企業年金制度の基礎知識(キャッシュバランス編)

キャッシュバランスプラン

キャッシュバランスプランは、確定給付企業年金法によって新たに認められた年金制度のこと。

※確定給付企業年金法は、平成14(2002)年に施行された。

  • 確定給付型年金制度と確定拠出年金制度の両方の特徴を持つ。

ハイブリッド型・混合型

  1. 従業員ごとに仮想個人口座を設定
  2. 各人別に定めた拠出額を仮想口座に累積
  3. 一定の再評価率に基づく利息を付与して運用
  4. 最終的に積み立てられた金額が支給額

運用の利率である再評価率を固定しない。

あらかじめ定めた客観的な指標と連動させることによって、運用のリスクを軽減している。

※客観的な指標とは、国債の応募利回りなどのこと。

管理
  • 制度全体で一括運用
  • 運用リスクは企業

それぞれの違いは下図のとおり。

確定給付年金キャッシュバランス確定拠出年金(企業型)
運用企業責任企業責任従業員
資産残高企業一括管理・個人別口座なし企業が従業員持分を個別に管理・個人口座あり従業員が個人の責任で個人口座を管理
掛金企業が拠出・加入者も拠出できる企業が拠出・加入者も拠出できる原則として企業が拠出、 平成24(2012)年より規約に定めることによリマッチング拠出(事業主掛金に上乗せして、加入者の給与から拠出)が利用可能となった。加入者が拠出した掛金は、事業主掛金と合算して管理
給付あらかじめ給付額を約束。不足すれば企業が穴埋め市場金利に応じて変動する。指標利率分は企業が保証運用次第で変動
  • 厚生年金基金や規約型企業年金は、将来の年金額が報酬や勤続年数を基に一定の計算式により決められている確定給付年金。
  • 確定拠出年金は、従業員や企業が拠出した掛金とその運用収益の合計額の範囲内で年金を支給。

次回は中小企業退職金共済制度と国民年金基金についてです。

ではまた。CFP® Masao Saiki
※この投稿はNPO法人日本FP協会CFP®カリキュラムに即して作成しています。

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