お金の流れはキーストロークとリバースプロセスで創造する

受け取った情報をどう解釈するかによって、お金の性質は変わります。

そのことを理解していただくために、まずお金の歴史からスタートしましょう。

多くの経済学者が語るお金の物語は、概ねこんな感じです。

お金の始まりは物々交換。

例えば、海の部族が取った幸を山に住む部族の幸と交換する。

そんなことから始まったわけです。

しかし、そうした産物は保存性が悪く持ち運ぶにも不便です。

そして平等性に欠けるなどの理由から、その手段が鉱物に取って代わります。

鉱物には綺麗なものが多いので人を魅了しました。

それで、これらを流通させないで蓄える人達が出始めました。

このことによって対立が起こります。

つまり、「使う」という流通、「蓄える」という資産形成の2つの矛盾した行為です。

また、ポータビリティがあるとはいえ、物質の流通量には限界があります。

そこで金や銀、銅を加工した貨幣が誕生します。

お金は派生物から概念へ!

やがてお金の内容が変わりました。

どう変っていったかというと、

貨幣が金や銀から紙幣やその他のものに変わりました。

そのことによって、無限に作ることができるようになりました。

お金は、その実体すらなくなったわけです。

現物を所有する必要もなくなりました。

あなたのお財布の中を覗いてみれば一目瞭然でしょう。

クレジットカード、デビット、etc・・・

現金と物とを交換して決済する方法は、月日とともに薄れたわけです。

一昔前はお金は「金」の派生物で、金の所有高と一緒でした。

今やお金は国の債務証書です。

主権通貨で変動為替相場制を採用している国(米、英、日本、カナダなど)では、債務証書(債券)さえ発行する必要はありません。

ただ数字を書くだけで事足ります。

お金は海の幸、鉱物、金や銀といった有形のものではなく、単なる概念に過ぎなくなったわけです。

実は、大昔に流通していた貨幣も同じ使い方をされていたのです。

そう、お金とは単なる創造物。

たとえば、イギリスの経済学者ケインズは、貨幣は少なくとも過去4,000年間はそうであったと言っています。

それが何を意味しているでしょうか?

  • 国家の信用が高ければそのお金の価値は高くなる。
  • 国の信用が低ければ、そのお金の価値は低くなる。

つまり、信用力という概念によって価値が判断される。

その信用力の強弱に左右される創造物が、キーストローク(入力作業)によって生み出されています。

例えば、銀行は私たちから預かったお金を貸し出しているわけではありません。

お金を預からなくてもお金を貸し出すことができるのです。

そう、キーストローク一つで完結するからです。

これらを理解できない方が大半ですが、これは事実です。

「政府はキーストローク、つまりバランスシートへの電子的な記帳を行うことで支出する。その能力に技術的、オペレーション上の限界はない。キーボードのキーがある限り、それ叩きさえすれば利払い資金が生み出されてバランスシートに書き込まれる」ーベン・バーナキン【経済学者、第14代連邦準備制度理事会 (FRB) 議長、(在任2006年~ 2014年)】

誰からもお金を預からなくとも、お金をいくらでも創造することが可能。

したがって、国は税収によって財政を賄う必要もない。

誰かの債務は必ず誰かの資産になる。

したがって、国の財政赤字分はキッチリ我々の家計の黒字分として計上できる。

実は、支出が先で収入はその後。

だから、国がお金を創造して投資(需要を創出)してくれないと、われわれ国民の持ち分は増えない。

政治家、あるいは専門家(経済学者含む)でも、こうしたお金の流れのプロセスを理解できない人は多い。

長いこと信奉してきた理論が崩壊するので、認めたくないのかもしれない。

特にハイパーインフレや財政破綻をしきりに主張している人たちはそうだろう。

でも、そういう理解しがたい概念で構成された仕組みが、全世界に浸透して微笑んでいる人たちがいることを忘れてはいけない。

誤解したままでいてほしいと切望している人たちのことだ。

そう、この仕組を熟知していてうまく活用している人たちのこと。

それは、間違っても理論おたくのことでない。

参考▼

金持ち父さん貧乏父さん」の著者ロバート・キヨサキ氏が1903年に米国で起こった出来事についてこう語っています。

「ジョン・D・ロックフェラーが創設した一般教育委員会が子どもは何を学ぶべきかを決めたこの年に、米国の教育制度は乗っ取られたと私はにらんでいる。これによって教育の影響力は大富豪達の手中に落ち、学校はお金について教えないことになった。今の人達は、学校に行ってお金のために働くことを学ぶが、お金を自分のために働かせることについては何も学ばない」

あなたはこの文脈をどう解釈されますか?

