ライフプランやファイナンシャル・ゴールの設定は不要!?

ライフプランは不要!?

前回は2,000例を超える事例から導いたライフプランの考え方などについて解説しました。

今回は、一般的なライフプラン作成の手順やファイナンシャルゴール設定の手順などについて解説しましょう。

まずライフイベントにかかる費用を見積もる作業から始めたいと思います。

ライフプランとライフイベント

人生には様々なライフイベントがあります。

必要資金は人によって異なりますが、夢・目標・目的を叶えるためにはある程度まとまったお金も必要でしょう。

それぞれのライフイベントに必要な費用を準備しておけば、柔軟に対応することができます。

その際に各々の目標や目的を明確にしておくことをお勧めします。

費用だけでなく、病気やケガで働けなくなったとき、急なリストラにあったときなど、緊急時の備えも大切です。

目安として生活費の3カ月分、余裕があれば半年分は備えておきたいものです。

これらを十分考慮してライフプラン(人生設計)に取り組んでいただきたいと思います。

結婚、出産、住宅購入といったライフイベントは、1つずつ順番にやってくるわけではありません。

たとえば結婚と同時にマイホームを購入する場合もあれば、退職後に住宅を購入するケースもあるでしょう。

また、子どもの教育費準備と住宅ローン返済が重なるケースも少なくないでしょう。

いつ、どんなライフイベントをどのようなタイミングで迎えるか。

そして、そこにかかるお金もライフスタイルの選択によって異なります。

必要なお金を計画的に蓄えたり、漠然と描いていた夢をより現実に近づけるためにはそれなりの計画が必要です。

ライフプランの必要性とは?

ライフプランは、人生の目標や目的を達成するための設計図のようなものです。

価値感が多様化した昨今では、自己責任がより強く求められるようにもなりました。

自分の歩む道を積極的に選択・決定していかなければならない場面も増えたわけです。

先行き不透明な時代に、ただ漠然と将来のことを考えているだけでは不安が増すだけでしょう。

適切なライフプランによって、そうした心理的不安も軽減することができます。

ことと次第によっては、経済的な側面よりもそちらの軽減の方が重要かもしれません。

言うまでもありませんが、人的資産(時間・お金・情報・人脈・情熱)も考慮し、知識やスキルを有効的に活かす計画も重要です。

それと同時に、生きがいのある人生設計に仕上げたいものです。

ライフプランとライフスタイルの関係

あなたのライフスタイルを3つの側面から見てみましょう。

  1. 目に見えないけど価値のあるもの
  2. 収入・経済的な部分にかかわるもの
  3. ある程度の支出を伴うもの

目に見えないけど価値があるものとしては、健康・生きがい・家庭・家族友人地域交流などが考えられます。

職業・仕事・能力資格などは経済的な部分になるでしょう。

支出を伴うものとしては、住居、車、留学趣味レジャーなどが考えられるでしょう。

これらの事項を、次の3つのカテゴリーに当てはめてライフプランを作成してみましょう。

  1. 目標の設定
  2. 資産の管理
  3. リスクへの対応

例えば、ある仕事に就きたいという希望や目標があるとします。

その仕事に資格が必要な場合、どのとうな準備が必要でしょうか?

  1. 資格取得のための勉強時間や教育機関への通学時間などを確保する時間資産の管理
  2. 専門書の購入費用や通学費用を捻出する金銭的な計画と管理
  3. 職業に就いている親戚や先輩などの話、人脈との交流、教育機関などから得る情報の収集

こうした事柄を効果的に計画・管理するのもライフプランの役割です。

では、計画通りにいかなかった場合はどうしますか?

