老後のライフデザインⅤ

老後のライフデザインに関する投稿も5回目になりました。

今日は法定免除、申請免除、退職による特例免除、学生の納付特例など、国民年金の6つの保険料免除について、それから育児休業等期間中の被保険者の保険料、若年者納付猶予制度、そして保険料の追納についてです。

保険料免除制度

国民年金第1号被保険者の保険料の納付義務者は、被保険者本人が原則ですが、本人に収入がない場合、世帯主及び本人の配偶者は連帯して負担する義務があります。

ただし、第1号被保険者の保険料には「法定免除」と「申請免除」の2種の免除の制度があります。

また免除とは異なりますが、、学生に対する「学生納付特例制度」や20歳台の人への「若年者納付猶予制度」などもあります。

(1)法定免除

  • 障害基礎年金または被用者年金の障害年金(3級を除く)を受けているとき
  • 生活保護法による生活扶助を受けているときなど

法定免除には、半額免除の制度がなく、すべて全額免除です。

なお、法定免除に該当する障害者や寡婦でも、保険料を納めることや半額免除の申請をすることも可能です。

(2)申請免除

①4種類の免除

申請免除には多段階免除制度といって、「全額免除」など4種類の免除があります。

市区町村長経由で国(厚生労働大臣)に申請し、下記所定の基準に該当し、認められればその期間は免除となります。

  • 所得が一定以下であるとき
  • 地方税法に定める障害者または寡婦であって、前年の所得が125;万円以下であるとき
  • 生活保護法による生活扶助以外の扶助を受けているとき
  • ア)震災、風水害、火災などの災害によって、財産の価額のおおむね2分の1以上の損害を受けたとき
    イ)失業などによって保険料を納めることが著しく困難となっているとき

申請免除には全額免除に加え、被保険者の負担能力に配慮して、平成14 (2002)年4月から半額免除の制度、平成18 (2006)年4月から4分の3免除、4分の1免除の制度を新設しています。

②申請免除の所得制限

被保険者またはその世帯の人の前年の所得の額により免除の可否が判定されます。

  • 全額免除(前年の所得が次の額以下)(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円(扶養親族加算)扶養親族等がいない場合……前年の所得が57万円以下4人世帯の場合……前年の所得が162:万円以下
  • 4分の3免除(前年の所得が次の額以下)78万円十扶養親族等控除額十社会保険料控除額等
  • 半額免除(前年の所得が次の額以下)118万円十扶養親族等控除額十社会保険料控除額等
  • 4分の1免除(前年の所得が次の額以下)158万円十扶養親族等控除額十社会保険料控除額等
注意点▼

※扶養親族等控除額は「扶養親族等の数×38万]で計算します。

下記は免除の対象となる所得の目安

世帯構成全額免除一部免除(一部納付
3/4免除半額免除1/4免除
4人162万円230万円282万円335万円
2人92万円142万円195万円247万円
単身57万円93万円141万円189万円
③申請免除の留意事項

受給資格期間への算入

全額免除など4種類ともその期間中は、保険料を滞納しているわけではないので、受給資格期間に算入される。

なお、保険料の滞納期間は、受給資格期間に算入されない。

免除されていない部分は、納付しなければならない。

この納付をすることにより受給資格期間に算入される。

免除期間中の老齢基礎年金の支給率

保険料の免除割合及び免除期間が平成21 (2009)年3月以前と平成21年4月以降によって、老齢基礎年金の額の計算が異なり、平成21年4月以降の免除期間の老齢基礎年金年金額が有利となった。

追 納

免除された保険料は追納(後から納付すること)できる。直近の10年前の分まで追納ができる。

付加年金の保険料

付加年金は任意加入につき、保険料(400円/月)の免除はない。

半額(200円/月)免除などもない。

学生への非適用

全額・4分の3一半額・4分の1免除は学生には適用されない。

免除申請窓口

市区町村役場(申請受理と審査)経由で厚生労働大臣の承認を得る。

免除承認期間

7月から翌年6月まで、毎年の申請が必要。

免除の申請があったとき、「厚生労働大臣の指定する期間」とされているが、免除申請が遅れた場合でも、7月までの期間において必要と認められれば、さかのぼって免除が受けられる。

