masa

こんにちは、MSインテグラル・デザイン研究所の斉木です。

今回はパーソナル・リスクマネジメンと保険設計についてです。

保険設計をする際には、ライフプランやキャッシュフロー表に基づいて設計していくことが基本であることはよく知られている。

また、サラリーマン、個人事業主、母子家庭(父子家庭)といった個々の事情にマッチしたリスクマネジメントを行なうためには、公的年金、(国民)健康保険などを含めた仕組みを理解する必要がある。

資産の継承を考えた場合、相続の問題点を理解し、対策として保険設計をおこなっていく方法を理解しておく必要もある。

そして、各種のリスクを組み合わせた上で、その必要保障額の算出方法などを知っておく必要もあるだろう。

また、保険は長期の保障プランであるため、キャッシュフロー、必要保障額の変動によって見直しが必要になる。

そのためには、個人の住まい、自動車、身体の状況に応じた適切なリスクマネジメントや保険設計の方法も理解しておく必要があるだろう。

生命保険の機能を活用した保障設計

生命保険の機能について

わたしたちが生活をしていく上で発生するリスクには、財産を対象にしたリスクと人を対象にしたリスクが考えられる。

この2つのリスクのうち、人の生死にかかわる経済的なリスクを軽減する方法が生命保険だろう。

生命保険によって軽減できるもののうち、代表的なものとして次の3つのリスクがある。

  1. 死亡に伴うリスク
  2. 長生きすることに伴うリスク
  3. 疾病や傷害に伴うリスク

また、生命保険以外には、社会保障制度や企業の福利厚生制度等が考えられるだろう。

社会保障制度や企業の福利厚生制度は、その環境によって利用できる制度が異なる。

これらの内容を把握した上で、社会保障制度などでは補えない部分を生命保険で補えるようプランニングすることが望ましいだろう。

リスクマネジメントの目的とは?

リスクマネジメントの目的は、想定できる範囲内におけるさまざまなリスクに備え、個々が望むプランを実現することだ。

ライフスタイルや価値観の多様化に伴い、リスクもまた多様化してきているといえるだろう。

それ故、家族構成、経済状態等といった基本的なこと以外に、個人が理想とするライフスタイルを自覚しておくとともに、明確なリスク対策が必要になってくる。

次のような順序に従えば、効率的にリスクマネジメントが実行できる。

  1. 情報の収集
  2. 情報の分析(キャッシュフロー表の作成)
  3. 必要保障額の算出
  4. 生命保険設計

保障機能と貯蓄機能について

ご存知のように生命保険には、保障機能と貯蓄機能がある。

また、生命保険の種類によって、貯蓄機能が主のものと保障機能が主のものとがある。

例えば、

定期保険は、比較的安い保険料で、大きな保障を確保できるが、長期平準定期保険など一部の保険を除けば貯畜機能はほとんどない。

その反対に個人年金保険などは、保障機能は低いが貯蓄機能は高い。

また満期のある養老保険は、一般的な終身保険に比べ貯蓄機能が高い。

リスク別に生命保険を設計する

リスク別に生命保険を選択することも重要だ。

死亡に伴うリスクをカバーする商品には、終身保険や養老保険、定期保険などがある。

長生きのリスクをカバーする商品には、各種年金がある。

疾病や傷害に伴うリスクをカバーする商品には、医療保険や医療特約がある。

特に医療保険分野は、さまざまなタイプの商品が開発されて充実している。

生命保険の見直し

平成24(2012)年、生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」によると、生命保険の世帯加入率は90%を超え、世帯ごとの平均加入件数は4.1件となっている。

この結果からすると、ほとんどの人がすでに何らかの生命保険に加入していることになる。

リスクマネジメントを行う上では、個々のライフステージに合わせ、現在加入している生命保険の内容などを詳細に検討し、生命保険をうまく組み合わせる必用があるだろう。

注意点▼

ライフステージ:必要保障額や保険料負担能力の推移など、生命保険の内容:保険料負担能力の推移、払込期間、保険期間、保障範囲など。

サラリーマンのリスクマネジメント

遺族の生活保障

①必要保障額の考え方

世帯主に万が一のことがあった場合、残された家族の生活を守るためには、どれくらいの保障がいつまで必要だろうか?