そう、計画通り行かなかった場合の計画も必要なのです。

例えば、再度受験するケースなどはそのために要する時間と費用を予め計画に織り込んでおく必要があります。

あるいは、難易度の低い資格取得への軌道修正、周辺業種への職種変更といった見直しが必要でしょう。

実は、ライフプランを作成することが時間やモノを大切にする感覚を身に付けるきっかけになることもあります。

言うまでもありませんが、管理は金銭感覚を養うことにつながります。

繰り返しになりますが、漠然とした不安を軽減することもできるでしょう。

ついでに、ライフイベント表の作成手順について触れておきましょう。

ライフイベント表をつくる手順

  1. 「年」の欄を作り、わかりやすいように暦年・元号などを記入します。
  2. 「家族」の欄に家族構成を記入します。
  3. 「年」に合わせて、家族の年齢(年度末現在)を記入します。
  4. 「年」に合わせて、ライフイベン卜を記入します。
  5. 人生の節目のイベン卜:結婚・出産・転職・退職予定など
  6. 大きな支出:住宅購入・子どもの入学金、自動車購入・旅行など

それぞれのイベン卜を実現するために必要な金額を調べて記入します。

ということで、次はファイナンシャルゴールについて解説します。

ファイナンシャルゴールは不要!?

ファイナンシャルゴールとは、ライフプラン(人生設計)における経済面の目標です。

それを前述したライフイベント表をもとに決めていきます。

例えば、以下のように具体的な目標をあげるようにしましょう。

  • 35歳までにマイホームを購入。
  • 頭金を500万円貯める。
  • 家族で3年に1回は国内旅行に行く。
  • 資格取得のための費用として30万円準備する。

次に、そのファイナンシャルゴールを達成するためのキャッシュフロー表を作ります。

キャッシュフロー表によって、具体的な解決策を立てることができるようになります。

たとえば、月々あと1万円ずつ積立額を増やす、投資商品で運用する、マイホーム購入の時期をずらすなど改善計画を立てることができるようになります。

ファイナンシャルゴールを決めるときのポイント

ファイナンシャルゴールを決める際は、「5W2H」の視点で考えてみてください。

自分が本当に求める目標が何かを明確にしやすくなるからです。

ちなみに5W2Hとは以下のことです。

  • Why:  なぜそれを実現したいのか?(理由)
  • Who:  誰が実現したいのか?(主体)
  • When: いつまでに実現したいのか?(期限)
  • Where: どこで実現したいのか?(場所)
  • What: 何を実現したいのか?(目的)
  • How:  どのくらい時間やお金がかかるのか?(具体的数値)

次はキャッシュフロー表の作成手順です。

キャッシュフロー表の作成手順

「収入」欄の作成

給与の場合、給料と賞与それぞれから税金・社会保険料を引いた額(可処分所得)の合計を 記入します。

定期昇給が見込める場合は加味し、昇給が不明な場合は定額で記入します。

自営業の人は、事業収入のうち生活費として使うことができる金額を記入します。

「支出」欄の作成

主な項目は、

  • 基本生活費(食費・光熱費・被服費などの基本的な家計支出)
  • 住居費(家賃・住 宅ローンなど)
  • 教育費、保険料(生命保険料・損害保険料)

車の買い替えや海外旅行といった一時的な支出、交際費、娯楽費などは、その他支出や一時的支出にまとめて記入します。

年ごとに、収入と支出の合計金額を記入

年ごとに、

  • 年間収支(収入合計支出合計)」の金額を算出。
  • 「収入合計」よりも「支出合計」のほうが多い場合は、マイナスの金額をそのまま記入

年ごとの「貯蓄残高」を以下の計算式で算出していきます。

収支の合計額

前年の貯蓄残高+その年の年間収支の金額

年間収支がプラスの場合は、そのまま貯蓄残高に組み入れることができますが、年間収支がマイナスになってしまった場合は、貯蓄残高を取り崩すことになります。

できあがったキャッシュフロー表を見て、

  • 年間収支がマイナスになる年がないか
  • 貯蓄残高が増加しているか
  • または減少しているか

など、数値の推移をチェックします。

年間収支が一時的にマイナスになってしまった場合は、貯蓄を取り崩すことでカバーできますが、何年も連続して(断続的に)マイナスが続く場合は、貯蓄が目減りする一方なので策を講じなければなりません。

次の解決策を折り込んで、再度キャッシュフロー表で確認していきましょう。

このように、いろいろな可能性を試してみることを「シミュレーション」といいます。

ですから、キャッシュフロー表はライフプランシミュレーションを行うためのツールでもあります。

次回は「適切な環境と経済的な裏付けを確立するための正しい手順」です。

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