インテグラル・デザイン最適化研究
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こんにちは、MSインテグラル・デザイン研究所の斉木です。前回の投稿では、総体的で包括的な設計図 における5つの要素やIDOとは何かといったこと、IDOの大前提となる意識の状態などについて解説した。 今回は、前回のオープニングで約束した通り「発達レベル」についてから解説しよう。

注意▼

これは、私のコンサルテーションを1年以上続けて受けている方やパーソナルデザイン塾の塾生に向けて投稿したものです。

インテグラル・デザイン最適化の研究

私たちの意識というものは、起こってはまた消えていくものだ。

例えば、それが至高体験や変性状態てあったとしても、刺激的な体験であったとしても、それは起こり、しばしば留まり、そしてやがて消えてゆくものだ。

どのような素晴らしい意識でも、それは一時期のものだということだ。

しかし、ケン・ウィルバーが言うように、

  • 意識が一時的なものであるのに対して、意識のステートは永続的だ。
  • ステートは成長と発達の道程における目印のようなものだからだ。
  • 一度ある段階に到達すると、それは永続的なものとなる。

発達のレベル

例えば、ある子供が一度言語の発達段階に至ると、それ以降はずっとその領域へアクセス可能になる。

言語は1分間だけ現れては消えていくような性質のものではないからだ。

言語の能力について知りたければ、スティーブン・ピンカーが「言語を生み出す本能」の中で詳しく解説しているので出来れば読んで欲しい。

同じことが、言語以外の他の成長タイプにも言えるだろう。

  • より広い知識
  • より深い愛
  • より高い倫理的な欲求
  • より柔軟な知恵
  • より印象深い気付き

など、、、

一度その成長の段階に到達すれば、ほとんどいつでも望む時にその領域にアクセスできるようになる。

これらの現象は、一時的な状態が永続的な特性へと変換されたことを証明している。

違い

ところで、どのような地図であっても実際の土地をどのように区分し、描くかによって多少違いがあるのはご存知だろう。

同じように世の中にはいろいろな区分や捉え方の違いがある。

例えば、凍結した水と、沸騰した水の間に、どれくらいの度合いがあるか見てみよう。

摂氏の尺度を用いれば、氷点と沸点の間には、100の度合いがあるが、華氏の場合、氷点は32度、沸点は212度である。

したがって、華氏を基準にした場合、そこには180度の違いがある。

では、どちらが正しいのだろうか?

実は、どちらも正しい。

  • それは単に、パイの切り分け方の違いに過ぎない
  • 同じことが段階についても言える。
  • 発達段階には、あらゆる種類の切り分け方がある。

と彼(ケン・ウイルバー)が言っている。

したがって、そこにはあらゆる種類の慨念が存在していることになる。

例えば、チャクラの体系では、7つの主要な段階、意識のレベルがあるとされている。

参考▼

チャクラとは、サンスクリットで円、円盤、車輪、轆轤(ろくろ)を意味する語。 ヒンドゥー教のタントラやハタ・ヨーガ、仏教の後期密教では、人体の頭部、胸部、腹部などにあるとされる中枢を指す言葉として用いられる。

彼の書に出てくる有名な文化人類学者ヤン(ジャン)・ゲブサーという人物がどのような人なのかは定かではないが、彼が提唱したとされている5つの段階概念についてウィルバーはこう言っている。

  1. 原始(アルカイック)
  2. 呪術(マジック)
  3. 神話(ミシック)
  4. 合理性(ラショナル)
  5. 統合(インテグラル)

どれが正しいのかって・・・答えは全部であって、それは単に、あなたが成長と発連をどのようにたどっていきたいのか、によるのである。

「発達の段階」がまた「発達のレベル」と呼ばれるのは、各々の段階が、有機体や複雑体のあるレベルを表しているからである。

たとえば、原子から分子、細胞、生物体への連続において、各々の進化の段階は、複雑体における高次のレベルと関係しているし、ここで「レベル」という言葉は、堅苦しい、排除的な様式ではなく、別々の、量子のような〔飛躍的な〕様式で出現する傾向をもつ。

