
生活のために腹立たしい行為を我慢して耐える必要もありません。
こうした社会環境の変化も離婚が増えてきた大きな原因の一つです。
不倫で思い出したことがあります。
不倫離婚事例
知人の中に4回結婚した男性がいます。
つまり3回離婚したわけですが、その3回とも浮気が原因でした。
しかも、3回とも妻の浮気が原因です。
極めつけは3回目の離婚です。
それは「妻に彼女ができた」という理由です。
余程ショックだったのでしょう、それ以来、経営も投げ出し、引きこもり状態になってしまいました。
10カ月後にようやく復帰し、同時にまた再婚しました。
ドメスティック・バイオレンス
相手の暴力が原因で離婚するケースもあります。
そのような相手とは、さっさと別れられたらいいのですが、そうも行かないのが現実です。
ドメスティック・バイオレンス(DV)がエスカレートした場合には、命にかかわることさえあります。
DVを理由に離婚したいと思っても、それを理由に暴力を振るわれるのではないかという恐怖心から、実行に移せない人も多いです。
こうしたケースでは慎重に離婚の手続きを進める必要があります。(最近では、夫からだけではなく、妻が夫に対して暴力を振るうケースも増えてきています。)
DV離婚事例
彼女は、ある日突然、罵倒され始め、DVを受け離婚しました。
実はその母親もまた夫から、DVを受けていたとのことでした。
そして、その仲裁に入りはじめたころから、彼女自身も父親からDVを受けるようになったそうです。
結婚した相手が父親と同じタイプ!
これを知ったときの彼女の心中はいかばかりか。
実際、その本人になってみなければわからないことですが、心が痛いです。
DVはとても深刻な問題です。
戦い抜いて離婚を勝ち取った人たちは、このように感想を述べています。
「大変な思いをしたけれど、暴力から解放され、安心して暮らせるようになって良かった!!」と。
モラルハラスメント
モラルハラスメントとは、言葉の暴力のことです。
具体的には、相手を侮蔑したり、罵倒したり、強引に自身に従わせるなど、相手を傷つけることを目的として行う行為です。
言葉の暴力によって相手が精神的なダメージを受け、離婚に至るケースも増えています。
モラルハラスメントは、相手の人格をおとしめる事に一番の目的があるという点で、精神的なDVとも解釈されています。
これは、夫婦に限らず、職場、学校など、あらゆる対人関係において言えることでもありますが、現在は、もっぱら夫婦間の問題として取り上げられています。
もしかすると既にあなたも似たような体験をされているかも知れません。
また、逆に自分自身も十分気をつけなければならないことだと思います。
もしかしたら、相手が訴えないでいてくれているだけかもしれませんからね。
モラルハラスメント離婚事例
以前、若い夫婦の離婚問題で仲裁に入ったときの話です。
二重結婚に近い状態の不倫が原因でした。
結婚する以前から付き合っていた女性と関係を続けていたらしいのです。
結局弁護士に依頼することになったのですが、その弁護士から私が罵倒されたのです。
非常に腹立たしかったのですが、彼女(当事者)から泣きながら謝罪があったため腹に収めました。
しかしながら、法律を重んずる弁護士の言葉とはとても思えない言動でした。
正直、思い出すと今でも腹が立ちます。!!!
もう一つの事例は極めつけです。
妻からの数々の無理難題にも応え、妻の家族への援助も行ってきた夫が、ある時「家畜以下の存在が偉そうに言うな」と罵倒されたのです。
それが引き金となり、離婚に至りました。
彼は非常に実直な人で、周囲の人からも愛され、優しい人です。
しかし、それが裏目に出てしまったのです。
相手がその優しさを受け止めてくれるような人ならよかったのですが、優しさにつけ込んで目的を果たそうとするような人だと裏目に出ます。
事情を詳細にうかがってみると、日常がモラルハラスメントそのものでした。
そう、彼はモラルハラスメントに対して麻痺状態だったわけです。
「家畜いかんの存在が偉そうに言うな」ここまで言われて初めてそれに気づいたわけです。
妻の言動を放置していた彼にも責任があります。
彼の態度が、既に戻ることのできない状態までエスカレートさせてしまったとも言えるからです。
最近では、こうした言葉の暴力によるギクシャクした状態の夫婦関係も増えてきています。
もう限界だ!
そうなる前に、早期に第三者を交えた話し合いの機会を作っていただきたいと思います。
本来の夫婦関係を取り戻す機会を得るために、家庭裁判所を活用するのもいいでしょう。
金銭感覚の問題
借金をしてまでギャンブルをしてしまったり、生活費をブランド品に費やしてしまったり、経済的な問題で離婚に至る夫婦も多いようです。
妻の浪費癖がなかなか治らず、その妻の借金を背負った状態で離婚する人もいます。
養育費を支払いながら借金も返済していかなければならないので大変です。
なぜ、浪費癖が治らないのか?
