自分にとって最適な運用方法を見極めよう。

私たちにとって、いちばん身近な運用商品は保険でしょう。

保険をうまく活用すれば、下手な金融商品よりも利益を享受できる場合があります。

まず、一定期間経過後に解約すると保険料が返戻される貯蓄型タイプを利用する方法が考えられます。

商品選択や契約形態によっては、支払った金額を上回る返戻金を得ることも可能です。

保険の本来の目的は、リスクの軽減ですが、貯蓄性を利用して資産形成に役立つ仕組みを作ることもできます。

※なお、保険の仕組みについては「リスクをマネジメントする!」を参考にしてください。

例えば、学資保険や子供保険と呼ばれている商品がその代表でしょう。

子どもの進学費用の保証確保と満期金を受け取れる仕組みになっているので「銀行に貯金するよりもいい!」という理由で加入している人は多いようです。

他にも終身保険を利用する方法もあります。

遺族の生活保証が本来の目的ですが、老後の年金原資の確保にもつながります。

ただし、契約している会社が破綻するというリスクはあります。

注意!その場合、これまでの事例からすると、返戻金が減額される可能性が高いです。

ですから、契約する際には保険会社の財務内容も確認しておく必要があります。

注意!また、保険は契約時の利率で長期間固定されるため、インフレには弱い商品です。

つまり、インフレ時には、その価値が目減りすることになります。

いずれにせよ、保険商品機能のメリットとデメリットをしっかり把握した上で、活用するようにしましょう。

不動産へ投資する

不動産投資の一般的な方法は3つです。

  1. 賃貸して家賃収入を得る。
  2. 売買によって利益を得る。
  3. REITによって利益を得る。

人気のあるエリアや効率のいい条件が整えば、長期的に安定した収入を得ることができるでしょう。

しかし、立地条件が悪かったり、管理会社(パートナー)の選択を間違えると大きな損失を招くことになります。

大きなリスクを取れない方は、REITからはじめてみるのもいいでしょう。

それでもリスクがゼロになるわけではありません。

※なお、不動産投資について詳しく知りたい方は「不動産を効率的に活用する!」を参考にしてください。

例えば、2020年に東京オリンピックが開催されることから、東京や大阪のごく一部の都市の地価は値上がりしてますが、ピークを過ぎたあとの冷え込みも推測しておくべきでしょう。

管理会社に注意!?

また、大きな損失を招くケースは、キャピタルゲイン、つまり売買益をメインに考えている場合に多く見受けられます。

「ある程度家賃収入を得てから手放すという選択も可能だ!」という旨味の誘惑に絡め取られてしまうからです。

最近では93%家賃保証などを謳い文句に、不動産投資を斡旋している業者もありますが、そうした会社の良し悪しを見極めるのはとても難しいでしょう。

どうしてかというと、それらの会社の平均寿命が7年程度しかないからです。

つまり、現時点では財務が安定している会社だとしても、その先のことはわからないということです。

投資物件を購入する際には、金融機関から借入をして資金を充当するケースがほとんどでしょう。

ローン返済は非常に長期に渡るので、その間リスクを伴うことになります。

また保証契約も定期的に見直されます。

つまり、今の保証が確定されたものではないということです。

これらの事情も念頭に置きつつ慎重に選択しましょう。

不動産はインフレに強い!?

不動産は、実物資産なのでインフレに強いという特徴があります。

また、タックスプラン・スキルを多く活用できるカテゴリーでもあります。

つまり、ビジネスに次いで大きな利益を生み出す可能性を秘めています。

アセットアロケーションに不動産が組み込まれていない場合、大きな収益が期待できないのも確かです。

それだけに大きなリスクを伴うということを忘れないでください。

※なお、タックスプランについて詳しく知りたい方は「タックスプラン・ガイダンス」を参考にしてください。

金(ゴールド)

金投資は、毎日価格の変動する金を売り買いして利益を得る方法です。

一言に金投資といってもさまざまな種類があり、それぞれ異なった性質を持っています。

ざっくりと紹介させていただくと、次のようになります。

  • 金投資には毎月一定の額を買付ける純金積立
  • 金価格に連動した上場投資信託である金ETF
  • 投資信託による金投資
  • 金の延べ棒を買い付ける金地金、金地金の時価相当分に、少額の上乗せ金を加算した時価で売買される地金型金貨

