
今回はライフスタイルごとのポイントや注意点、20代、60代といった年代別のライフプランのポイントについてです。
最近は、婚姻率が低下しているといわれています。
また、初婚年齢の上昇に伴なって、第1子の平均出産年齢も30歳をこえているようです。
一生シングルで過ごすスタイルやディンクス(子供を持たずに共働き)が増加し、少子化が進んでいます。
一方、超高齢化社会が進行し、高齢者の単身世帯が増加傾向にあります。
こうした事情から、これまでの標準的な家族モデル(夫は仕事、妻は在宅で、子供は2,3人)は相対的に減少しています。
これらのことを考え合わせると、通り一遍の考え方ではなく、その個人の考え方に基づく生き方をプランニングに反映させていくことが重要になってきます。
シングルの場合
ここでいうシングルとは、一人で生活することを選択し、家族を持たないことを意味します。
ライフプランでは、自分自身の幸せを追求する、仕事や趣味に専念する、自分の時間を自由に使うなど、シングルのメリットを生かすプランが可能です。
一方、家族や友人との交流など他者とのつながりが希薄になりがちです。
家族や友人との親密な関係を保つ工夫をしましょう。
たとえば、定期的に会う機会をもうける、手紙やメッセージなどを通じてコミュニケーションをとるなど、家族や友人との関係を維持するための努力が大切です。
このようなライフプランを選択する場合は、自分自身のメンタルや価値観、将来の見通しなどをよく検討することが大切です。
ディンクスの場合
DINK(Dual Income No Kids)は、子育てをすることなく、2人で働きながら生活する家庭のことを指します。
このような家庭では、収入が多いことが特徴です。
子育ての負担がないために、貯蓄や投資に多くの時間と資金を使うこともできます。
たとえば、DINKsのライフプランには、以下のようなことも考えられるでしょう。
貯蓄・投資:多くの収入を確保することが可能できるため、長期的な貯蓄や投資に力を重点を置き、将来のためのセーフティネットを作る。
旅行・レジャー:子育ての負担がないため、時間的な余裕をつくりやすい、これを利用して海外旅行やスポーツなどのレジャーアクティビティに投資する。
専業主婦・夫:片方のパートナーが主に家事全般を担当する。これにより、夫婦間のバランスを取りながら生活の質を高める。
自己投資:個人のキャリアアップやスキルアップを目指し、仕事での成長や新しいスキルを取得する。
DINKsのライフプランでは、収入の多さを生かし、より豊かな生活を目指すことが可能でしょう。
共働き夫婦の場合
コミュニケーションを重視しましょう。
共働き夫婦は、家庭と仕事の両面でのコミュニケーションを大切にする必要があります。
家庭のことを話す時間を設け、一緒に問題解決に向けた話し合いをすることも大切です。
チームワークを大切に。
夫婦は、一つのチームとして動くことが大切です。
家事や育児に対する責任を共有することで、負担を分担し、助け合いましょう。
時間管理を行う
共働き夫婦は、家庭と仕事の両方に忙しい。
ですからスケジュール管理がライフプランの決め手になります。
予定表を作るなどして、お互いのプライオリティ(最優先する事項)を明確にしておきましょう。
適宜に休息を取りましょう。
仕事と家庭の両方に忙しいときなどは、疲れがたまりがちです。
適切な休息を取ることも大切です。
一緒にスポーツをしたり、旅行に行くなど、リフレッシュする方法を見つけてください。
外部からの支援を受けましょう。
家事を手伝ってもらったり、育児を頼んだり家族や友人などからの支援を受けることも大切です。
共働き夫婦向けのサポートグループに参加するのも有効な手段でしょう。
2人で家計を支えていくわけですから、どちらか一方に不測の事態があれば、家計に大きく影響します。
ですから、個々の収入に即した保障を確保しておく必要もあるでしょう。
年代別ライフプランのポイント
20代がライフプランを立てるときのポイント
将来に備えた計画をたてるには良い時期ですが、あまり綿密に立てすぎないようにしましょう。
金銭管理の方法、貯蓄、運用の仕方、保証に関しての知識などを、ある程度学んでおくといいでしょう。
20代がライフプランを立てるときのポイントをいくつかあげておきます。
自分の夢や希望は明確に、今後のキャリアや家庭計画などは軌道修正を前提にプランしておきましょう。
20代は貯蓄と投資のバランスが大切です。
自己への投資も含め投資に傾注しすぎて債務超過に陥らないように注意しましょう。
健康保険や生命保険など、将来のセキュリティを確保するための保険に加入することを検討しましょう。
新しいスキルを身に付け、キャリアアップに向けて努力しましょう。
健康は重要なアドバンテージです。
健康的な生活習慣を身につけることをライフプランにも取り入れましょう。
注意点
過度のリスクテイキングは避けよう。
20代は自分の人生を楽しむために、過度のリスクテイキングを行う傾向があります。