世帯主の必要保障額は、残された家族の「今後の生活費(支出)」累計から「今後の生活資金(収入)」累計を差し引いた金額として考えられる。

今後の生活費(支出)には、子どもが独立するまでの日常生活費と、子どもが独立してから妻の平均余命までの日常生活費、子どもの教育費、子どもへの結婚援助費用などが考えられるだろう。

例えば、

サラリーマン世帯の平均の月間日常生活費は約32万円だ。(平成27(2015)年、総務省家計調査年報)

この日常生活費は、

  • 固定費と考えられる住居費・水道光熱費
  • 家族の数に合わせて増加する食費・教育費
  • 収入に合わせて増加する教養娯楽費、交通費、衣料費

などに区分できる。

このように生活費は、固定的な費用と、変動的な費用に分けられる。

しかし、変動的な費用とはいえ、いったん生活水準が上がるとその水準を落とすは難しいというのが実情だ。

今後の生活資金としては、妻の就業や貯畜や生命保険金などの自助努力、公的年金、企業の福利厚生制度などが考えられる。

また、必要保障額は、末子の誕生で最大になり、年を追うごとに減少していくのが一般的だ。

注意点▼

月間日常生活費:世帯平均(世帯人員339人、世帯主の年齢48.8歳)

②ライフイベントと必要保障額

a)子どもの誕生

子どもが誕生すると、必要保障額は増加する。

この必要保障額は、子どもの誕生の時点で最高になり、成長につれて減っていき、子どもが独立したときゼロになる。

子どもに関する必要保障額には、日常生活費や教育費、結婚援助費用などが含まれる。

子どもの日常生活費は、子どもが経済的に自立するまで続くが、実際には大学卒業時点までとすることが多い。

また、子どもの教育費等を考える場合、親の教育に関する考え方が重要になる。

参考▼

セールス手帖社保険FPS研究所「サラリーマン世帯生活意識調査」によると、親が子どもに望む最終学歴として、84.4%が大学(短期大学、大学院を含む)卒業以上としている。

例えば、

幼稚園から大学まですべて私立の場合には、約2,561万円、すべて公立の場合には、約1,092万円の教育費が必用だ。

特に大学の場合、国公立か私立か、進学学部や下宿か自宅通学かによって大きく差がでる

文部科学省「平成26年度子供の学習費調査」、日本学生支援機構「平成26年度学生生活調査」。

また、学校教育費だけでなく、学習塾などの学校外教育費も考慮する必要があるだろう。

子どもの結婚援助費用をみると、結婚費用が約352.7万円、親・親族の援助総額の平均は162.4万円(ゼクシィ結婚トレンド調査2015)となっている。

そして、子ども誕生の場合、この時点でこれらの必要保障額が発生することに留意しておく必要がある。

b)住宅の購入

住宅の購入は、一般のサラリーマン家庭にとって生涯最大の買い物だといえる。

したがって、必要保障額を考える場合、「持ち家」か「賃貸」かによって、固定費の代表である住居費が大きく異なってくる。

一般的に、住宅を購入し住宅ローン契約を金融機関と結んだ場合、団体信用生命保険に加入する。

このため、住宅ローン契約者に万が一のことがあった場合には、住宅ローン債務が消滅するので、住宅ローン返済額を必要保障額から除くことができる。

c)妻の就業

女性の就業人口が2,800万人に近づいた現在では、結婚・出産を機に退職した女性も、子育てが終わってから再就職したり、結婚・出産を経ても仕事を続ける女性が増加している。

配偶者が就業した場合、配偶者の収入だけでなく、厚生年金に加入した場合には老齢厚生年金の支給や、配偶者の就職先の福利厚生制度からの填補が考えられるため、世帯主の必要保障額は一般的に減少する。

