あらゆるシュチュエーションにおいて、最適な価値判断基準に基づいた意思決定を行えるようにするたためには、際立った課題を定義し続ける必要がある。
世の中には論理的に正しいと思われていることは多く存在しているが、それがそのシュチュエーションにおいて最善の策とは限らない。
つまり、論理的に間違っていないものが最適であるとは言えない。
したがって、自ら定義した主体的な課題設定が不可欠になってくる。
そのためには、「常に何を前提にして何を重視すべきか?」を考え続ける必要がある。
適切な課題設定
私たちは思考停止状態に陥ることがしばしばある。
これを回避するには、常にゼロベース思考で批判的にものごとを捉える癖を付けておく必要もある。
その際に批判すべきは、論理そのものではなく「無条件にその論理を受け入れようとしてしまう自分自身の思考プロセス」だ。
最終的にどうすべきか?どう改善すべきか?それは自身の思考プロセスにかかっている。
まず、最初に目指すべき到達点は、最適解を導き出すことだろう。
- 今自分が置かれた現状における前提を理解するように務める
- 客観的にではなく主体的に課題を捉える
- 課題の真の原因を掘り下げる
- 真の原因に関する解決策をいくつか提示する
- その中で最善策を掘り当てる
論理的思考
卓越したアウトプットを促すことができるようになると、その論点の大前提やその前提に基づいた論旨を見失うことなく考え続けることが可能になる。
たとえば、何の変哲もない会議においてさえ、深い議論が展開できるようになる。
また、価値判断に基づいた考えを深く掘り下げて導き出された解や提案は、その本質を捉えているのはもちろんのこと、今置かれている環境に適合した非常に信憑性の高いものでもある。
したがって、リスク軽減と同時に、その向う側にある成功率も必然的に向上する。
理路整然と論理的に展開されるストーリーは、相手にとってもわかりやすく説得力がある。
そして、コミュニケーションにおいても、相手との相違点が明確になる。
たとえば、どういう点がどのレベルで食い違っているのかが、直感的に判断できるようになるのだ。
接触面の汚れた事象から離れ、より本質的な中核をみいだすことができるようになるからだ。
つまり、物事の捉え方や前提の考え方が異なれば、全く異なる問題意識を持つようになり、それが異なる課題を浮き彫りにし、異なる課題が設定されることになる。
ただ目の前で起こっている現象面を捉えるだけでは発展しないだろう。
真に重要な課題を見つけるためには、その現象面から活動レベルに落とし込んでいく作業が必要だ。
つまり、そこに隠されている前提を言語化して白日の下に晒す必要がある。
- 今自分の目の前で何が起きているのか?
- 現状の何が望ましくないのか?
- 何か代用できそうなものはあるか?あるとすれば何を望むのか?
簡略すれば、冒頭の「適切な課題設定」×「論理的思考の強化」によって、「何を前提にすればいいのか、何を重視すべきか?」が明確になる。
生産性を高め、より望ましい成果を得るためには、与えられた課題を整理して実行するだけでは不十分だ。
その課題の本質をみいだし改善しながら、より望ましい状態に到達する必要がある。
したがって、自ら主体的に課題を定義して、適切な目標と前提を導き出すことが重要になってくる。
その先で、最善の解決策と提案がなされるはずだからだ。