離婚が決まった際、生活の支えとなる様々な制度や法律上の問題についての知識が必要となります。今回は、離婚後に利用可能な支援制度や財産分与の仕組み、そして子どもの姓についての一般的な理解を共有します。
まず、離婚後の支援制度についてです。我が国や地方公共団体は、様々な支援制度を設けています。例えば、離婚後の母子家庭が利用可能な児童扶養手当や母子家庭のための住宅手当などがあります。また、母子・父子家庭に限らず、最低限の生活を送ることが難しい方のための生活保護制度も利用可能です。離婚してシングルマザーになったとしても、手当や助成金といった多様な支援が用意されています。
次に、子どもの姓について。結婚時に姓が変わった側は、離婚後も婚姻時の姓を名乗り続けることもできますが、一般的には旧姓に戻ります。しかし、親権を獲得した側が旧姓に戻ったとしても、子どもの姓が自動的に変わるわけではありません。「子の氏の変更許可」を家庭裁判所で得る必要があります。また、戸籍についても、自動的に移るわけではありません。親権を持つ親と同じ姓にした上で、役所に届け出なければ同じ戸籍に入ることができません。
最後に、財産分与についてです。婚姻生活中に夫婦が協力して増やしてきた財産を、その貢献度に応じて分けることになります。この仕組みを財産分与と呼びます。専業主婦であっても、家庭生活の管理や子育てによって夫婦の共同財産の増加に貢献しているわけですから、当然分与されます。
これらの情報は一般的なものであり、具体的な状況により異なる結果をもたらす可能性があります。よって、具体的な法的問題に対する助言を得るためには、必ず専門家に相談してください。
次回はセックスレスと慰謝料請求:知っておきたい法的観点についてです。