③遺族の収入と必要保障額

今後の生活資金や遺族の収入の基礎は、老齢厚生年金や遺族年金などの社会保障制度だ。

サラリーマンの場合、これに退職金や弔慰金、グループ保険など企業の福利厚生制度が上乗せされる場合もある。

さらなる上乗せ部分として、生命保険や貯蓄、就労などの自助努力が考えられる。

a)遺族年金

万が一のことがあった場合、故人に生計を維持されていた遺族には、遺族基礎年金や遺族厚生年金が支払われる。

これらの遺族年金には、所得税等は課税されない。

b)企業の福利厚生制度

企業の福利厚生制度として、死亡退職金と弔慰金がある。

これらはともに死亡した人の配偶者に支払われる(配偶者がいない場合は子どもが受取人となる)。

死亡退職金は、みなし相続財産として相続税の課税対象となり、500万円×法定相続人の数の非課税枠がある。

弔慰金については、月例給与の6カ月分相当額(業務上死亡の場合は36カ月)まで非課税だが、それ以上の金額は死亡退職金として相続税の課税対象となる。

c)自助努力

自助努力には、これまでの貯蓄や生命保険、遺族の就労による収入が挙げられる。

キャッシュフロー表では、1年間の収入から支出を差し引いたものの累計が貯蓄残高となる。

収入が支出を上回っていれば、貯蓄残高は増え続け、定年退職後に支出が収入を上回った場合には、貯蓄残高は減っていく。

この貯蓄残高の推移は、リスクマネジメントを考えるうえで非常に重要なポイントになる。

遺族の就労については、小さい子どもがある場合には特に、安易に収入としない方が賢明だ。

必要保障額を算出する場合には、現実的に就労が可能か、就労した場合にはどのくらいの収入が得られそうなのかの検討が必要だ。

生命保険は、これまで検討してきた諸要素を基に算出した必要保障額に見合う額を設計する必用がある。

だが、必要保障額全額を生命保険で保障することは必ずしも合理的ではない。

なぜなら、現在の条件に完全に対応した生命保険を設計するのは不可能であり、また算出した必要保障額自体も、家族構成の変化や家計の変化または経済の諸要因(インフレ率など)により変化するからだ。

また、平均的な教育費等を前提にしているので、こうした見込みが将来変わってくるなどのおそれもある。

したがって、数年ごとに保険料負担能力や必要保障額の推移を検討し、生命保険の見直しをしていくことが必要になる。

医療保障

医療保障の分野でも、遺族の生活保障を考える場合と同様に、まず健康保険などの社会保障制度、特に自己負担の大きさ、高額療養費制度等についてよく理解した上で、自助努力としての医療保険などを検討するといいだろう。

サラリーマンが加入する健康保険には、全国健康保険協会管掌健康保険(通称「協会けんぽ」、旧政府管掌健康保険)と組合管掌健康保険がある。

全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)では、保険料や給付は一定だが、組合管掌健康保険の場合には、組合ごとに保険料や給付が異なるので、予め確認しておく必要がある。

特に、退職後のライフプランを考える場合には、健康保険から高齢者医療制度に移行するまでにいくつかの選択肢があり、その選択肢によって保険料や給付が異なる。

例えば、国民健康保険の保険料は前年の収入等に比例するため、退職後すぐに国民健康保険に移行するのは避けて、健康保険の任意継続などを選択した方が有利な場合が多い。

医療保障のための保険には、医療保険や医療特約、生前給付保険、介護保険などがある。

医療保険を選ぶ場合には、給付内容や保険期間、保険料などをよく検討し、医療費だけでなく入院中の家族の生活費なども考えておく必要があるだろう。

老後資金準備

サラリーマンの老後資金準備としては、社会保障制度の老齢厚生年金、企業の福利厚生制度である企業年金、自助努力の財形年金や個人年金や預金などが挙げられる。

生命保険文化センター・老後の生活費に関する調査によると、ゆとりある老後生活費は月額で35.4万円、最低日常生活費は22.0万円となっている。

老齢厚生年金の支給額は、現在のところ老齢基礎年金と合わせ、年金年額150万~250万円程度の人が多い。

昭和36(1961)年4月2日以降生まれの男性は、65歳から老齢厚生年金と老齢基礎年金を受け取る。

平成25(2013)年4月1日施行の改正高年齢雇用安定法により、65歳までの継続雇用制度がより柔軟的に運用されるようになった。

とはいえ、公的年金の制度は、急速な少子化・高齢化の進行や経済情勢の変化などから、保険料と給付額について見直しが今後も検討される可能性がある。

今まで以上に自助努力へのウエイトが高まってくることは間違いないだろう。

プランを考える場合には、厚生年金制度の内容をおさえつつ、老後生活への希望を明確にし、実現可能なプランを考える必要がある。

自分の希望に合わせて、65歳になるまでのつなぎ年金や、終身年金などの年金種類を検討するだけでなく、老後資金準備として、定年前までの資産準備及び運用、退職後の資産運用なども包括的に検討しておくとよい。