重要な創発的(エマージェント)な性質を指しているのである。

そして、発達段階における〔先行段階からの〕跳躍やレベルは、多くの自然現象に見られる重要な諸相なのである。

一般的に、統合的モデルでは、およそ8から10の段階を考えるじ長年のフィールドワークの結果、私たちは、これより多いと煩雑にすぎ、これより少ないと、あいまいになる、ということがわかった。

また、私たちがよく用いる段階概念には、自己の発達段階、スパイラル・ダイナミクス、意識の秩序段階などがある。

参考▼
  • 自己の発達段階:ジェィン・レーヴィンジャーやスーザン・クック・グルターによって開発された。
  • スパイラル・ダイナミクス:ドン・ヘックとクリス・コーワンによって開発された。
  • 意識の秩序段階:ロバート・キーガンによって調査された。

そしてまた、ハーバード大学の発達心理学者ハワード・ガード ナー氏は次のようにいっている。

「幼児は全面的に自我中心的(エゴセントリック)であるというのは、自分のことだけを利己的 に考えていることではなく、逆に、自分自身のことを考えられないという意味である。自我中心的な子供は自分以外の世界と自分自身を差異化できない。他人または客体から自分自身を分離していないのである。そこで、他人は自分の苦痛や快楽を共にしている、自分のモグモグ言うことは必ず理解されるだろう、自分の展望はすべての人と共有されている、動物や植物さえ自分と意識を共有していると感じるのである。(中略)人間の発達の全コースは、自我中心性の連続的な減少と見なされる。」

もちろん、他にも多くの有用な段階概念が人手可能なので、自分の状況にふさわしいものを適用するといいだろう。

そして、そうしたことに対して理解が深まるにつれ、いかに「段階」というものが人の成長プロセスにおいて重要であるかがわかるはずだ。

この段階という考え方は個人の成長のみならず、ビジネスにおいても非常に重要だ。

ビジネスの手順を間違えてしまうと、目標を達成できないばかりか、返って遠のいてしまうことになるからだ。

ここで、個々の成長段階に関わるいくつかの簡単な例をあげておこう。

  1. 自己中心的(エゴ・セントリック)
  2. 自民族的(エスノ)
  3. 集団中心的(セントリック)
  4. 世界中心的(ワールド・セントリック)

思考が散漫にならないように、ここでは、3つの段階にまとめた非常に単純なモデルを使う。

断っておくが、これはレベルや段階に関わる概念を示すためのものだ。

まず最初は、コールバーグによる3水準6段階の道徳性の発達段階を3段階にまとめてみる。

コールバーグによる道徳性の発達理論

コールバーグは、ピアジェの道徳的判断(他律→自律)に関する研究に基づいて、道徳性の認知発達理論を提唱した。

日常の生活における道徳の実践はふつう慣習的なもだが、慣習に違反せざるを得ないような体験を通じて人は道徳と慣習の違いについて考え始める。

道徳性の発達段階(3水準6段階)

前慣習的水準

1.罰と服従への指向

苦痛と罰を避けるために、大人の力に譲歩し、規則に従う。

2.道具主義的な相対主義

報酬を手に入れ、愛情の返報を受ける仕方で行動することによって、自己の欲求の満足を求める。

慣習的水準

3.対人的同調、「良い子」指向

他者を喜ばせ、他者を助けるために「良く」振る舞い、それによって承認を受ける。

4.「法と秩序」指向

権威(おや・教師・神)を尊重し、社会的秩序をそれ自身のために維持することにより、自己の義務を果たすことを求める。

後慣習的水準

5.社会契約的な法律指向

他者の権利について考える。共同体の一般的福祉、および法と多数者の意志により作られた標準に従う義務を考える。公平な観察者により尊重される仕方で行為する。

6.普遍的な倫理的原理の指向

実際の法や社会の規則を考えるだけでなく、正義について自ら選んだ標準、人間の尊厳性への尊重を考える。自己の良心から非難を受けないような仕方で行為する。

原文をどう訳すかにもよるが、それにしても回りくどい言い回しが多いと思うのは私だけだろうか?