大きな不安を抱えているからです。
金銭感覚の事例
「パチンコはやるけど、生活費を入れなくなった、だから仕方なく私が働き出したんです」
彼女の収入が増え始めると、夫はパチンコにいく頻度をさらに増やし、そこに費やすお金も増えていったそうです。
何が原因なのか?
以前は真面目に仕事をしていたのに、ある日を機にすっかり変わってしまったそうです。
実はその何年も前に原因がありました。
事情を聞いてみると自分は再婚で夫は初婚、彼は10歳年下ということでした。
彼女には、前の夫との間に娘が3人いて、3人共生活が楽ではないそうです。
それで、彼女に援助を求めてくる度にお金を渡していました。
そこに、根本的な原因があったわけです。
しかし、彼女はそのことが原因だとは思っていませんでした。
彼女がそのことについて謝罪したところ、彼はまた以前の様に仕事に精を出し始めました。
この様に当人には何でもないように思える行為が、相手にとって不快であることがよくあります。
彼女の場合、離婚には至りませんでしたが、このようなすれ違いで離婚に至るケースもあるでしょう。
お互い素直になって話し合えればいいのですが、そうもいかない。
そういう場合、熟練したカウンセラーなどに相談すると、すんなり解決したりします。
扶助義務の放棄
結婚には、お互いに協力しあって生活を営んでいく扶助義務の意味も含まれています。
夫が毎晩のように飲み歩いて帰ってくるのが遅かったり、家事のことは全て妻に任せっきりなど、夫婦間の一方が家庭での役割を果たさない結果、離婚に至るケースがあります。
私も毎晩飲み歩いて午前さま、という時期がありました。
妻が寛大だったのかもしれませんが、文句一つ言われませんでした。
一般的なケースからすると、私の人生はかなり複雑だと思います。
それでも続いているのは、問題が起こる度に臨機応変にその形態を変え、対応してきたからだと思います。
「お互いの役割は何か?」家庭環境が大きく変わってきた昨今、これまでの常識で推し量るのではなく、その関係性を臨機応変に改善・修正していく必要があると思います。
子供に関する身勝手な見解の相違
子供に関する考え方で離婚する夫婦もいます。
こどもの心情などよく考えもせずに、お互いが自分の方針を貫こうとするわけです。
本当の心情を言語化する能力がない子供にはどうすることもできません。
例えば、子供の教育をどうするか、今後どのように育てていくのかなど、その方針の違いから離婚に至るわけです。
そのような時には、一度子供の目線で考えてみることをお勧めします。
きっと、それまでとは全く違う世界が見えてくるでしょう。
子供が本当に望んでることがわかるはずです。
私たち大人は、自分の願望を相手に認めさせるために子どもの存在を利用しがちです。
「子供のため」という隠れ蓑を使って、自分の願望を無理やり押し通そうとしてないか。
今一度考えてみましょう。
相手方の親族が嫌い
結婚は当事者同士の関係だけではありません。
相手方の親族との関係性も重要でしょう。
特に嫁と姑の険悪な関係は昔からよく言われていることで、離婚につながる要因になりやすいです。
私も親と同居しはじめた10年間、二人の関係性を改善するために大変な思いをしました。
しかし、いくら努力しても、どうしても折り合いが付かないことはあります。
また、一緒にいるから関係性が悪い、同居してないからいいというものでもありません。
相性とはそうしたものでしょう。
介護の問題
夫の親を妻が介護する場合、そのことが原因で離婚に至るケースもあります。
実の親の介護でさえ大変ですから、義理の親の介護に多大なフラストレーションを抱えてしまうのは理解できます。
特に、嫁姑の仲が悪い場合には、姑に介護が必要となった段階で離婚に至ることが多いようです。
私の場合は逆のパターンです。
妻の母親が介護状態になり、大変な思いをしました。
義母が介護状態になってから、かれこれ26年経ちますが、そのときの陰影が未だに尾を引いています。
嫁が姑の介護をする。
これは本当に大変なことだと思います。
さいごに・・・・
いざ、離婚しようと思っても、なかなか実行に移せないものです。
気持ちの整理もさることながら、離婚するにあたっては、事前に知っておくべきことや準備しておくべきことが思っている以上にたくさんあります。
したがって、あらかじめ第三者のアドバイスや見解を求めることも有用だと思います。
相談先としては、家庭裁判所や行政の窓口、離婚カウンセラー、弁護士、その他離婚問題に詳しい人、人生経験が豊富な人などが考えらえます。
また、相手の浮気などを疑っていて離婚のための証拠を残したいのであれば、探偵に相談するのも一つの方法でしょう。
今回は、離婚を前提に話をしていますが、相談しているうちに問題が解決し、また二人でやり直すことにした。
というケースも意外に多いものです。
一人で悩まず相談してみましょう。
次回は「離婚手続きと4種類の離婚方法!?」です。
ではまた。