さらに、より大きいレバレッジがかけれる金CFDなどがあります。

※これは、商品先物取引と基本的には同じ仕組みです。

細かな特徴は、また機会があれば詳しく解説しますが、ここでは金全体の大まかな特徴に留めます。

金投資のメリット

  • 金(ゴールド)そのものにある意味不変的な価値があるため、価値が0にならない。
  • インフレの影響で貨幣価値は下がるが、金の価値は下がらない。
  • 世界中で換金することができき、流動性に優れている。

金投資のデメリット

  • 金そのものには、配当金や利子がつかない(※投資方法によっては配当金がる)。
  • 価格が変動するリスクがある。
  • ドル建てで取引されているため為替レートの影響を受ける。

つまり、ダイヤモンドや石油と同じなのです。

希少性の観点から考えると、実物としての価値は非常に高いといえます。

また、世界中の通貨と交換が可能で、流動性も高いことから短期間で資産価値が大きく下がることはあまり考えられません。

また実物である以上、金融市場に信頼を欠く事態が起こると価値が上がるという特徴があります。

このように希少性とリスクヘッジの観点から見て優れているの金は人気のあるカテゴリーです。

FX取引

FXとは、外国為替証拠金取引のことです。

英語で外国為替のことを「Foreign eXchange」というので、その頭文字をとってFXと呼んでいるわけです。

外国為替とは、つまり「お金を買ってお金を売る行為」に他なりません。

例えば、海外旅行先で「円」を「ドル」に交換しますよね。

それはつまり、「円を売って、ドルを買っている」ことになります。

お金を交換する際の「為替レート」は一定ではなく、つねに変動しています。

例えば、30分前まで1ドル100.00円で買えたのに、今は1ドルが103.00円になっている、そのように為替レートは常に変化します。

この為替レートに沿って、お金を売買して利益を出す方法がFXです。

形としては、証券会社に預け入れた証拠金を担保に通貨を交換していくことになります。

FXで利益を上げる方法は2つあります。

  1. 通貨の売買によって為替差益による利益を狙うパターン
  2. スワップポイントという通貨間の金利の差で利益を狙う

FXは今非常に人気がある商品です。

その人気の理由には、以下のようなことが考えられます。

  • 他の外貨投資と比べると取引にかかる手数料が安い。
  • 「レバレッジ」を利用することで、手元の資金の何倍もの金額を取引できる。
  • 「買い」と「売り」の両方の取引ができることで、レートが上がる円安の時でも、レートが下がる円高の時でも利益を狙うことが可能。

一方、注意しなければならないこともあります。

  • 想定とは異なる値動きが起こった場合、為替差による損失金が発生する。
  • スワップポイント狙いの場合、金利差が月単位で変動するために、極端に下がる場合があり、損失が大きくなる。
  • レバレッジが逆にはたらき損失を出した場合は、大きな損失につながる。

このように人気の理由が弱点にもなりうる典型的な商品でしょう。

うまく活用できれば、少ないお金で大きな利益を享受することができますが、その逆もありうるということです。

その他のリスクとして考えられるのは以下のようなことです。

  • FX会社が経営破綻した際に、預託している証拠金や利益が保全されない場合がある。
  • FX会社でも指定したレートで100%約定できるわけではなく、システムのスペック差により想定レートで決済できないことも珍しくない。
  • 災害、テロ、暴動がその国で起きて、通貨の価値が急落しても誰も買ってくれない「流通量リスク」も存在する。
  • 口座番号やパスワードが盗まれて資金が悪用されたり、操作を間違えて、意図しない注文をだすなど「電子取引リスク」もある(ネットではその確率が大きくなる)。