これは、金融市場のエリートをたくさん育成している米国の話です。

私たちの環境はどうでしょうか?

お金の流れ創造事例ー1

ここで典型的な一つの事例を紹介しましょう。

彼は、東京大学でファイナンシャル理論を専門に研究してきた超秀才。

彼は、「会社を辞めて、ファイナンシャルに無知な日本の人達をファイナンシャルに明るい人達に変え、救っていきたい」という願望を抱いていました。

それは立派なことだと思いますが、私からすれば幻想に絡め取られたうちの一人にしか思えませんでした。

そのビジョンが実践できる可能性が非常に低かったからです。

理論を教えることで無知な人を賢明な人に変えるな。

それはある意味幻想に近い。

何代にもわたって形成されてきた慣習が、結果的には彼らの行動を左右しているからです。

たとえアカデミックな理論であっても鵜呑みできませんが、的外れな理想はもっといただけません。

ただし、仕組みによって彼らを誘っていくことは可能です。

もちろん、環境づくりも仕組みのうちです。

彼らをシステムに放り込むことによって、慣習が強制修正され成功確率が急上昇する。

それが腑に落ちたのでしょう。

彼は6ヵ月後に起業し、そのまた2年後には、軽く10億円を超える資産家にもなりました。

なぜ、彼はその目的が達成できたのでしょうか?

概略すると、理論重視型から実践重視型にシフト。

視点が変わることによって、彼自身の行動もさらに効率的になった。

資産運用をビジネスに昇華することができた。

そういうことです。

やらないことを先に決める

つまり、もっと資産を増やすために本当にやらなければならないことを実践してもらったわけです。

たとえば、サラリータイプの収益サイクルを、ビジネスの収益サイクルに修正するだけでも、結果は大きく異なります。

もっとも重要なことは「やらないことを決めてもらった」ことです。

集中と柔軟性が、お金の流れの創造には欠かせないからです。

やらないことを決めると、あなたが思っている以上に集中力が増します。

そのことによって得られた余裕(心理・時間)が、柔軟性をもたらします。

その状態で、やるべきことをとりあえず一つに絞って集中すると、あっという間に目標は達成できます。

彼がやるべきこと、それは理屈や理論を掘り下げて伝授することではありませんでした。

ビジネスの実践。

投資をビジネスの領域まで昇華させること。

思考プロセスがちぐはぐだと、このような単純な道筋もわからなくなってしまう。

だから、最初に不要なことを削除しておくことが非常に重要なのです。

ついでに言っておきますと、ビジネスは完成度より回転率です。

エレガントさよりも、スピードです。

できる限り収益サイクルを短くして、効率的に回し続けることです。

それは学校で学ぶことが出来ません。

社会に出てもなかなか学べませんが。

真面目な労働者になるための教育を脱構築しよう!

ロバート氏が云うように、学校は真面目な労働者になるための訓練場で、資産家やビジネスで成功するための訓練場ではない。

ですから、彼のようなエリートも例外ではなかったわけです。

学校では、通常高給取りの会社員になる訓練までしか受けられないからです。

なぜなら、教育する側の彼らもまたその一員だからです。

例えば、ビルゲイツ、トーマス・エジソン、ヘンリーフォード、スティーブ・ジョブズは学校を中途退学しています。

でも誤解しないでください。

今すぐ学校へ行かないほうがいい、そういっているわけではありません。

資産残高と経済力は別な話

例えば、こういう話はご存知でしょうか?