将来のセキュリティを確保するためには、リスクとリターンをバランスよく考えることが大切です。
焦りすぎないこと
将来に向けた計画を立てることは大切ですが、焦りすぎるとフラストレーションがおこりやすくなります。
ゆっくりと時間をかけて計画を立て、焦らず着実に進めましょう。
他人との比較をコントロールしてうまく活用しよう。
他人と比較することは決して悪いことではありませんが、あまり気にしすぎないことも大切です。
ライバルをマークして切磋琢磨できるのもこの時期が最適です。
だからといって、他人の成功や達成に基づいて自分のライフプランを立てるのはナンセンスです。
自己の価値観や目的を再認識しつつ軌道修正を前提に個人に即したプランに仕上ていき、焦らず着実に進めることが大切です。
30代の場合
結婚資金や住宅取得資金、子どもがいる場合は教育資金など、将来に向けてさまざまな資金が必要な時期です。
例えば、結婚資金・子供の教育費・住宅費など、それぞれの目的に即した資金計画をあらかじめ練っておきましょう。
また生計を支える世帯主の保証は、まず必要保障額を算出し、遺族年金額、勤め先の制度などを確認してください。
不足がある場合は、共済・民間の生命保険などを活用して補完しておくようにしましょう。
この時期に限ったことではありませんが、特に30代はリスキングの重要性が増します。
「リスキリング」とは、現在の仕事に必要なスキルや知識が追いつかない場合や、将来の仕事に備えるために、自己啓発や継続的な学習を通じてスキルを磨くことを意味します。
つまり、現在の職業で必要なスキルを身につけるだけでなく、将来の仕事に必要なスキルを予測し、そのスキルを身につけることを目的としたキャリアアップの方法です。
新しい技術やビジネスモデルが登場するたびに、職場において最新の知識を身につけることが求められます。
特に、近年ではデジタル技術や人工知能の発展が急速に進んでおり、従来の仕事に必要なスキルや知識が変化しているため、リスキリングはますます重要な役割を担っています。
近年では経済産業省もリスキリングを推進しています。
40代の場合
40代は、中期のキャリアアップ期や家族の育児・教育に忙殺されることが多い時期です。
また、将来への投資や保険に加入するのが適切な時期とも言われています。
そのため、40代の人がライフプランを考えるときには以下のポイントや注意点を押さえておくことが大切です。
- 貯蓄:将来への投資を考えるために、定期的に貯蓄をすることが大切です。適切な頻度や額を考えて、貯蓄計画をたてましょう。
- 保険:医療費や介護費などのリスクが高まる年齢となるため、保険に加入することを検討しましょう。生命保険や健康保険、介護保険などを適切なタイミングで見直すことが大切です。
- 仕事:キャリアアップ期に向けて、仕事のスキルアップや給料アップを目指すことが大切です。新しい技術や仕事のノウハウに関心を持つことで、仕事に対する価値を高めましょう。
- プライオリティの見直し:家族や仕事、趣味など、さまざまなプライオリティがありますが、この時期のプライオリティの見直しをおすすめします。自分自身が望む生活や目標を改めて考え直すことによって、ライフプランの精度が向上するでしょう。
- リタイアメントプラン:リタイアメントまでの準備をすることも大切です。退職金や年金など、リタイアメト準備に必要な資産や手当てなどについて、考慮して計画を立てましょう。
- 健康維持:年齢が進むと健康リスクも高まります。適切な栄養バランスや適度な運動、ストレスの緩和など、健康維持に努めましょう。
- 遺産相続:家族との関係も重要なポイントとなります。遺産相続に関する計画や将来に備えた家族計画を立てることも大切です。
40代は、将来への投資や健康維持、家族との関係など、多くの課題があります。
ですが、適切な計画と準備をすることで、将来に向け安定したプランを立てることができます。
50代の場合
子供の自立と就職が1つのテーマです。
子どもが自立しているかどうかは、経済面から考えても非常に大きな問題です。
最近では、ろくに働きもしないで親のスネをかじっているパラサイトシングルが増えてきています。
高学歴もいいですが、自立できるように育成していくことの方が大切でしょう。
また、会社員の場合、定年退職後の生活設計やキャリアプランを早期に考え、受給できる退職金や年金の額などを把握し、リタイアメントプランを立てる時期です。
この時期は老後資金を確保できる最後のチャンスです。
したがって、老後に必要な資金を再度確認するとともに、老後をどう暮らすのか、ライフスタイルの再確認をしをしておく必要があります。
60代の場合
公的年金をベースに、退職金、金融資産運用、仕事、不動産活用による収入なども考え、健康で生きがいのある老後生活が送れるように計画しましょう。
また寝たきりになったときの備えや相続対策などを練る時期でもあります。
ではまた。。