身体に関するリスクは、火災保険や自動車保険でも、その一部をカバーしている。
しかし、傷害保険によってリスク軽減を試みるのが一般的だろう。
その他、所得補償保険、医療費用保険、介護費用保険なども身体リスクをカバーしていると言えるだろう。
傷害保険とは?
傷害保険には、積立型と補償型があるが、積立型の補償内容は、補償型とほぼ同じ内容になっている。
また、身体リスクをカバーする保険として生命保険や医療保険がある。
したがって、これらの補償内容と照らし合わせて検討する必要があるだろう。
生命保険の内容を見てみると、病気とけがの両方を保障している。
その他、災害割増特約、傷害特約、災害入院特約などでけがの保障の上乗せも可能だ。
傷害保険の主な商品は以下のような内容になっている。
被保険者の範囲 |
補償内容 |
|
交通事故、建物火災のケガ限定 | あらゆるケガ | |
被保険者1名 | 交通事故傷害保険 | 普通傷害保険 |
家族またはその一部 | ファミリー交通事故傷害保険 | 家族傷害保険 |
このように、1人を対象とするのか、複数を対象とするかによって選択する保険が異なる。
家族構成にもよるが、家族全員を対象とする場合、ファミリータイプの方が保険料が割安になるだろう。
補償を限定したものでよいのであれば、さらに保険料は安くて済む。
いずれにせよ、無駄な出費は避けたいところだ。
既存の契約のチェックと整理
一つの家族が別々の家族傷害保険やファミリー交通傷害保険に加入しているというケースはよくある。
多くの会社から加入案内が届くため知らず知らずのうちに重複してしまうのだ。
つまり、家族がどのような保険(補償)に加入しているのかを把握しておくことが、無駄な出費をなくすことにもつながる。
被保険者の範囲の確認
家族傷害保険やファミリー交通傷害保険は、被保険者の範囲が定められている。
例えば、同居や同一生計であっても親族関係のない人は補償の対象にならない。
また、独立して生計を立てている未婚の子などは対象外になる。
逆に、同一生計の別居の未婚の子が、別の傷害保険に加入しているケースもある。
天災危険担保特約をどうするか?
傷害保険は、地震、噴火、津波といった天災については補償の対象にならない。
しかし、割増保険料を支払って天災危険担保特約を付ければ補償される。
運動危険担保特約を付けるかどうか?
例えば、山岳登はん、スカイダイビング、スキューバダイビングなどを行っている間のけがについては、傷害保険で補償されない。
しかし、割増保険料を支払って運動危険担保特約の補償を付けられる場合がある。
契約後のポイント
職業または職種の変更があった場合、これを保険会社に通知しないと保険金が削減されることがある。
職種によって保険料率が異なり、傷害危険の高い職種ほど高い保険料率となっている。
そのため変更後料率に対する割合により保険金が削減されるというわけだ。
事故報告
傷害保険では、事故発生から30日以内に保険会社に事故報告をしないと、保険金が支払われな
いことがあるので注意してほしい。
ではまた。CFP® Masao Saiki
※この投稿はNPO法人日本FP協会CFP®カリキュラムに即して作成しています。