成功率が高いと言われているワンルームマンション投資で、なぜ失敗してしまうか?

ワンルームマンション投資について!

不動産投資といえばワンルームマンション、というぐらい今や不動産投資の中心だ。

新築、中古を問わず取引状況は非常に盛んで、投資対象としている人は非常に多い。

  • 管理業務や申告関係のフォロー、不動産保有時のサポートが整っている。
  • 金融周りにおいても自己資金ゼロプランなど、比較的だれでも簡単に始められるサービスが充実している。

などがその要因になっているようです。

しかし、手軽に始められるという裏側には、得てして大きな落とし穴が隠れているものなのです。

ワンルームマンションへの投資も例外ではなく、リスクを軽視したことによって失敗してしまったというケースは多い。

ワンルームマンション投資で失敗する理由

ワンルームマンション投資で失敗する理由

ところで、なぜワンルームマンションに投資をするのでしょうか?

まづはじめに、中古ワンルームマンションへの投資について考えてみましょう。

投資対象がたくさんある中でなぜワンルームマンション、しかも中古物件なのでしょうか?

など、さまざまな利点が絡み合って決定したものだと思います。

ワンルームマンションの一般的な収益モデルを考えた場合、投資したワンルームマンションを賃貸し、家賃収入を得るというカタチになるでしょう。

その結果、収入と支出のバランスに気を取られ、資産価値そのものが変動していく現象に目が向いていない、という方がたくさんいらっしゃいます。

ワンルームマンション投資に限ったことではありませんが、不動産投資は長期投資の分野に属しています。

したがって、その特徴として、

  • 長期的なお金の流れの中でローンの繰上げ返済を行なう。
  • その分の金利を浮かせたりして資産を増やす。

というプランニングが一般的なスタイルとなります。

ここで忘れてはならないのが、実際の収益はその物件を売却した時点での価値に基づくという事実です。

キャッシュフロー(お金の流れ)は運用において非常に重要です。

つまり、不動産はインカムゲイン(運用益)とキャピタルゲイン(売買益)、この2つの側面から判断する必用があります。

では、実際にどのようにその損益を判断したらいいのでしょうか?

投資判断については「不動産投資の分析と収益計画のポイントと注意点を知って事業収支を改善する」や「不動産投資の会計上利回りの欠点がわかると投資判断ミスが激減する」などを合わせて読んでいただくとより理解が深まります。

ワンルームマンション投資の利回りとは?

例えば、1,800万円の中古ワンルームを利回り5%(複利計算ではない)で運用したとすると、5年間で450万円の利益を享受できる計算になります。

不動産投資における利回りは、購入価格÷年間家賃収入という算式で表しますが、ここがポイントになります。

どういうことかというと、5年後に450万円の利益を享受するためには、売却時においてその物件の価値が同額でなければなりません。

つまり、5年後に購入時と同じ価格、若しくはそれ以上で売却できた時に、計算通り450万円以上の利益を享受できたことになります。

投資向け中古ワンルームマンションを購入した価格で売却できるのか?

ここで投資用の中古ワンルームマンションが、はたして購入した価格と同額以上で売却することができるのか?

という問題が生じます。

また、なぜ中古のワンルームマンションなのか?

中古ワンルームマンションを実需(自己使用)目的で購入する人はまずいません。

注意点▼

つまり、購入する人も、売却する人も、ほぼ100%利益を得ることを目的とした不動産投資家です。

この市場構造というのは、何かに投資する際に極めて重要な要素ですが得てして見落とされがちです。

需要と供給のバランスを考えていただくとわかると思います。

例えば需要より供給のほうが勝っている市場で売るには、値段を下げるか、他社を押しのけてシェア率を上げるしか方法がありません。

想像してみてください。

5年前に1,800万円で購入して、5年間で450万円の運用益を上げた中古のワンルームマンションを、同じ1,800万円で購入しようとする人が市場にいるでしょうか?

実際のワンルームマンションの中古市場を投資家の視点で見た場合どうなるかというと、、、

経年劣化による家賃相場や資産価値の下落率を必要以上に厳しく評価します。

したがって、購入した金額以上で売却できるケースはほとんどありません。

中古ワンルームマンションの市場がなかなか活性化しないのもそこに原因があるわけです。

つまり、オーナーが希望する金額で売却できるケースがほとんどなく、折り合いがつかないのです。

例えば、資産の下落率を単純計算で年あたり1.5%程度で見積もったとします。

そうすると5年後の売却可能価格は1,665万円ということになり、この時点で135万円の売却損が発生します。

では、1,665万円で売却した場合の利回りはどうなるでしょうか?