  • 日本銀行は、日本国政府から独立した法人で、資本金は1億円。
  • 政府が55 %を出資し、残り45%を政府以外の者が出資。
  • 出資者には一般の株式会社の株式に相当する出資口数を証した「出資証券」が発行。

という構造になっています。

また、アメリカのFRBは民間機関で、政府の一部ではないという話をよく耳にしますが。。。

実際には、民間機関ではなく連邦議会によって定められた創造機関です。

つまり、FRBは連邦議会と財務省の意向によって動いています。

どうして、FRBの話をするのかというと、、、、

アメリカがくしゃみをすると日本が風邪をひくことになっているからです。

彼らの指針次第で、日本は急性心不全にもなりかねないからです。

しかも、幾らでもお金を作り出すことができます。

日本もそうですがね。

たとえば、日本の資産残高は世界で一番だといわれています。

しかし、よくご存じの通り、世界で一番経済力があるわけではありません。

一方、アメリカの資産残高は最下位。

でも、現時点(2015年)で一番経済力があるのは、間違いなくアメリカです。

ですから、資本主義の現世界で、とてつもない影響力を持っているわけです。

資産残高と経済力は別の問題。

実は、ビジネスもこれと同じことがいえます。

資産状況が赤字でも、それを上回るキャッシュフローを生みだす力があれば何の問題もありません。

金融機関も喜んでお金を提供してくれるからです。

また、お金の流れを理解するには、入手した情報を一定のフレームワークに沿って解釈していくことも重要です。

その方法をこれからご紹介しましょう。

情報リテラシーの5原則をおさえておこう

情報リテラシーを判断するための5原則があります。

  1. 定義する
  2. ブレイクダウン(細分化)する
  3. 比較する
  4. 推移を見る
  5. 関係を見る

3・4・5は相対化にまとめてもいいでしょう。

要するに、定義する⇒ブレイクダウン⇒相対化という手順になります。

定義する

私たちが豊かになるために何が必要でしょうか?

「お金の量」じゃないことは確かです。

お金の量が基準になるとしたら、銀行から借金して自分の口座に入金しておけばいいわけです。

しかし、それは豊かになった証にはなりません。

では、何が必要でしょうか?

お金そのものではなく、キャッシュフローを生みだす能力です。

したがって、どうやってお金の流れを生みだしているのかを理解する必要があります。

そのためには、キャッシュフロー(お金の流れ)を定義する必要があります。

例えば、キャッシュフローにはマイナスもプラスもあります。

お金を増やすことが目的なので、今回はプラスキャッシュフローに的を絞ります。

ではプラスキャッシュフローとは何でしょうか?

ズバリ、所得のことです。

つまり、増やすのはお金の量ではなく所得です。

所得といっても年収のことではありません。

実際に使えるお金、つまり可処分所得です。

注意点▼

可処分所得:年収-(税金+社会保険料)
個人事業主の場合:年収-(経費+税金+社会保険料)

ブレイクダウンする

所得が生まれるプロセスは以下のようになります。

  • 誰かが働かないかぎり、財やサービスが生産されず、所得は生成されない。
  • 財やサービスが生産されても、投資や消費として支払いが行われなければ、所得は生成されない。
  • 消費や投資のためのお金は、所得から支払われる。

所得が生まれるプロセス

「金は天下の回りもの」この故事は、金は一箇所にとどまらず、常に回っているから、今は貧乏でも必ずお金が回ってくるから心配するな。

という励ましの意味で使われたものですが、実際そうなのです。

しかし、残念ながら、お金が回ってくるだけではお金持ちにはなれません。

自分のところにどのくらいの期間留まっているのか、それが経済的な豊かさの基準だからです。

だから、たくさんのお金が自分のところに流れてくる仕組みと同時に、長く留まる仕組みも作っておく必要があります。

受け皿が大きくても底に大きな穴が空いていたら、お金は他の誰かのところに流れてしまうのです。

上位階層の仕組みを知る

ブレイクダウンの観点からすれば上位階層から解説するべきですが、それだと退屈だと思って、下位階層から入ったのですが、やはり一応説明しておいた方がいいと思い直しました。

日本経済12

(※公的資本形成:公共投資 有形非生産資産:土地、地下資源、漁場)

日本経済

これらの図から、所得とは「GDP」のことだ!