1,前慣習段階

例えば、生まれたばかりの幼児は、大人が感じているよう倫理観や環境に順応するための教育を受けていない。

この段階のことを前慣習段階といっている。

それはまた、自己中心的(エゴ・セントリック)でもあるともいえるだろう。

なぜなら、生まれたばかりの幼児の意識が、自分以外のことに向いているとはいい難いからだ。

しかし子供が、自分が置かれた環境の中で、規則やルールを学び始めると、慣習段階に成長する。

2,慣習段階

この段階は、所属する特定の集団、部族、氏族、国家などが中心になるので、そこに所属していない人たちを排除しがちだ。

したがって、自民族的(エスノ)であり、集団中心的(セントリック)であるとも言えるだろう。

3,後慣習段階

次の発達段階では、視野が拡大し、人種、肌の色、性別、宗教などにかかわらず、あらゆる民族に対する思いやりや関心を持つようになる。

つまり、この段階はまた世界中心的とも言えるだろう。

このように、発達段階は、自己中心的な状態から自民族・集団中心的、そして世界中心的へと移行することになる。

もう一つ、3つの段階の例をあげてみよう。

体、心、 霊という捉え方

これらの言葉は、多くのことを意味しているが、「段階」を指す場合に限って云えば、次のようなことを意味するだろう。

段階1.体

この段階は、個人の身体的な現実がすべてを支配している。

なぜなら、分離した身体器官と、生き物の本質である生存欲求のみに動かされているからだ。

これはまた自己中心的(エゴ・セントリック)ともいえるだろう。

段階2.心

この段階では、アイデンティティが個から他へと向かい、多くの人と関係を共有し始めようとする。

例えば、価値、利益、理想、夢などが共有されることによって、互いの関係性を結びつける基準となる。

この段階では、人の立場になって感じることができるようになっていくため、アイデンティティは、自己中心的から自民族・集団中心的に移行しているともいえるだろう。

参考▼

ここで云うアイデンティティとは、「同一性」「個性」「国・民族・組織などある特定集団への帰属意識」「特定のある人・ものであること」などの意味で用いている。

心と体の関係については、「心と体をよりクオリティーの高い次元へ導くパーソナルデザインの方程式」などでも詳しく解説しているので参考にして欲しい。

段階3.霊

この段階では、アイデンティティはさらに広範囲な領域へ到達し、個人から「私たち」という領域を越え、世界(私たちすべて)に移行する。

これは自民族・集団中心的から、世界中心的への移行であるともいえるだろう。

ここで彼は、人類や文化のすばらしい多様性に加えて、類似性や共通の特徴もまた存在することを理解し始めた。と言っている。

すべての存在に共通する福祉を見出すことは、自民族・集団中心的から世界中心的への移行であり、すべての意識あるもの〔一切衆生〕に共通のものという意味で「スピリチュァル」なのだ。とも・・・・

このように体から心、そしてスピリットへ、という段階をとらえていく見方もある。

そこでは各々が、自民族・集団中心的、そして世界中心的へと移行する。

これは、自己の意識から他者への興味、あるいは思いやりへと展開していく段階や量子力学でいうところの波やレベルともいえるだろう。

さいごに▼

生き物の起源や本質を探求するとき、私たちは常に進化と発達の段階に戻って来るに違いない。

しかし、自身が外に向かって開けていくような進歩的で永続的な成長を願う時、段階によってそのシグナルや道標を見つけることができるだろう。

意識の段階、エネルギーの段階、文化の段階、スピリチュアルな覚醒の段階、倫理的発達の段階などを語るとき、私たちは、あなたのより高く、より深く、より広い潜在能力を展開していく、これらの重要で根本的な梯子段(ラング)について語っている。と彼は言う。

いかなる状況においても、この重要な段階の諸相を含んだかどうかのチェックが、彼の提唱するIOSによって自動的に促されることだろう。

それが個人的なことであれ、社会的なことであれ、ビジネスのことであれ、他者のことであれ、宗教的なことであれ、この自動システムは、あなたが飛躍できる可能性を大いに増殖させる。

次回は、「インテグラルな視点から発達を監督し、自分の可能性の中で何が最大値なのかを知る。」方法などについて解説しよう。

ではまた。

引用元:インテグラル・スピリチュアリティー(ケン・ウィルバー著・松永太郎訳)

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