教育資金の設計

教育は知識や経験を得るばかりでなく、人的価値を高めたていく上でも極めて重要です。

特に最近は、学歴だけで個人の将来キャッシュフローを判断することができなくなりました。

その人が実際に身に着けている生産性やコミュニケーション力などのスキルが、より重要視される時代になったからです。

教育内容が将来キャッシュフローに大きく影響し、そのことによって人生そのものが変わります。

したがって、教育が必要なのは子供に限った事ではありません。

年々グローバリズムが加速化していく環境下で生活しているわけですから、我々大人も今まで通りというわけには行かないでしょう。

参考▼

グローバリズムとは、世界の一体化を進める思想。 現代では、多国籍企業が国境を越えて地球規模で経済活動を展開する行為、自由貿易や市場主義経済を地球上に拡大させる思想などのこと。

世界の中で、どの程度の生産性を維持できるのか、それが今後の将来キャッシュフローを決定付けます。

企業の社内研修制度などで、生産性向上や社員教育を担ってきた時代は終わり、即戦力が優先的に求められる今、

一個人が仕事をしながらキャリアアップを図っていくことが当たり前になったわけです。

初等中等教育を前提として、高等教育、大学、大学院というコースだけではなく、専門学校、専門職大学院に行くという選択も増えるでしょう。

その先、仕事をする上で資格が必要であったり、留学したり、実際に仕事の中で鍛錬していくというケースも有るでしょう。

ですから、今後自己へ投資する資金をどの程度確保出来るかが、将来キャッシュフローにも大きく影響します。

子供にかかるお金

子供の教育費は住宅資金・老後資金とならんで3大資金の1つと言われています。

子供にかかる資金は出産直後からの育児費用、高校~大学等までの養育費・生活費・学校教育費・学校外教育費などを含めた教育資金。

成人してからは結婚援助資金・住宅取得援助資金、或いは財産贈与に至るまで様々なものが考えられます。

日本人は子供に経済的自立を促す志向が弱く、中には就職していながら食費などは親持ちといった、成人しても親の脛をかじっている、所謂パラサイトシングルなども目立ちます。

家庭や社会環境にも一部原因はありますが、それよりも自立しようとしない本人に問題があります。

このようなケースだと、子供にかかる資金の全体像そのものを見直さなければならないでしょう。

公的年金の受給額は減額傾向にあります。

それに伴なって、これまで以上に老後資金を重視した資金計画をせざるを得ないわけです。

もちろん、子供にどれくらいのお金をかけるかは、その人の価値観や家庭環境によって異なると思います。

しかし、今後の日本の状況予測と生活設計を考え合わせると、子供が経済的に自立しているか否かはとても大きなテーマです。

したがって、これまで以上に労働生産性を向上させ、経済的に自立に向けての教育が必要です。

教育プランも多様化しています。

社会が個人に求めるものが「学歴から実力」へと移行した、生産性のジャッジが世界水準になる、という前提で考えた方が良さそうです。

教育プラン

冒頭でも触れたとおり、教育資金は住宅資金・老後資金と並んで多額の資金を必要とします。

さらに、一定の年齢になれば必ず資金が必要になるという特長があります。

一方、予め時期が決まっているので、資金計画がたてやすいという側面もあります。

ですから、子供が小さい時から計画的に準備していく事が可能です。

とはいえ、早期から明確な教育ビジョンを持つのは難しいことかも知れません。

そこで、教育ビジョンのアウトラインを固めてもらうための情報を、これから提供させていただきます。

必要教育資金を見積る

まず、子供の教育費は、学校教育費と学校外教育費のカテゴリーに大分することができます。

学校教育費は、公立高校か私立高校かで準備する金額が異なります。

また大学の教育費を親が援助するかどうか、自宅通学か自宅外通学か、どの学科を選択するかで大きく異なります。

教育費調査に関する代表的なものには、文部科学省が毎年行っている「子どもの学習費調査」や独立行政法人日本学生支援機構の「学生生活調査」などがあるので、そちらを参考にするのもいいでしょう。