障害基礎年金・遺族基礎年金の保障

免除期間中に、障害基礎年金または遺族基礎年金の受給権が発生した場合には、いずれも満額の年金が保障される。

(3)退職(失業)による特例免除

退職(失業)した場合には、退職した日の膕する年度と、その翌年度に特例免除の制度があります。

前記(2)の申請免除にかかわらず、被保険者(申請者本人)の所得を除いて審査します。

(4)学生の納付特例制度

  • 前年の所得が118万円以下の学生については、申請により保険料全額の納付を要しない。
  • 納付特例を受けた月から10年以内の追納可。この特例期間は老齢基礎年金の受給資格期間に算入されるが、前記(1)~(3)の免除とは異なり、追納しないと老齢基礎年金の額の計算の対象期間には含まれない。
  • 特例期間中(在学中)の事故については、保険料納付要件が充足される限り、障害基礎年金または遺族基礎年金が保障される。
  • 在学中はこの特例制度が優先され、現行の免除の適用は受けられない(この納付特例と免除の違いを理解しておくこと)。
  • 納付特例の承認期間は4月から翌年3月までで、毎年の申請が必要。学生納付特例における「厚生労働大臣の指定する期間」は、4月までにおいて必要と認められた期間とされ、さかのぼって免除が受けられる。
  • 家族の所得の多寡は問われない。
  • 免除対象の学生とは、大学(大学院を含む)、短期大学、高等専門学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校(高等部に隕る)、専修学校にれに準ずる教育施設を含む)の生徒または学生である。昼間部だけでなく、定時制、通信制課程の学生も含む。
  • 平成20 (2008)年4月から、在学する大学等が学生納付特例事務法人の指定を受けている場合は、その大学などの窓口でも申請手続きが可能となった。

(5)育児休業等期間中の被保険者の保険料

被用者年金でも、平成17 (2005)年4月から、育児介護休業法による育児休業期間中の被保険者、事業主とも保険料は免除されます。

なおこの場合、将来の年金が減額になることはありません。

また、育児による短時間勤務などで標準報酬が低下した場合でも、届出により従前の報酬額を適用するなどの措置がとられます。

ただし、労働基準法上の産前産後休業は、育児休業等ではないので保険料の免除はありません。

育児休業等の範囲は、産後休業が終了してから子が3歳になるまでの育児休業等を行う期間は保険料は免除されます。

(※男性が育児休業をとる場合は、子が生まれたときから)

年金額の計算にあたっては、育児休業等期間中の保険料の徴収の特例を受けた期間は、保険料納付済期間として扱われます。

また、子が3歳になるまで、短時間勤務等をして給与が下がり、標準報酬月額が下がったとしても、年金額に反映させる標準報酬月額は出産前の高い額のままです。

この場合、支払い保険料は、下がった標準報酬月額で計算されます。

※申出は事業主が行う。

(6)若年者納付猶予制度

学生を除く30歳未満の第1号被保険者で、本人の前年の所得が一定以下の人に対して、保険料全額を猶予し、負担できることになった時点で保険料追納を可能とする制度です。

※既婚者の場合、配偶者と合算所得

一所得基準は、前記(2)②の全額免除と同じ基準です。

  • 納付猶予期間は、受給資格期間に含まれるが、老齢基礎年金の額の計算には含まれない。
  • 親と同居している、いないにかかわらず20歳台の者が対象となり、平成17 (2005)年4月から平成27 (2015)年6月までの時限措置である。

保険料の追納

保険料の免除を受けた人が、保険料の納付が可能になったときに、免除されていた期間の保険料の全部または一部を後から納付することができる制度です。

保険料を免除されていたとはいっても法定免除・申請免除では年金額が削減され、学生納付特例や若年者納付猶予は年金額に反映されません。

そこで、老齢基礎年金の年金額の増額が図れるように追納制度があります。

  • 10年前までさかのばって追納ができる。

一部の追納の場合は、原則は学生納付特例等の年金額が反映されない期間、法定免除・全額免除と年金額の減少幅が大きい期間から優先追納することになります。

ただし、追納には10年という時効があることから、先に経過した月の分の保険料から追納してもいいことになっています。

  • 追納する額は、追納するべき額に政令で定める額を加算する。
  • 追納する日が、免除月がある年度の翌々年度以内であるときは、この政令で定める額の加算はない。

注意したいことは、追納は免除期間について可能な制度ということ。

保険料滞納期間は保険料を追納することができません。

参考までに、通常の保険料についての納付の時効は2年ですが、この場合、保険料のほかに延滞金が徴収されます。

注意点▼

平成24 (2012)年10月1日から3年間に限り、過去10年分までの国民年金保険料の未納部分について納付することができるようになりました。

  • 3年以上遡る部分には加算金がかかる。
  • すでに年金を受給している人は、この特例の対象にはならない。

次回は「老後の暮らしに必要なお金はどのくらいあればいいのか?」です。

ではまた。

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