言語行為における漏れとダブリの阻害効果と、問題解決プロセスにおける共通項の見つけ方

言語は事実を精密に表現するには不十分な代物だが、無の状態からある種の作用を生み出すことができる。

これを言語行為と称することもある。

それだけに使い方次第で阻害要因にもなりえる。

たとえば、漏れ、ダブリ、ズレは問題解決プロセスの阻害因子となる。

その中でも漏れとダブリは致命的な阻害因子だろう。

この2つが問題解決の過程で多く登場すると死滅状態になる。

プレゼンテーションの場などでは特に注意したい。

あなたが示す根拠や方法に漏れダブリがあると、苦労して提案したことが行為に発展しないまま終わる可能性が高い。

つまり、何の作用も起こらず、何の変化も生み出さない。

場合によっては、周囲を混乱させ高い障壁を生じさせることさえある。

漏れは信憑性を損ない、ダブリは相手を混乱させ、効率性を低下させる。

だから、この両者が揃った場合は最悪の結果をもたらす。

逆に漏れダブリ因子が少なければ少ないほど、効率が向上して労せずして良い結果を得られる可能性が高くなる。

では、問題解決プロセスの阻害因子を素早く見つけ出し、質の高い内容に進化させるにはどうすればいいだろう。

こうした試みの経験がない初心者が、効率的な思考プロセスを所有するまでにはいささか時間がかかる。

しかし、一生恩恵にあずかることができると思うので是非とも試みてほしい。

コミュニュケーション力を必要とする提案の場において非常に役立つので是非身につけてほしい。

その訓練方法の一つを今から解説しよう。

共通項を見つける

ちょっとハードルは高いかもしれないが、最初に散らばっている情報(言語の一集合体)を共通属性で分類する方法からご紹介する。

共通属性で分類するには、共通項をみいだす論証力が必要になる。

その論証力の裏付けとして、ゼロベース思考で創造力と知識を結びつけるプロセスを経る必要がある。

実践を重ねないと難しい部分もあるが、とりあえず共通属性で分類する手順を紹介しておくので参考にしてほしい。

  1. 役立ちそうな情報をすべて列挙してリストを作成する
  2. いくつかのグループを作っておいて、そこに当て込んでいく。
  3. グループごとに大きな漏れ・ダブリ・ズレがないかを確認する。
  4. グループと他のグループ間に3大阻害因子がないかを確認する。

2つの上位概念因子を浮上させる。

次に多少プロセスは増えるものの、より優しい方法をご紹介しよう。

まず、確実に二股になるブレークダウンから始めるという方法だ。

たとえば、問題の原因を追求する場合を考えてみよう。

  1. 心理的なことか
  2. 方法なのか
  3. 時間なのか
  4. 環境なのか

こんな単純なカテゴリーだったとしても、相互に重複せず階層レベルも同程度に調整して漏れ・ダブリなくまとめるのは難しいだろう。

そこで、まず2つの上位概念因子を浮上させてみよう。

計画がよくなかったのか、それとも運行上に問題があったのか、この2つについて考えてみよう。

もし計画に問題があったとすれば、先程の4つのカテゴリーにはすべて当てはまらない。

つまり、検討事項に最初から計画の問題という視点が抜け落ちていることが判明するわけだ。

いずれにせよ、単に3大阻害因子を除去して整理するだけでは、問題解決プロセスの半分も満たしていない。

そこから重要な要素を見つけ出し、それを活用するにはどうしたらいいだろうか?

そう、これまで述べたことは結論を導くプロセスにおいて重要ではあるが、それ自体が結論ではないということだ。

つまり、その後どうするかが非常に重要。

たとえば、苦労して練り上げた作品の内容をできるだけ多く伝えたい衝動に駆られるだろうが、受け手のおかれた環境下での許容範囲をこえた提示は逆効果だ。

前提の成り立ちに従って優先順位を決め、多くとも2,3的を絞って相手に投げかけるようにしよう。

ではまた。

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