ビジネスの世界は、順風満帆な時もあれば、困難な局面に直面する時もあります。
私の経験はまさにその縮図でした。
会社を譲渡した後の私は、経済的困窮、心理的挫折、そして自己の再定義という過程を経験しました。
逃げ場のないコンフォートゾーン
会社を譲渡してからというもの、自信を失い、恐怖心に囚われ、自分から積極的に事を起こすことができませんでした。
その一方で、給料が安く、生活は苦しいものでした。
さらにトラブルも続発し、いつしかその状態が私のコンフォートゾーン(安心地帯)となってしまったようです。
コンフォートゾーンとは一見、安定と安心をもたらしますが、一方で進化と成長を阻害することもあります。
苦を乗り越えることよりも、楽を乗り越えることの方が大変だからです。
そこに居ると安心だから、自覚のないままそこに留まろうとしてしまう。
一旦外に出られたとしても、すぐそこに戻ろうとしてしまう。
たとえそれが傍から見て悲惨な状況であったとしてもです。
再起業とその挫折
4社の転職を経験した後、再び起業の道を選びました。
しかし、成功路線に乗り始めた途端、経営方針の相違から吊るし上げられるようになり、辞任退職に追い込まれました。
その過程で、共同経営者の息子から暴力まで振るわれ、私は悲しみと絶望に打ちのめされました。
今にして思えば、そのような悲惨な状態も私自身が選択したことだったのです。
何もかもが底に落ちた時
私はショックのあまり鬱状態に陥り、その状態が半年も続きました。
その結果、銀行の預金残高が1,214円になるほどの貧困状態に陥りました。
それでも何とか立ち直り、保険セールスの仕事で借金を完済し、収支を大きくプラスに転じることができました。
金銭的豊かさのみの虚しさ
しかし、なぜか全くと言っていいほど充実感はありませんでした。
経済的に豊かになればなるほど、虚しさに押しつぶされそうな感覚に囚われました。
その波動は家族にも影響し、家庭が崩壊しかけました。
娘は授業をボイコットして登校拒否。
妻も私も身体をこわし、仕事ができない状態になりました。
私の体調不良の原因には、心当たりがありましたが、しかし、妻と娘までなぜ?
実は、どれもこれも自分が選択した結果だったのです。
”自分の存在”そのものを改める必要があるかもしれない。。。。
そう思えた瞬間から、すべてが好転し始めたようです。
自分の特性とある方法を見つけ出し、やりがいのある仕事と巡り合い、生きがいも再発見しました。
その実践によって家庭も取り戻し、毎日が充実したものに変わりました。
では、なぜこれが可能になったのか?
その秘訣は何だったのか?
この経験から得た教訓と、私がどのようにして自分自身を変え、人生を好転させたのか?
それについては、次回の記事で詳しくお話ししたいと思います。
私の物語が、同じようなジレンマに苦しむ人々にとって、希望の光となることを心から願っています。