

仕事の停滞期をどう乗り切るのか!?Part2
成功者と言われる人たちの共通点は、ある時期にキャリア転換を強いられたり、あるいは取り組みそれに成功しているという点だ。
OL➾フリーライター
彼女もそのうちの一人だ。
彼女は30歳の時に癌で胃と脾臓(ひぞう)を摘出した。
長期療養のため会社にもいずらくなり辞任退職した。
さらに、婚約も解消されてしまった。
極めて短期間に経済的にも精神的にも不安な状態に追い込まれてしまったわけだ。
不幸中の幸いとでも言おうか、見直した保険プランが功を奏し500万円近い資金が彼女の口座に流れ込んだ。
それで、ゆとりが生じたこともあり、かつてより切望していたフリーライターの道を進み始めた。
その道を勧めたのは他ならぬ私だったが、勧めたものの正直多少不安も残った。
文才のある彼女が成功する確率は高かったが、それでも起業するとなると別物だからだ。
特に、オフィスレディの経験しかない、弱りきった当時の彼女には負担が大きかったろう。
しかし、彼女はその不安を見事に跳ね除けてくれた。
さらに、その2年後、経験と文才を生かして起業コーチとしても始動し始めた。
あれから7年経ったが彼女は元気だ。
子育てのために仕事量を減らしたそうだが、それでも順調のようだ。
そう、彼女は3年前に結婚して二児の母となった。
仕事と子育ての両立は大変だが、夫が協力的なので助かっていると言っていた。
そして、何よりも充実した日々を過ごせているのがありがたい、といっている。
この感覚こそ成功者の証だろう。
国家公務員➾生保プロ➾通販
国家公務員の彼はずっと悩んでいた。
本当に自分は世の中の役に立っているのだろうか、と。
公務員としての役割を果たしているのだろうか、と。
実は、彼のように悩んでいる公務員は少なくない。
最近、義理の息子が民間企業のITプログラマーから公務員にキャリア転換した。
息子の性格からして同じ様な悩みに陥るだろうと思ったが、それも経験だと思って敢えて口にはしなかった。
おっといけない、彼のキャリアに話を戻そう。
結局、彼は国家公務員をやめて生保プロとして始動し始めた。
生保プロというのは聞き慣れない言葉だと思う。
保険会社の人間が、複数の保険会社を扱う乗合代理店をそう呼んでいる。
だから、一般的には知られていない。
主に専業専属代理店と乗り合い代理店を区別するためだとは思うが、専業専属はプロではないとも聞こえる。
私もその「生保プロ」とやらだったことがある。
実は、彼が私を生保プロにしたのだった。
どういうことかというと、国家公務員をやめ生保プロになった後、その会社を二部上場できるまでに成長させた。
しかし、上場するにあたり、その会社を追い出されてしまったのだ。
詳しいくは省くが、その行き場を失ったような彼に、再起を持ちかけたのは私だった。
その再起を図る上で、私が生保プロになる必要もあったというわけだ。
そして見事に再生した。
その後彼は、かつてより切望していた通販の道へ進み、大きな成果を得ている。
もちろん、生保プロとしても現存している。
牧師➾会社経営
彼は5年前までプロテスタントの牧師だった。
もちろん、彼は生涯牧師でいることを決意していた。
しかし、残念ながらそうさせてはくれなかった。
配偶者の失態から牧師ではいられなくなってしまったのだ。
ただ、彼には商才があった。
牧師になる前は、商売をしてそれなりに成功した経験があったからだ。
しかし、彼自身にその気はなかった。
というよりも、いろいろなことがあって疲れ果ててしまったのだ。
平たく言えば、「何もする気がしない」といったところだ。
そんな彼に、私は共同ビジネスの話を持ちかけた。
先程の事例もそうだが、私はこういうアプローチを時々やる。
大方の人間は、切っ掛けさえ掴めれば自力で登ってくるからだ。
それで、2カ月後に韓国に仕入れに行き、サンプルを買い漁った。
しかも、7回も実施した。
貿易ビジネスは頓挫したが、彼は見事に立ち直り経営者として頑張っている。
それでいいのだ!
その後、問題だった奥さんとは別れ、再婚して幸せに暮らしている。
先日、お邪魔した折に奥さんから美味しい佃煮をたくさんいただいた。
ローコストでビヘイビアチェンジする
彼らのキャリア転換が、うまくいくという確信があったわけではない。
しかし、今のままでは一生後悔するという確信はあった。
そこで、私はまず最初に部屋の掃除をして、家具の配置などを変えるように勧めた。
まず、身近な居住空間を変えることが重要だからだ。
できれば、もっと集中できる環境に引っ越した方がいいだろう。
ローコストでビヘイビアチェンジが可能だからだ。
私は6回の転職経験があり、7回ほど引っ越しもしている。
だから、そのことがよくわかる。
安息できる場所が、怠惰を誘引する場合もあるからだ。
だから、時には安息の場から敢えて離脱し、緊張感を創造することをお勧めする。
不便な所へ旅行してみるのもいいだろう。
人里離れた山小屋に一週間ほど住んでみるのもいいだろう。
それ以降、キャリアと仕事に関する戦略が変わるはずだ。
彼らのような思いをしている人は、世の中にたくさんいるだろう。
だから言いたい、キャリア転換に成功した人には、共通している点がある。と。
そのことは冒頭にも話したが、、、、、
彼らはそれぞれ、すでに自分が持っている強み、興味、経験を生かし、それらに関連する仕事に移行して成功している。
つまり、ゼロから始めたわけではないということだ。
そもそも、ゼロから始められることなど何もないのだが、、、
唐突だが、あなたは『リーン・スタートアップ』という本を読んだことがあるだろうか。
著者であるエリック・リースは、ビジネスにおける転換を「ビジョンを変えずに、戦略を変えることだ」と言っている。
キャリア変換もまた戦略を変えることに他ならない。
理想やビジョンを変える必要はない、ということだ。
むしろ、それを変えてはいけない。
文字通りイケてない奴になってしまうからだ。
要するに、キャリア転換は、豊かな人生のための体系的なプロセスなのだ。
しかも、多くのコストを必要としない。
ではまた。