常に論理的に考えて言動するのは些か窮屈な感じもするだろう。
しかし、一旦社会に放り出されたらそうも言ってられなくなる。
論理性の欠如が即排除につながることもあるからだ。
特に組織においては、論理的な言動をする人が好まれる。
だから、ある特定の場においては、論理的に振る舞った方が得をする。
たとえば、具体的な事例に基づいて簡潔に説明する。
常にリサーチして、それが正しいことを確認した上で事象を説明する。
活用する言葉の定義を明確に示した上で会話を進める。
できるだけ短時間で、しかも簡潔にその全体像を相手にイメージさせる。
演繹的表現と帰納的事例をうまく使い分ける。
その前に、論理の破綻や欠如に気づく能力も必要だろう。
そもそも言語自体不完全なものなので、はじめから論理は破綻しているとも言える。
だから主に欠如に気づくという話になる。
主張というものは、概ね前提・根拠・結論の3つで構成されている。
だから、結論➾根拠➾前提の順に考えると、まず何が前提に欠如しているかに気づくことができる。
前提に何かが欠如したまま、その根拠を探ったところで意味がない。
当然ながらその結果にも期待できない。
なかには瓢箪から駒といったことが起こるかもしれないが、あまり期待できないだろう。
また、論理ポイントを際立たせるために、その因果形式や漏れやダブリがないかを前もってチェックしておくといい。
クリティカルな思考の核は、因果形式の把握と漏れダブりの排除にほかならないからだ。
だから、提示された課題の真の原因を見つけ、適切な解決案を導き出す際に、論理性(因果関係)と漏れダブりがないかどうかを確認する必要がある。
たとえば、下記のようなプロセスフィルター(ロジックツリーとも云う)を使用する。
また、その論理性は演繹と帰納という2つの論理展開の方法によって確認することができる。