450万円の運用益から、135万円の売却損を差し引いた後の5年間の利益は315万円になります。

その結果年ベースでの投資利回りは約3.5%ということになります。

購入した価格のまま売却できる中古ワンルームマンション市場は存在しない

購入した価格のまま売却できる中古ワンルームマンション市場は存在しない

経年劣化したワンルームマンションを購入価格で売却できないとなると、運用利回りを維持するためには、その物件を所有し続けるしかありません。

そこで、売却損を覆い隠すために、中古のワンルームマンション投資においては、「所有し続ける」ことが推奨されています。

例えば、ネット利回り5%であれば、20年で元本が回収でき、それ以降が安定収入になるというようなプランが提案されるケースも多いようです。

計算上は成り立つかもしれませんが、20年もの長期にわたって本当に5%の利回りが確保することができるのか、疑問に思う人も多いはずです。

それでも、こうした話をうのみにして購入する人が本当にたくさんいるのです。

売り手の投資理論が招く悲劇!

例えば、これが株式投資ならわからないこともありません。

例えば、投資家で超有名なウォーレンバフェット氏は、

「喜んで10年間株を持ち続ける気持ちがないのなら、たった10分間でも株を持とうなどと考えるべきですらない。」

といっています。その根拠は、、、、、

「今日や明日、来月に株価が上がろうが下がろうが、私にはどうでもいい。その会社が10年、50年経ってもほしいと皆が思うものを作っているかどうかが重要だ。」

という見方をしています。

なぜなら、株式投資には経年劣化がないからです。

中古のワンルームマンションの場合、長期保有し続けることを前提に購入するのはとても危険です。

長期所有を前提とした場合、この株式投資の理論を販売側の都合で捻じ曲げ匠に利用している可能性があります。

また、中古ワンルームマンション投資の場合、築年数別に分散投資するというのがリスク軽減方法の1つになっています。

しかしながら、初めての不動産投資で、いきなり中古マンションを複数所有できる方はまれでしょう。

相当の余裕資金をもっているか、金融機関に対してそれ相応の信用がないとできないことだからです。

そもそも、最初の投資物件で成功しなければ、次の物件を購入しようとは思わないはずです。

先程事例として提示した1,800万前後の価格帯となると、中古ワンルームマンションのなかでも比較的新しい物件です。

それでも築年数でいえば10年前は経っています。

ローンの返済が完了できた頃には、所有しているワンルームマンションの築年数は30年~40年になっているはずです。

無事に20年以上所有し続けることができれば、元金を回収できるケースもあります。

しかし、実際に売らなければならない事情や、そのタイミングで売るに売れずに困って相談に来る人が増えているのはなぜでしょうか?

次に多いのは空室問題がなかなか解消できないでいるオーナーさんたちからの相談です。

これは管理体制の問題なので、そこをきちっとやっていけばいい話なのですが、実際問題として何をどうしたらいいのかわからないというのが実情のようです。

マンション投資は、着地と資産の組み換えが前提!?

一般的に、不動産投資の場合、売買できる頻度は、他の金融商品と比較すると非常に低いです。

「本来であれば不動産は動かさないことが原則の資産」だからです。

つまり、前提として流動性がない資産なのです。

しかし、ワンルームマンションを所有しようと考える大概のオーナーさんは、多かれ少なかれ現金が必要になったり、資産の組み換えが必要になったりするケースが多く、その時点で売却せざるを得ない状況になります。

不動産という特性をちゃんと理解して投資すれば、間違いなく長期的な資産形成になります。

しかし、その特性を十分理解しないで、誰かの話をうのみにして投資した結果は火を見るより明らかです。

要するに、入り口の戦略ではなく、いくらで売却できそうなのかという着地点と資産の組み換えを前提として、良質な中古ワンルームマンションを購入することが前提になるわけです。

新築ワンルームマンションへの投資は失敗を選択すること!?

次は新築ワンルームマンションへの投資についてです。

新築ワンルームマンションに投資するにあたっては、ワンルームマンション規制を抑えておく必要があります。

例えば、東京都では総世帯数の約半分が単身者の世帯で、圧倒的に単身者の割合が高いことから賃貸ワンルームマンションは相変わらず人気があります。

そのため、ワンルームマンションは賃料による安定収入と私的年金になる投資商品として供給されてきたという背景があります。

しかし、ここ数年の規制により年を追うごとに供給数が減ってきています。

その背景には、

ワンルームマンションに住む単身者は・・・

  • 引越しまでの期間が短いため、住民として定着しない
  • 地域コミュニティへの参加が少なく、地域活動収縮の一因になる
  • 住民票を置かない住民が多く、住民税を課すことができない
  • ファミリー世帯に比べ、単身者のゴミ出しのマナーが悪い
  • 自転車の路上駐輪などの問題が多い