これらはFX取引に限ったことではありませんが、リスクの一つと言えるでしょう。

またFX取引には、ロスカットという機能があります。

ロスカットが適用されるのは、あらかじめ設定されているロスカットレベル(必要証拠金維持率)を下回った場合です。

決められた割合(ロスカットレベル)を下回ると、ロスカットが適用され、あなたにとって不利な為替レートであっても、強制的に即座に決済が行われます。

これによって、証拠金の大半を失うことになります。

しかし、逆に証拠金以上の損失が出るのを防ぐことにもなります。

ロスカットレベルの基準は取引会社によって異なりますが、20%~30%に設定しているところが多いようです。

中には、3段階から選ぶことができたり、自分で設定できたりする会社もあります。

これらは、取引を開始する前にしっかり確認しておくべき事項でもあります。

参考▼

証拠金維持率とは、担保として預け入れた証拠金の金額から、現在の含み損(現在のレートで決済した場合に発生するであろう損失)を差し引いた時の割合のこと。

国債

国債とは、国家が発行する借用証のことです。

私たちが国債を保有すると、国家にお金を貸した債権者という立場になります。

その権利として、毎年利息を受けることができ、返済期限(満期)が来ればお金も戻ってきます。

どこの国の国債を購入するかで利回りはかなり変ります。

利回りの高い国債の場合、一般的にはその国の信用度はかなり低いです。

デフォルトリスク、つまり債権不履行の可能性が高いということです。

債権が履行されなければ、その国債は紙切れ同然というわけです。

ですから、購入する際には、その国の財務内容が非常に重要です。

利回りが高いという理由だけで、安易に購入するのはやめましょう。

国債の最大のメリットは、国が保証しているという安全性だからです。

利回りを重視するなら、他の選択肢もあるわけですから、無理してリスクの高い債券を購入する必要もないでしょう。

例えば、日本国債は世界一安全だと言われていますが、10年国債の利回りは0.15%(2018年10月5日時点)です。

同じ10年国債でも米国債は、3.2%、英国1.66、ブラジル11.3、中国3.64%です。(2018年10月5日時点)

それじゃブラジル国債だ!というのは早計だということです。

投資信託

投資信託は、資産運用会社(担当ファンドマネージャー)が、代行して運用するファンドです。

商品であるファンドを購入すれば、資産運用会社が運用してくれるわけです。

少額で投資ができることもあって、人気があります。

このように手間をかけず、少額の投資が可能で、利益も享受できるとなると誰もが利用したくなるでしょう。

投資障害のほとんどを、その仕組みによって取り除いてくれているわけですからね。

これらの理屈は、あくまでも売る側の人たちから見たものです。

つまり、これは私たちが投資しやすいようにするにはどうしたらいいか?という視点。

投資家が最大限の利益を享受できるにはどうしたらいいのか?

という視点ではないということです。

要するに、リスクを誰かが何処かで負っているわけです。

自分たちの代わりに誰かがリスクを負っている。

これは、誰かが利益を得た後に、私たちの利益の取り分が回ってくるということを意味しています。

「金持ち父さん貧乏父さん」の著者で有名なロバート・キヨサキ氏は著書の中で「投資信託はポンジ・スキームだ」と言い切っています。

ポンジスキームとは所謂詐欺商法の一種です。

詐欺だと断定してしまうのは、いささか行き過ぎだと思いますが、彼の云うことにも一理あるように思います。

売買手数料や信託報酬などが安くて、運用率の高いファンドを見つけることができればいいのですが・・・

株式投資

株式投資とは、会社が発行する株の売買を通して利益を狙う金融商品のことです。

  1. 将来において株の価値(株価と呼びましょう)があがり・高くなりそうな企業の株を購入する。
  2. 実際に株価が上昇した時点で、その株を売却して差額の利益を得る。