個人事業主のリスクマネジメントについて

個人事業主のリスクマネジメントも、サラリーマンの場合とほぼ同じといっていいが、いくつか留意すべき点がある。

家族のための資金準備

まずサラーリーマン世帯と異なる点として、社会保障制度の違いが挙げられるだろう。

厚生年金とは異なり、国民年金の場合には、遺族基礎年金は、支給についての制限があり、サラリーマンの妻のように、一生涯にわたって遺族年金の支給があるわけではない。

このため、必要保障額を算出する場合には、同じ条件(家族構成、支出状況)であれば個人事業主の世帯の方が、必要保障額が大きくなる。

また、個人事業主の場合、サラリーマン世帯とは異なり事業を行うための設備資金や運転資金として銀行などから借り入れをしているケースが多い。

世帯主に万が一のことがあった場合に事業資金の借入金は残された家族には重い負担になる。

したがって、リスクマネジメントを行う場合は、遺族の生活費や子どもの教育費、結婚援助資金のほかに、借入金額を加えたものを必要保障額の目安にする場合もあるだろう。

医療保障

サラリーマンが加入する協会けんぽや公務員が加入する共済組合では、病気やケガで勤め先を休んだときには、一定の条件のもとに生活を保障するための傷病手当金が支給されることになっている。

しかし、個人事業主が加入する国民健康保険には、傷病手当金はない。

そのため、個人事業主には、医療費・入院費の負担以外に、事業を体むと収入が途絶えるというリスクがある。

収入が途絶えた場合、従業員の人件費や仕入れの決済、銀行等への借入金の返済や金利の支払いなど、当座の資金繰りがショートすることも考えられる。

このため、所得補償も考慮しておく必要があるだろう。

老後の資金準備

老後の資金準備についても、個人事業主の場合、65歳から受け取る老齢基礎年金が中心となる。

老齢基礎年金の支給額は、40年間保険料を掛け続けた場合に年間780,100円支給される。

ほかに個人事業主が加入できるものとしては、任意加入の小規模企業共済や国民年金基金制度、国民年金の付加年金、確定拠出年金の個人型がある。

自営業に定年はないが、勇退時期を予想し、それに向けて老後資金を自助努力で準備していくことが重要だろう。

母子家庭、父子家庭のリスクマネジメントについて

平成23年度における母子家庭の世帯数は123.8万世帯でその80%は離婚が原因だ。

就業状況は40%ほどが正規の従業員であるものの50%弱がパート・アルバイトであり、世帯の平均年間収入は291万円だ。

このように社会保障給付金を含めても、サラリーマン等の平均収入409万円を大幅に下回っている。

一方、父子家庭の世帯数は22.3万世帯で74%ほどが離婚を原因としているものの、母子家庭と違い正規の従業員が67%を占め、平均年間収入は455万円となっている。

国は「就業・自立に向けた総合的な支援」を強化し、「子育てと生活支援策」、「就業支援」、「養育費の確保」、「経済的支援」の4本柱により施策を推進している。

しかしながら、母子家庭の生活環境は厳しく、自助努力を含めた総合的なリスクマネジメントが必要である。

そのためには、収支状況を把握し、公的な支援を受けながら節約できるところは節約し、貯蓄、ローン、保険、教育資金、老後資金などについて具体的な対策をおこなっていくことが大切だ。

保険については、各自の生活環境を踏まえて公的年金(遺族年金、老齢年金)、健康保険の状況を確認するとともに、

死亡リスク、医療リスク、老後のリスクなどの備えとして、保険商品、共済商品を選択し、無理のない範囲内でリスクマネジメントを実施できるよう考える必要があるだろう。

生命保険を活用した相続準備の基本

生命保険を用いた相続準備の方法として次の4つが考えられる。

  1. 相続税納税資金の準備
  2. 遺産分割準備
  3. 財産の評価減
  4. 財産の移転(生前贈与)