例えば、幼稚園から高等学校まで全て私立に通った場合の学習費の総額は17,105,120円、

全て公立だと5,272,500円(平成26年度データ)で約1200万円ほどの差が生じます。

さらに、大学や専門学校などの費用、また塾や家庭教師、通信教育などの学校外教育費を加算するとかなりの金額になります。

リサーチをして、できるだけ具体的に金額を把握しましょう。

教育資金設計の手順

積み立ての優先順位

教育資金は多額の資金が必要です。

ですから、すべてをすぐにカバーすることは難しいでしょう。

またその他の必要資金とのバランスを考えて準備していく必要もあります。

例えば、住宅資金を優先しなければならない時期に、教育資金の積み立てを優先するわけにはいきません。

もし、生活費や住宅資金、保険料といった他の資金が優先するなら、支障をきたさない程度の金額を早期から準備していくといいでしょう。

教育資金の不足額の確認と対応

これから準備できる資金を利息も含めて計算し、不足額の有無を確認しておく必要があります。

不足がある場合は、積立額を増額するか、もしくは余裕が出てきた段階で貯蓄を増やす計画を予め組み込んでおきましょう。

それでも不足が生じる場合は、教育ローンや奨学金の活用を計画に組み込んでおくという方法もあります。

教育資金の準備方法

こども保険や学資保険

子ども保険や学資保険を利用して教育資金を準備している家庭は多いと思います。

子ども保険や学資保険には、2つの役割があります。

貯蓄機能と親に万一の事があった場合の育英資金機能です。

他の生命保険の加入状況のバランスを見て、どちらを重視するかを決定しましょう。

例えば、親の死亡保障が十分満たされていれば、貯蓄機能重視ということになります。

もしも貯蓄を重視する場合は、他の金融商品とも比較する必要がでてきます。

契約時点で利率が固定され、以降長期に渡って保険料を支払っていかなければならないからです。

また、解約時期によっては、損失が発生する可能性があるので注意しましょう。

良い商品がない場合は、とりあえず貯金しておいて良い商品が発売されてからまた検討するといいでしょう。

臨機応変に使えるお金を持っている方が得策という場合もあります。

教育ローンや奨学金の概要

教育ローンや奨学金にちては「こどもの教育費はいくら必要なのか?」でも触れましたので、そちらの記事を読まれた方は、飛ばしていただいても結構です。

公的教育ローンの活用

教育のために準備した資金で不足が生じた場合は、公的教育ローンで補完するという方法もあります。

低金利で融資してもらえるので、不足の有無に関わらず、上手く活用してキャッシュフローを安定させるということも考えられます。

年収用件や諸々の規定はありますが、日本政策金融公庫の教育ローンがあり、固定金利で、融資限度額は350万円ということになっています。

民間金融機関の教育ローン

最近は民間金融機関が教育ローンに力を入れ、商品も多く出ています。

教育積み立て郵便貯蓄、一般財形の財形貯蓄活用給付金制度、雇用・能力開発機構の財形教育融資など低金利の融資が廃止になったという背景もあります。

また、公的教育ローンの融資限度額も600万円から350万円に減額になったことも影響しています。

教育ローンの分野は、実質的には国から民間へ移行されたというわけです。

奨学金の利用

奨学金には独立行政法人日本学生支援機構のほか、都道府県や市町村、学校などが行う各種の奨学金制度があります。

公的な奨学金制度

独立行政法人日本学生支援機構が行う奨学金には第一種奨学金と第二種奨学金があります。

第一種奨学金は無利子貸与第二種奨学金は有利子貸与で、短期大学、大学、大学院、専修学校に在学している学生を対象としています。

なお第二種奨学金の利率は年3%が上限で、在学中及び返還期限猶予中は無利息です。

第一種奨学金の対象となるのは特に優れた学生で経済的な理由により著しく修学困難な人です。

なお高等学校・専修学校(高等過程)の奨学金事業は2005年から都道府県に移管されました。

※海外留学希望者は第二種奨学金の対象となります。

奨学生の採用方法としては、進学前に進学を条件として奨学金の貸与を予約する予約採用と入学後に在籍している学校で申し込む在学採用があります。

予約採用で不採用になった場合でも在学採用で申し込み出来ます。

またこの他に家計の急変により資金が緊急に必要になった場合に活用できる緊急採用(第一種)・応急採用(第二種)もあります。

返還は卒業後に所定の期間内に月賦等で、自動引き落としによって変換することになります。

大学学内奨学金制度

各大学の奨学金制度は私立だけではなく国公立でも実施されています。

支給方法や対象者の制限は学校によって異なりますが、かなり多くの学校が採用していますので希望校に問い合わせてみてください。

児童手当

児童手当については厚生労働省のページを参照してください。

次回は、社会保険の仕組みを理解してライフデザインに活用するです。

ではまた。CFP® Masao Saiki

この投稿はNPO法人日本FP協会CFPカリキュラムに沿って記述しています。

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