以上が株式投資の基本中の基本です。

株式に投資した際の利益は2種類考えられます。

キャピタルゲインとインカムゲインです。

キャピタルゲインとは、購入した株価があがったときに、売却して差額分の利益をあげる方法です。

インカムゲインとは、企業が株主に対して行う「配当」などのことです。

「配当」とは、企業が自分の会社の株主に対して、感謝の気持ちを表明するようなものです。

「配当金」は、企業によって異なり、「配当金」をださない企業もあります。

TVなどでよく取り上げられる「株主優待」もインカムゲインの一部です。

インカムゲインは、キャピタルゲインの付属といったニュアンスに近いですが、投資金額が多くなれば侮れません。

株式投資の魅力は、上記のキャピタルゲインとインカムゲインを獲得できる旨味にあるといえます。

さらに、それ以外にも「利回り」の安定性と効率性があります。

「株」というと一攫千金で大儲けするか、失敗して大損するかという二択を連想する方が多いと思います。

しかし、決してそのようなことはありません。

正しいルールと基本的な知識さえ身につければ、初心者でも利回り「10%」をこえるのは難しくありません。

一方デメリットとしては、

  • 企業が倒産するかもしれないというリスクがある。
  • 株価が暴落するときがある。

企業が倒産してしまったら、株券はただの紙切れです。

リーマンショックのような悲劇が、また起こるかもしれません。

正しいルールと基本的な知識さえ身につければ、初心者でも利回り「10%」をこえることは難しくない。

そうは言っても、やはり不安は付きまといます。

つまり、投資は一種の心理戦なのです。

オプション取引

オプション取引は、レンジ相場(横ばい相場)で利益を出せる仕組みがあるという利点があります。

もちろん、株式のように上向きトレンドや下向きトレンドのときに利益を上げることもできます。

トレンドとは、相場の流れのことで、トレンドを分析することで今後の株価動向を予想する目安とすることができます。

具体的に言えば、コール・オプションやプット・オプションを売って、横ばい相場でも利益を得ていく方法です。

コール・オプションとは、ある物(=原資産)を買う権利のことで、プットオプションとは、ある物(=原資産)を売る権利のことです。

この権利の売り買いのスキルはビジネスによく用いられる仕組みでもあるので、理解しておくとキャッシュフローを生みだす時に有効です。

参考事例▼

例えば保険は、物的なものは存在してません。

あるとすれば、パンフレットや「保障を約束する」という契約書です。

私たちは、その「約束らしきもの」に対して保険料という形で、お金を支払います。

保険会社は保障内容を言語化して販売しているだけとも言えます。

その段階では保険会社はなにもしていないになどしいです。

つまり、私たちは、約束を守ってくれるだろうという仮設に基づいて、莫大なお金を投資していることになります。

その約束が必ず履行されるとは限らいのに、履行されると確信しています。

また、契約先の会社が破綻することがある、とは本気で思っていません。

万一の時に、私たちが個人的に準備できるお金が限らていることはよく理解できます。

このようにリスク軽減の約束と金銭の交換を、当然のように行っているわけですが、これもオプション取引に他なりません。

オプション取引の例として保険ビジネスを例に出しましたが、、、、

要するに、本当はなにもない、そこから利益を生み出す仕組みを作ることは可能だということです。

簡単にいえば、「約束を仕組み化して売っている」ということです。

ヘッジファンド

ヘッジファンドは、広範囲から資金を集める投資信託とは異なり、機関投資家や富裕層などなどに対象を絞って、私的に集めた資金を、デリバティブや空売りを含めたさまざまな手法で運用するファンドです。

集めたお金を独自の運用目標に基づいて運用する独立系の資産運用会社でもあります。

また、好況・不況に関わらず、常に投機的なスタイルで利益を追求するという特徴があります。

したがって、相場の乱高下を加速させる要因になっているとして、槍玉に挙げられることが多いです。

実際、あらゆる相場に影響を与えていることは確かでしょう。

何となくそのようなイメージが市場にも浸透しているわけです。

ヘッジファンドは、リスクヘッジとしてのデリバティブを駆使しています。

絶対的な収益を目標とするため、結果的にハイリスク・ハイリターンな手法になりがちです。

お金をヘッジファンドに預ければ、自分で取引に臨む負担や運用の勉強をする時間を削減することができます。

忙しい投資家たちにとっては心強い味方なのかもしれません。

一方、デメリットとしては、以下のようなことが考えられます。

  • 通常、投資の最小金額が何億円にもなる。
  • そもそも一般の個人投資家に対して公募していない。
  • 長い時間資金拘束されることが前提となることが多い。
  • コストが通常の投資信託に比べ割高になる傾向がある。

※最近では公募の投資信託の形にして小口から手軽に投資できるような商品もありますが、投資手法、方針などをしっかり理解した上で利用するようにしましょう。

次回は「初心者向け所持金別マン-プランとその注意点!?」です。

ではまた。

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