相続税納税資金の準備

相続税は10カ月以内に現金納付するのが原則だ。

納税資金が不足する場合や、相続財産の流動性が低い場合には、納税資金を準備しておく必用がある。

こうしたケースにおいて、死亡と同時に保険金を受け取ることができる生命保険は、納税資金を確保する上で有効な手段といえる。

また、「500万円×法定相続人の数の死亡生命保険金の非課税金額(相続税法第12条)を活用することもできる。

そして、一次相続と比べて二次相続は配偶者の税額軽減がないので税負担が重くなる。

したがって、二次相続について考えておく必用があるだろう。

なお、相続準備として生命保険を契約する場合は、一生涯保障が続く終身保険が基本になる。

契約形態は契約者と被保険者を同一とする「相続税型」が多い。

ただし、相続財産、相続人の所得額によっては、あえて一時所得形態で加入する「所得税型」が有利なこともある。

図表11‐11 一次相続準備(例)

保険種類 契約者 被保険者 死亡保険金受取人 税金の種類
終身保険 相続税
終身保険 契約者である子 所得税(一時所得)

図表11-12 二次相続準備(例)

保険種類 契約者 被保険者 死亡保険金受取人 税金の種類
終身保険 相続税
終身保険 契約者である子 所得税(一時所得)

遺産分割の準備

相続税の負担が軽いか、または全く相続税が発生しない場合にも、財産を円満に分割する方法を検討しておくことが重要だ。

相続人が多かったり、財産が分割しにくい、換金性が低いなどの場合には、相続が「争族」にならないよう留意する必用があるだろう。

例えば、財産の大半が自宅兼店舗で、兄弟3人のうち家業を継ぐ長男にこれを相続させたい場合、二男、長女の相続財産が長男に比べて著しく低くなり、二男、長女に不満が生じる。

こうした場合の有効な手段として代償分割という方法がある。

代償分割とは、相続財産の大半を長男が相続する代わりに、長男の財産を代償交付財産として二男・長女に与えることによって相続人間の相続のバランスをとる方法だ。

ただし、代償分割を行うには長男にまとまったお金が必要だ。

こうしたケースにおいて、これを補うために生命保険を活用することも考えられるだろう。

なお、円満な財産分割のためには、遺言書の作成が非常に有効であることを付け加えて

図表11‐13 生命保険を使つた代償分割(例)

保険種類 契約者 被保険者 死亡保険金受取人
終身保険 長男

※父親の財産:土地・建物⇒すべて長男へ⇒二男・長女へ(生命保険金を代償交付財産として分割)

なお、代償分割の際に活用する加入形態としては、「契約者=死亡保険金受取人=長男」とする所得税型もある。

さいごに▼

財産の移転(生前贈与)

贈与税は相続税よりも税率が高いが、ともに超過累進課税となっているため、相続財産が多い資産家は、長い期間にわたって少しずつ多くの人に贈与したほうが、相続税を安くすることができる。

平成13(2001)年1月1日以後の贈与から、贈与税の基礎控除が年間110万円に拡大されたため、財産移転として活用しやすくなった。

贈与された現金を生命保険の保険料に充当することで、保険金という大きな財産に変えることもできる。

ただし、贈与の事実を残すなど一定の要件を満たしておくことに注意が必要だ。

その他、平成15年度税制改正により相続時精算課税制度が創設されたことや贈与税の累進税率が緩和された。

平成25年度税制改正により直系尊属から贈与を受ける場合の贈与税が軽減された。

また、教育資金の一括贈与の非課税制度等の導入により財産の移転をよりしやすくなったことなどがあげられる。

図表11‐14 生命保険の贈与プラン(例)

非相続人から現金を毎年贈与⇒相続人(子・孫)が生命保険に加入

保険種類 契約者 被保険者 死亡保険金受取人
終身保険 子(孫) 子(孫) 子(孫)の遺族
子(孫) 父(祖父) 子(孫)

ではまた。

 

日本FP協会 CFP教育カリキュラムに基づき作成しています。

初回カウンセリング

あなたの利益を最大化するための、はじめの一歩です。

何も準備していただく必要はありません。
お気軽にお申し込みください。

※即日のご対応はいたしかねますので、ご予約の際は7日程の余裕をもってご予約くださいますようお願い申し上げます。