と見られています。

こうしたことから、各自治体では、単身者向けのワンルームマンション建設を規制することで単身者世帯を減らし、地域の活性化につながるファミリー世帯を誘致したいという傾向があるのです。

一方、こうした環境整備の観点から規制が強化されていくとは言え、地方からの流入が定期的に見込める東京都心部において、ワンルームマンションの需要がなくなることはないでしょう。

さらに、東京23区では最低占有面積の規制によってデベロッパーによるワンルームマンションの開発・供給が減少しつつあります。

つまり、都心のワンルームマンションは、そのエリアにあるということ自体がブランディングの役目を果たすことになり、競争優位性が更に強化されます。

また、これまでにおきた建築問題などの不祥事を改善するために、いろいろな法規制が整備されてたことも追い風になっているようです。

また、新築ワンルームマンションに投資する場合、まとまったお金がなくてもフルローンで購入することができるというのも魅力の1つになっているようです。

新築ワンルームマンションっていくらするの?

ということで、首都圏の新築マンションを購入しようと試みる人が増えているわけです。

ところで、首都圏の新築ワンルームマンションってどのくらするものなのでしょうか?

新築ワンルームマンションといってもいろいろなものがあり、価格帯で云えば1,600万円前後から億を軽くこえるものまであります。

広さも20㎡を若干下回るものから50㎡をこえるものまでとさまざまです。

首都圏の新築ワンルームマンションが高いかどうかは、購入する方の考え方によると思いますが、同エリアでの中古のマンション市場で築10年くらいであれば倍の面積のものが購入できるはずです。

注意点▼

忘れないでおいて頂きたいことは、どのような条件で購入した物件であれ、登記された瞬間に新築ではなく中古物件として以降は取り扱われるということです。

ことワンルームマンション市場に至っては、それが築年が浅く2年程度しか経っていない物件であっても、購入後は分譲価格の8割弱程度で取引されることになります。

このことは、新築ワンルームマンションが市場に流通した瞬間に8割弱の評価しかされないということを意味しています。

新築ワンルームマンションの価格の仕組み!

そもそも新築ワンルームマンションの価格はどのようにして決まっているのでしょうか?

通常、新築ワンルームマンションの価格は土地代、工事費、諸経費などを鑑みて妥当だと思われる価格が設定され売り出されます。

うがった見方(本質)をすれば、そのワンルームマンションの一室に金融機関がどれだけ融資できるかということを前提にして、価格設定されているように思えます。

「頭金0円で、ワンルームマンション投資ができますよ!」というキャッチフレーズを展開するには、そうした前提がない限り不可能ですから、そう考えたわけです。

先程の中古ワンルーマンションのケースですと、近隣事例の取引相場と比較して、どの程度の収益性が見込めるかによって価格が決められています。

新築ワンルームマンションは、頭金は0円でも投資することが可能です。

そして、新しくて誰も踏み込んでないなわけですから価値も高いわけです。

しかし、よく考えてみると新築かどうかというのは、自分が居住する場合には、重要な選択基準になりますが、それが投資目的であれば、そこまで新築にこだわる必要はないという考え方もあるでしょう。

注意点▼

新築という条件は最初の入居者だけに通用するメリットであり、賃料もそれなりに享受するこができますが、それ以降は家賃を周りの相場に合わせないと入居者を確保することはできません。

賃料水準をキープすることに目が向きすぎて入居者が決まらなければ、その期間の賃料が確保できないので、その物件の利回りは低下します。

ワンルームマンションに限らず不動産投資は長期的な投資です。

新築ワンルームマンションに投資しても、それは最初のうちだけで、ローンを完済する30年後には築30年の中古ワンルームマンション物件になるわけです。

また、30年もの長い間、周辺の環境が変わらないという可能性は非常に低いです。

今よりもさらに環境が良くなって、その物件の価値が向上するケースもありますが、それとは逆のケースで、近隣にもっと魅力的な物件でもできた日には目も当てられません。

これらは長期保有が大前提の資産形成手段であるが故のリスク(不確実性要素)だといえます。

単身者が半数以上という東京ですが、それでもワンルームマンションはファミリータイプと比べると供給数が多く、競争優位性は低くなります。

したがって、少しゆったりめの中古マンションで多用性をもたせた居住環境を提供できる住環境の方が結果として利回りは高くなるでしょう。

各自治体や国の政策などを鑑みた場合、10年おきに築15年のマンションに買い替えて、築25年以下のマンションを持ち続けるというスタイルもあると思います。

※不動産価格については、「不動産価格の特徴と決定要因を把握して不動産投資のロスを軽減する」の中でも詳しく解説しているので、そちらも御覧ください

失敗事例その1・・・節税効果という言葉にほだされて

不動産投資 失敗 事例

Aさんは業者から節税効果の説明を受け、ワンルームマンションを購入するメリットが理解できたので物件を購入しました。

しかし、いざ蓋を開けてみると節税効果は最初の数年間は大きかったものの、その後は経費負担がましていくようになり、収益率が大きく低下したため、購入前よりもキャッシュフローが悪化してしまったのです。