ということがわかります。

その中から、実際に私たちが使えるお金が、紫色で示した「可処分所得」です。

また、以下の2つのポイントも押さえておいてください。

  • 借金の返済も貯蓄に含まれる。
  • 「債務」と「債権」は必ず同額になる。

先程「銀行からお金を借りて自分の口座に入金すれば、お金の量は増える」と言ったのもこうした理由からです。

それについいては後ほど話しますが、バランスシートを思い浮かべると理解できます。

バランスシートの左右の数字は必ず一致してます。

つまり、銀行から借りてきたお金は負債であると同時に、同じ金額の資産にもなります。

バランスシートとお金の正体と、どう関係があるのか?

お金の正体とは?

実は、おカネとは、「債務と債権の記録」でしかありません。

要するにお金(日本銀行券)は日本銀行の債務です。

例えば、買い物とは、日銀の債務で売主への債務を弁済する行為のことです。

そして、おカネが成立する条件は以下の三つです。

それをなぜお金といえるのか?

  1. 価値を認識できる「通貨単位」
  2. 曖昧性のない債権・債務の情報
  3. 譲渡性がある

例えば、家電量販店のポイントは「譲渡性」がないのでおカネとは言えません。

つまり、家電量販店のポイントを使って、他のあらゆる場所で買い物が可能になれば、それはおカネということになります。

3つの大きなポイント

所得が生まれるプロセス

  1. 「資産だけ」あるいは「負債だけ」を増やすことはできない。
  2. おカネは貸し借りで増える。
  3. 所得創出のプロセスではおカネの量は増えない。(図)

なぜそう言えるのか?

3つのポイントの根拠を説明しましょう。

誰かの資産は必ず他の誰かの負債になっている

まず、資産と負債の関係をみてみましょう。

ここでバランスシートの登場です。

バランスシート

左:個人のBS 右:銀行のBS

この図から個人の資産(左図)が銀行の負債(右図)に移動していることがわかります。

つまり、誰かの資産は例外なく、他の誰かの負債になっているということです。

上記のバランスシートについて、少し解説します。

図の左側は私たち個人のバランスシートです。

個人負債が全くない状態で、銀行に100万円を預金した場合、資産は100万円であり、純資産も100万円になります。

一方、左の銀行サイドから見た場合、私たちから預かったお金は銀行のものではないので、負債に振り分けられます。

ところが、

  • 誰かの負債は必ず他の誰かの資産になる。
  • 債権・債務は必ず同額になる。

ということなので、負債であるとともに、銀行の資産にもなります。

資産ですから、銀行はそれを貸し出すこともできるわけです。

それが、下図のような流れになって、膨らんでいって莫大な債権と債務を作り上げていきます。

バランスシートⅡ

 

つまり、あなたが預金した100万円を銀行が個人や起業に貸出。

そのお金を個人や企業が金利を載せて返済したものをまた貸し出す。

借りる人がいる限り、このサイクルが永久に繰り返されるわけです。

逆に借金が全て返済された段階で、この世からお金は消滅します。

所得を生みだすプロセスでお金が増えているわけではない。

お金の量は貸し借りによって膨らんでいく。(増える)

ここでは、それを理解して欲しいのです。

お金に対する解釈を改めて欲しいからです。

ついでに、日本国家のバランスシートもご紹介しておきます。

バランスシート国家

  • 日本政府は負債も多いが、持っている金融資産も多い。(簡単には潰れない)
  • 政府の負債は必ずどこかで使われる。(必ず誰かの資産になる)
  • その分は最終的に国民の家計の資産になる。(本当の資産家は家計)

まとめ

私たちにとって無くてはならないお金。

お金は情報なので、どう解釈するかでその性質が変化する。

お金の量は貸し借りによって膨れているのであって、所得創出のプロセスでお金が増えるわけではない。

つまり、お金の量に注目するのではなく、実際に使える可処分所得(GDPの中で自分が使えるもの)に目を向ける必要がある。

したがって、所得を創出する方法に注力するべきでだ。

そのためには、正しいステップにしたがって情報を解釈し直していく必要がある。

次回は3つの種類のお金をブレイクダウンしていきましょう。

ではまた。

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