お金に対する考え方を改めることは、人生に大きな影響を与える要素です。
私の経験から、多くの人はお金の増やし方に関心があり、具体的なノウハウを追求していますが、真に大切なことは信用を築くことです。
信用を築くことでお金が増える可能性が高まります。
信用を築くためには、自分自身で考える力を養い、俯瞰して物事を捉えることが重要です。
そのためには、様々なジャンルからヒントを得ることが有益です。
私は起業家として27年の経験、会社員として延べ10年の経験があり、その中で思考法の改善やアプローチ方法の変更を繰り返しました。
物事を多様に捉える力を養うためには、誰かの理論を鵜呑みにせず、その理論を疑い自ら想起を繰り返すことが大切です。そして、深く思考し、その思考を具現化するために努力し続けることが必要です。
私はこれらの価値観を伝え続けるとともに、自分自身も勇気を奮って実践し続けることが大切だと考えています。信用を築く方法や俯瞰する力を身につけることで、お金の流れを生み出すことができるでしょう。
信用を創造するプロセス
例えば、自給290万円の方の考え方を紹介しておきます。
気をつけなければならないことは、このような概念(お金を生み出すのは信用)を知ったことに喜びを感じて、それを「思考が変わった」と勘違いしてしまうことです。
「お金ではなく、信用の大切さに気づいた自分は「思考が変わったんだ」
「お金持ちの思考」を手に入れたんだ、俯瞰できてる」と思い込んでしまうことです。
それがなぜ勘違いなのか?
段階的に見ていくことにしましょう。
お金そのものやその周辺概念に囚われていて、お金を生み出すノウハウを追っている人
お金そのものを見ている時点で、視点が低く、俯瞰できているとは言えない。
お金そのものではなく、それを生み出す「信用」という抽象概念に目を向けることの大切さに気づいた人
誰かに教わって、あるいは自分で気づいたとしても、このレベルでは単に新たな視点を得たという「気づき」だけだ。
お金を生み出す「信用」という抽象概念の大切さを知り、信用を生み出すノウハウを追っている人
- 「信用」は高抽象概念なので、それだけ下位階層の裾野が広い。
- それを生み出すノウハウは状況によって大きく変わる。
- つまり、絶対的に特定できるノウハウなどもともとどこにもない。
それを追っている時点で、俯瞰できているとは言えない。
では、何をどう考えられる人が抽象的に思考できている、あるいは俯瞰できていると言えるのでしょか?
それは、お金を生み出す「信用」という抽象概念の大切さを理解したうえで、その信用を生み出すための仕組みを「自分自身で考えられる」というレベルです。
言い換えるならば、「信用」という上位概念の同階層から下位階層の概念まで俯瞰し、その時々の自分自身が置かれている状況に応じて最適な言語化ができる人です。
どんなに高抽象概念(信用という言葉)に向き合ったとしても、ただの「気づき」で終わってしまったり、他人にノウハウ、答えを求めたりしているうちは、思考を放棄しているわけですから「抽象的に思考できている(俯瞰)」とは言えません。
「年をとれば、自分自身や世界などの両義性を知ることがきわめて重要になってきます。
疑うことは知恵の始まりです。
人生の価値を疑い始めることはきわめて重要であり、そうして世界の錯綜から自らを解放することができるようになるのです。
若い人たちは疑いの中で生きることができません。
人生に対して深刻な疑いをもてば、世界に入っていけなくなります。
しかし成熟した人は世界からもっと分離すべきです。
人生の半ばをすぎれば、それは完全に正常なことです。」-ユング