アイデアの出し方には、様々な手法やテクニックがあります。
ここでは、コンパッショネート・デザイン思考においてよく使われるアイデア出しの手法をいくつか紹介します。
マインドマップ
マインドマップは、中心にテーマを書き込んで、それに関連するアイデアを放射状に書き込んでいく手法です。
この手法では、アイデアを自由に出しやすく、それぞれのアイデアの関連性を見えやすくすることができます。
マインドマップを作成する際には、まず中心にテーマを書き込み、それに関連するキーワードを順次書き込んでいきます。
その後、キーワード同士を線で結び、アイデアの関連性を表現します。
このようにして作成されたマインドマップを見ることで、新たなアイデアが生まれることもあります。
ブレインストーミング
ブレインストーミングは、アイデアを自由に出し合う手法です。
この手法では、アイデアを自由に発散しやすく、グループでの意見交換にも向いています。
ブレインストーミングを行う際には、まずテーマを決め、時間を決めてアイデアを出し合います。
この際には、どんなに馬鹿げたアイデアでも出していいというルールがあります。
また、アイデアの発表には批判や評価は禁止し、全てのアイデアを平等に受け止めます。
SCAMPER
SCAMPERは、既存のアイデアを改良する手法です。
この手法では、あるアイデアを元に、新たなアイデアを生み出すことができます。
SCAMPERの各ステップは以下のとおりです。
- S(Substitute):何かを代替することはできますか?
- C(Combine):何かを組み合わせることはできますか?
- A(Adapt):何かを適応させることはできますか?
- M(Modify):何かを変更することはできますか?
- P(Put to other uses):何かを別の用途に使うことはできますか?
- E(Eliminate):何かを削除することはできますか?
- R(Reverse):何かを逆転させることはできますか?
SCAMPERを使うことで、既存のアイデアを改良したり、新しいアイデアを生み出すことができます。
最後のR(Reverse)では、既存のアイデアを逆転させることによって、新しいアイデアを生み出すことができます。
この手法は、創造的な問題解決において非常に有効であり、様々な分野で応用されています。
例えば、製品やサービスの開発、マーケティング戦略の立案、新しいビジネスモデルの構築などに活用されています。
たとえば、R(Reverse)を使ったアイデアの出し方
以下では、具体的なR(Reverse)を使ったアイデアの出し方を紹介します。
逆の視点で考える
既存のアイデアを逆転させて、全く新しいアイデアを生み出すことができます。
例えば、自転車のペダルを逆に回すことで、後ろ向きに進む自転車を開発するなど、逆転したアイデアを生み出すことができます。
逆の順序で考える
既存のアイデアを逆の順序で考えることによって、新しいアイデアを生み出すことができます。
例えば、商品の販売を最初に終了して、販売前に顧客からの予約を受け付けることで、需要を正確に予測し、在庫の過剰生産を回避することができます。
逆の役割を持つものを考える
既存のアイデアとは全く異なるものを考え出すことができます。
例えば、飛行機のエンジンを逆転させて、空気を吸い込むことによって進む新しい航空機の開発などがあります。
逆の目的を持つものを考える
既存のアイデアとは全く異なるものを考え出すことができます。
例えば、スマートフォンを使用しない新しい通信システムの開発などがあります。
逆の意見を取り入れる
既存のアイデアに対して逆の意見を取り入れることによって、新しいアイデアを生み出すことができます。
例えば、ネットショップで商品を販売する際に、逆に実店舗で商品を販売することで、顧客との直接的な対話や商品の実物確認ができる利点があることに気付くかもしれません。
そして、その利点を活かしたオムニチャネル戦略の構築や、ネットショップと実店舗を組み合わせた新しい販売形態を生み出すことができます。
このようにRの考え方は、常に逆の視点からも物事を考え、新たな発想を生み出すことを目指すものです。