団体定期保険

今回のリスクと保険のガイダンスは、団体定期保険、総合福祉団体定期保険といった職域における保険商品と住宅ローンを組む際に活用される団体信用生命保険についてです。

職域における個人向けの保険商品

職域における個人向けの保険商品の種類は団体定期保険と総合福祉団体定期保険の2種類があります。

団体定期保険(グループ保険)

団体の所属員で加入を希望するものが被保険者となり、一般的には保険料をその被保険者が負担するものをいいます。契約者は団体の代表者等です。

そして、団体の一定数以上の所属員等を被保険者とし、保険期間1年の定期保険というかたちで契約を行います。

被保険者には、団体の所属員以外に、所属員の配偶者、子どもを含むことができ、契約者が会社等の場合には、退職者も含めることができます。

総合福祉団体定期保険

総合福祉団体定期保険とは、従業員や役員の遺族保障を得るために加入する保険です。

したがって、契約者は法人で、被保険者は、従業員や役員というかたちになります。

保険期間は1年の定期保険で、保険金の受取人は、被保険者の遺族、あるいは法人のいずれかになります。

なお、法人が保険金を受け取る場合は、従業員や役員などの被保険者の同意を必要とします。

いずれの場合でも、保険料は法人の負担になります。

団体定期保険の特徴

団体定期保険の特徴としては以下のようなことが挙げられます。

純保険料が個人保険よりも安くなる可能性があること

料率には、個々の加入者の年齢に応じた料率を用いる方法のほかに、加入者全員の平均を用いた平均保険料率と一定の年齢の幅(5歳刻みなど)に対して一定の料率を用いる年齢群団別料率があります。

また、被保険者数が一定数以上の団体の場合には、経験料率の使用が認められることがあります。

経験料率とは、団体ごとの死亡経験に基づいたものです。

したがって、団体によって純保険料率が異なることになります。

参考▼

例えば、通常より健康管理が行き届いている会社であれば、通常の保険料率より低くなることがあります。

また、経験料率を用いない場合であっても、通常より健康管理が行き届いている会社であれば、実際の死亡率が低く抑えられ、その剰余金(利益)が契約者配当として社員に支払われることになります。

このため、実質の保険料が個人定期保険の場合よりも安くなる可能性があります。

付加保険料率が個人保険に比べて低いこと

次のような理由から、一般的に団体保険は、個人で加入する保険に比べて付加保険料率が低いといえます。

  • 商品内容がシンプルであること
  • 営業職員が募集を行わないなど、募集のためのコストが安いこと
  • 団体選択を行い、医師による診査を行わないため、危険選択のコストが少なくて済むこと

告知書扱いであること

主として団体についての危険選択を行い、個々の被保険者についての危険選択については、告知書を取ることしかしない。

共同引受けの場合が多いこと

複数の保険会社が共同して保険契約を引き受けることが多い。このため、保険契約者等が保険会社に対して取る信用リスクが分散されることになる。

団体の存続が保険契約の継続と密接に関連していること

例えば、勤務先の企業が破綻すると、その企業が契約していた団体保険は解約される可能性が高い。このため、被保険者は勤務先の企業の信用リスクもとることになる。

保険料は給与天引きになること

団体保険の保険料は給与または賞与から天引きして支払う。そのため、所属する企業によって保険料支払日は異なる。なお契約応答日の設定は、企業側と保険会社間の取り決めによって決められる。

福利厚生に活用できる生命保険や年金保険

福利厚生と生命保険

団体信用生命保険

職域の保険ではありませんが、住宅ローンの利用者が団体として加入する保険に団体信用生命保険という保険商品があります。

この団体信用生命保険は、住宅ローンの支払い期間中に契約者が亡くなったり、高度障害状態になった場合に、その時点の住宅ローンの残高と同額の保険金が支払われるということになっています。

保険金は、住宅ローンの清算に充てられるため、住宅ローンが完済された状態になります。

したがって、遺族は金銭的な負担を負わずにその家に住み続けることができます。

また最近では、死亡や高度障害だけではなく、がん、急性心筋梗塞、脳卒中の3大成人病になった場合、あるいは慢性腎不全や肝硬変などの5つの生活習慣病で、保険会社が定める所定の状態になった場合に、住宅ローンの残高と同じ金額が支払われるタイプの団体信用生命保険も増えています。

したがって、プランニングよっては住宅ローンを上手く活用することによって、家計のリスクを軽減することも可能です。

保険料の支払い方は利用する住宅ローンによって異なります。

例えば、フラット35や財形持ち家(住宅)融資などでは、住宅ローンの契約者本人が、毎年年払い(一部クレジットカードによる分割払い)で団体信用生命保険の保険料を支払うことになります。

一方、銀行などの金融機関が扱う住宅ローンでは、金利の中に団体信用生命保険の保険料が含まれているケースも多くなっています。

この場合は、団体信用生命保険の保険料負担はないまま、所定の状態に該当した時は、住宅ローンの支払いが免除されるということになります。

次回は「確定拠出年金の特徴や仕組と財形貯蓄保険について」です。

ではまた。CFP® Masao Saiki

この投稿は日本FP協会CFP®カリキュラムに沿って作成しています。

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キャッシュフローデザイン

3度の起業経験を持つキャッシュフロークリエイター
マイナス資産からでも起業できる戦略など、統括的デザイン戦略を用いたキャッシュフローの創造・改善を得意としている。

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