ワンルームマンション投資によって得た利益は当然課税対象になります。

しかし、業者からは、「家賃収入から減価償却分や借入金利を経費として差し引くことができるので、節税対策になる」という説明をされるケースが多いようです。

しかし、実際にには、節税のメリットは、それが新築のワンルームマンションであったとしても、最初の数年だけです。

したがって、その後は、管理費、修繕積立金、固定資産税や都市計画税などの経費の負担のほうが大きくなってきます。

もしも、業者が、長期にわたる節税メリットを強調してきた場合は注意が必用です。

その担当者が無知であるか、あるいはとりあえず売ることしか考えていないということになるかです。

失敗事例その2・・・売らなきゃいけないけど、その価格では売りたくないんです!

Bさんは中古物件か新築物件か迷った末に、大手ディベロッパーの方が安心できるし、それに新築の方がキャッシュフローシミュレーションが良好だったので、新築のワンルームマンションに投資することに決めました。

しかし、その2年後に人事異動があり、それに伴って賃金が10%カットされてしまったのです。転職も考えましたが、43歳という年齢もあり、よい転職が見つかりそうになかったので、その条件で継続して勤務することにしました。

そのため、収支バランスが大きく変わり、結局購入したばかりの新築ワンルームマンションを売却しなければならない事になりました。

そこで、業者に相談したところ、分譲時の75%程度にしかならないと聴き、Bさんは愕然としてしまったのです。

売却しないと5年後から長期間にわたって収支マイナスが続くキャッシュフローシミュレーションなので、売却しないという選択肢はないのですが、それにしても2年後の資産がいきなり500万円少なくなるということを受け入れられず売却できないでいたのです。

都心の一極集中が緩和しつつあるとはいえ、地方からの単身者の流入が定期的に見込めるワンルームマンションは、まだまだ人気のある投資対象です。

また、法規制が整備された後の物件となれば、安心感も増すことから、不動産投資をするなら、新築ワンルームマンションと考える人は多いことでしょう。

しかし、新築といってもそれは最初の居住者に限ったことであり、登記した瞬間に市場では分譲時の80割弱程度で取引されているという事実を認識しておかなければなりません。

現時点においてそれ相応の経済的なゆとりがあり、かつ長期的な運用が可能であると判断できない場合は新築ワンルームマンションへの投資は避けるべきでしょう。

失敗事例その3・・・次の入居者がなかなか決まらず収益率が大きく低下

東京都◯◯市在住のCさんは、都内の物件と地方都市の物件を比較した結果、地方都市の物件の収益性に魅力を感じたので、札幌の物件を購入しました。

その築10年の物件には新築当初からの入居者がいて、ヒアリングしたところ転居する可能性も非常に低いということがわかり、地元の業者に管理を委託して安心しきっていました。

ところがその3年後に転居しないはずの入居者に、退去しなければならない事情ができてしまったのです。

その後のリフォーム代も大きな出費でしたが、それよりも次の入居者が6カ月近くも見つからなかったため収益率を大きく低下させてしまいました。

地方の中央都市は、賃料の相場とマンション価格から見た場合、収益率が高いケースが多いです。

しかし、収益率だけでその物件を判断することは非常に危険です。

特に地方都市の場合は、需要と供給のバランスを慎重に判断する必要があります。

近隣の状況を調査して空室率が高ければ、やがて自分の物件もそうなる可能性が高いでしょう。

賃貸物件を建築する目的が、収益性を狙うのではなく、相続対策として建築するケースも多いはずです。

新築物件をリーズナブルなプライスでPRされた日には目も当てられません。

環境の整備によって物件の価値があがる場合もありますが、その逆もあるということです。

収益率は、「想定した賃料で入居者がいるということが前提」で算出されているものです。

特に地方都市の場合は、家賃相場や立地条件もさることながら、需要と供給のバランスが取れているかどうか、慎重に調査する必要があります。

また、家賃滞納保証やサブリースなどの契約を地元の業者としていたとしても100%安心できるわけではありません。

契約は賃借人ごとであったり、定期的に更新されるので契約内容の変更や契約解除がないとも限らないのです。

また、賃貸管理行を業者に任せていなければ、入居者募集やトラブル対応をすべて自分で行わなければなりません。

これが地方となれば、そこまで足を運ばなければならないので、大変な労力と金銭的な損失を被ることになります。

ではまた。

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