偏見や先入観からの脱却:ゼロベース思考に立ち戻る方法

私たちの言動は通常、類似性によるところが大きい。

それが故に偏ったものの見方をしてしまうことも多々ある。

だから、ほとんどの場において、事実を反映していない前提を捏造し、それに基づいて判断していると思ったほうがいいだろう。

こうした頻繁に顔を覗かせる独りよがりの考え方のままだと、もうスタートした時点でその末路がわかってしまう。

だから、その濁った思考を一旦クリアーにしてゼロベース思考に立ち戻り、その上で今の前提が適切であるかどうかを検証していく必要がある。

心底に強く根を張った類似性の枠に囚われないように周囲の状況をよくリサーチし、そのデータに基づき仮説と検証を繰り返す必要があるのだ。

では、どうすれば類似性に支配された独りよがりの思考の枠組みから逃れ、ゼロベースで思考できるようになるのだろうか?

私たちは経験や体験によって形成された類似性に即した思考プロセスを持っている。

この思考プロセスが、クリアーな状態で思考することを阻んでいるのだ。

一定の環境に長く置かれると、その環境特有のものの見方に浸ってしまう。

規制の厳しい環境下では、さらにその傾向がつよい。

職業でいえば士業関連などはその典型だろう。

やがて偏見や先入観に関して自覚症状のない、麻痺状態に陥る。

したがって、残念ながらその不具合に自ら気づくことはほとんどない。

この忌まわしい枠を取り除くには、チェックリストなどを作成して、一旦意識に登らせる必要がある。

たとえば、阻害の枠組みは下記のようなプロセスで形成される。

  1. ある一定の環境に長時間置かれる。
  2. 同じ思考プロセスを所有した人たちと一緒にいる時間が長くなる。
  3. 偏見や先入観に関して何も感じなくなっていく。

この枠組から脱するには、たとえば下記のような方法も考えられる。

  • その環境下で常識とされていることを疑う。
  • 部外者の視点で見直してみる。あるいは部外者に聞いてみる。
  • 成功体験や失敗体験から離れ、事実だけを観るようにする。

体験や経験はプラス要因でもあるが、マイナス要因にも成り得るということを認識しておいてほしい。

特に「これが当たり前だから」という考え方には注意してほしい。

完全に思考を止めてしまうからだ。

それ以上考えようとしなくなるのだ。

たとえば、マニュアルと呼ばれるものが、その考え方を誘引してしまうケースは多い。

それが当たり前だからそうするのではなく、その当たり前のことを自分の定義にわざわざ引き直して。

つまり、自分なりに言語化して、行動するための一つの参考資料として捉えるべきだろう。

もう一つとても大切なことがある。

それは、「どう課題に気づくか?」ということだ。

ではまた。

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